Queen

言わずと知れたQueenです。実は僕の一番好きなバンドであり、

ロックとの出会いは正にQueenからでした。

フレディマーキュリーのボーカルはハイトーンと力強さは勿論,

温かさとやさしさを兼ね揃えていて大好きです。

4人とも作曲者・演奏者として一流なのが凄い。

複雑な曲展開とブライアンの魔法の音色のギターも大好きで,

イギリスの至宝と言える偉大なるバンドですね。


メンバー:

Freddie Mercury(Vo.)

Brian May(Gu.)

Rogar Taylor(Dr.)

John Deacon(Ba.)


Queen / Queen(1973)

8/10

記念すべきファーストですが、当時イギリスではかなり叩かれたとか。

素晴らしい作品なのですが。既に強烈な個性を感じます。

まだアートロックバンドとしてではなく、ハードロックバンドとしての色が濃いですね。

既にギターオーケストレーション,大仰な曲展開等基本の部分は完成されています。

Keep Yourself Aliveはガチャガチャしたギターリフが

ちょっと風変わりなロックンロールナンバー。ストレートに聴こえますが、

一筋縄には行かない曲展開と強烈な個性が見え隠れします。個人的にはジョンのベースが太くて好きです。

プログレ的曲展開のLiarもライブの定番曲で、高い演奏力が堪能出来ます。

Great King Ratも壮大なスケールのハードロックナンバーでカッコいいなぁ。

My Fairy Kingは次作への布石となる様な豪壮華麗な不思議ハードロック。素敵です。


Queen / Queen II(1974)

9 / 10

ブライアン・ロジャーの曲を集めたA面(White Side),フレディの曲を集めたB面(Black Side)の

2章からなるコンセプチュアルなアルバム。

White Sideは正に伝統的ブリティッシュハードの世界。格式高き中世世界的な。

ゆったりとした壮大なハードロックFather to Son,

哀愁漂うバラードWhite Queen(ギターが本当に素晴らしいです)等真面目な世界観。素晴らしいです。

Black Sideはもうこれはフレディのやりたい放題です。残酷中世物語的な(意味がわからん)?

流れも完璧で、どの曲もぶっとんだ個性が全面に出されております。

ハードロックの名曲Ogre Battleからスタートし、

イカれてるとしか言い様の無いThe Fairy Feller's Master-Stroke(コーラス,ギター,曲展開全てに過剰なカタルシスがある)

美しくしっとり聴かせる桃源郷の世界の様なバラードNevermore,

そして超大作The March of Black Queen(めまぐるしい曲展開が強引に展開される有無を言わさない名曲です)

最後は初期の最高傑作であり、ハードなロックンロールの名曲Seven Seas of Rhyeで大団円。

2ndにして圧倒的。傑作でしょう。


Queen / Sheer Heart Attack(1974)

9/10

3rdで思いっきり垢抜けました。いや、前作が悪いと言っている訳ではなく、

誰が聴いても素晴らしいと思えるアルバムとなったという点で。

曲はハードロックの枠を超え、バラエティ豊かに攻めます。

津軽三味線的なギターが独創的なBrighton Rock 初っ端から名曲。これはフレディのボーカルも

ファルセットと低いトーンで男女の声を使い分け,超絶技巧を感じさせます。

Killer Queenがやはり代表的名曲でしょう。3分という短い時間にこれだけのものを

詰め込んでおきながら,ポップに聴かせてしまうという離れ業をやってのけちゃう彼らは

もはや人知を超えた領域に達している。キュートなギターソロ大好きです。

Flick of the Wristもハイテンポなハードロックでギターワークが本当に素晴らしい。

すがすがしい位弾きまくってます。これも名曲ですね。

ブリティッシュハードロックの王道Now I'm Here, ヘヴィメタルの如きハードなStone Cold Crazy,

ボードビルスタイル?のBring Back That Leroy Brown,

神々しいバラードIn the Lap of the Gods... revisited等バラエティに富み且つ完成度の高い名曲の数々が

聴き手をこれでもかと楽しませてくれます。名盤。


Queen / A Night At The Opera(1975)

10/10

超傑作。ジャケットに自らのロゴを持ってきている時点で圧倒的な自信を感じられます。

ジャケからして名盤の風格です。捨て曲は一つもありません。すべての曲が極めて高い完成度を持ち、

且つバラエティに富んで一瞬も聴き手を飽きさせることがありません。

前作もそうですが、絶対にQueenにしか出来ない世界が完成されています。

罵詈雑言の歌詞が後に問題となるDeath on Two Legs,これはミュージカルの様な

壮大なハードロックで最高にカッコいいです。1曲目から超名曲ですからね。

柔らかいポップナンバーYou're My Best Friendはフレディが演奏を嫌がったという

ジョンのエレピが凄く効果的で優しい空気を演出しています。

ベースラインが何気に複雑なこの名曲はジョン作。早くもソングライターとしての才能を発揮しています。

'39はカントリーテイストなブライアンの名曲。歌詞はSF好きの彼らしく浦島太郎物語的な感じ。

流れるようなメロディにのるブライアンのやさしい声。これも名曲ですね。

ハードロックではSweet Ladyがパワーポップ然としていて良いです。

Seaside Rendezvousもボードビルスタイル全開で楽しいですね。

後にライブで大合唱の定番となるLove of My Life。フレディの恋愛観を良く表すバラードの超名曲でしょう。

何と言ってもBohemian Rhapsodyを収録。伝説の名曲とはこの曲を言うのでしょう。

中盤のぶっ壊れオペラパートの素晴らしさは言うまでもないですが、心揺さぶるバラードパート,

情熱的なギターソロ、何から何まで名曲ですね。何度聞いても飽きない傑作中の傑作。


Queen / A Day At The Races(1976)

10/10

前作の路線を継承する作品ですが、前作に感じられた緊張感みたいなのは

幾分かやわらいでいる感じです。音像が温かめ。

完成度は前作に譲るものの,個人的には一番好きなアルバムです。

やはり名曲Somebody to Loveでしょう。

ゴスペルを意識した美しいメロディとフレディの情熱的なボーカル。

コーラスワークも多重録音を重ねに重ね、圧倒的に荘厳な世界観を演出しています。

双璧をなすはGood Old-Fashioned Lover Boy。

まさに完璧なポップスという感じで、複雑な曲展開をサラッとこなしています

(カラオケで歌うと凄まじい難易度に驚くはず)。ギターソロも最高です。

こってこてのハードロックTie Your Mother Downは歌詞がちょっとアレですが、

最後までライブの定番であり続けた名曲。

ワルツとハードロックの高次元での融合The Millionaire Waltzは最強の隠れ名曲でしょう。

ロジャーのソングライターとしての進化もこの辺から始まっており、

ゆらりとした空気感が癒しのDrowseも素晴らしいです。

最後Teo Toriatte (Let Us Cling Together)はタイトル通りサビが日本語。

外国のバンドが日本語の曲をやるとネタっぽくなるのが通例ですが、

この曲は完成度もすごく高いし、名曲だと思うのですがどうでしょうか。

豪壮華麗,分厚いコーラスワーク等、この路線ではこの作品が最後となりました。


Queen / News of the World(1977)

9/10

パンクムーブメント全盛期にリリースされたからか、

音像・曲調がかなりシンプルになった感のある一枚。

楽曲は相も変わらずバラエティに富んでいて素敵です。

We Will Rock You, We Are The Championsという2大アンセムを収録。

一回聞いたら確実に耳に残る強烈なキャッチーさが素晴らしい。

後者なんてギターソロすら無いシンプルさですが、

サビへ突き進む高揚感と圧倒的なサビはフレディにしか表現しえないでしょう。

Spread Your Wingsはジョンの傑作。フレディの声を枯らさんばかりの勢いで

コーラスなしで歌い切ります。素晴らしいです。

ロジャーのファンキーなFight From the Insideは11年のリマスターで滅茶苦茶カッコよくなりました

(太いベースに絡みつくギターが堪らないです)。

ブルースSleeping on the Sidewalk,ボサノヴァWho Needs You,ジャズMy Melancholy Bluesと

色んなジャンルの楽曲がひしめくB面は圧巻。これだけ色々やってるのに全然散漫な印象を受けません。

壮大な曲調のハードナンバーIt's Lateも名曲です。

フレディの超ハイトーン,ブライアンの弾きまくりギターが堪能できます

(世界初のライトハンド奏法披露らしい)。


Queen / Jazz(1978)

9/10

70年代最後を飾る作品。前作と比べて少しリラックスした雰囲気があります。

楽曲のバラエティはやはり広く、ちょっとおふざけが過ぎる感はありますが、

名盤と言って間違いない作品となっております。

Fat Botomed Girlはアメリカンなハードロックで太いギターの音が堪りません。

Bicycle Raceはかなり複雑に転調しまくるぶっ飛んだ曲ですが、

小難しいところなどなくポップに聴かせるところが彼らの圧倒的な実力。

Mustaphaはインチキイスラムロックといった感じですが、

楽曲としてハードロックとして滅茶苦茶カッコいい名曲。

Let Me Entertain YouはQueenのエンターテイナー宣言。ライブ映えする一曲です。

一方でバラードサイドも優れた曲が多く、

Jelousyではフレディの澄み切った美しい歌声を堪能出来ますし、

Dreamers Ballのギターワークとメロディの哀愁感は堪らないですね。

白眉はDon't Stop Me Nowでしょう。叩きつけられる様なピアノを中心としてどんどん突き進みます。

ワクワクするような曲調にフレディの力強いボーカル。多幸感あふれる名曲中の名曲です。

前13曲ありますが、どの曲も魅力に溢れておりますね。


Queen / Live Killers(1979)

7/10

1978年のツアーを収録したライブ盤なのですが、

このツアーはフレディの喉の調子が全体的に良くなく、不満が残りますね。

しかしながら、演奏のほうは70年代末,流石に脂乗りまくってます。

フレディが不調,と書きましたが、オーバーダブの影響もあってか、

Don't Stop Me Now, Now I'm Here, Brighton Rock辺りは

非常に勢いもあっていい演奏となってますね。

Spread Your Wingsは観客の大コーラスが感動的

(OasisのLook Back In Angerの元祖はここではないか)。

Dreamer's Ball~Love of My Life~'39のアコースティックメドレーも素晴らしいです。

ただ、全体的に音が悪い。。1曲目のWe Will Rock Youで毎回辟易します。。

後述しますがもっといいライブ盤は沢山出ています。


Queen / The Game(1980)

8/10

大ヒット作です。かなりアメリカ市場を意識した楽曲が並びます。

シンセサイザーも大々的に導入され、時代を感じる部分もありますが、

楽曲の質は相も変わらず高く、佳曲・名曲ぞろいの一枚ですね。

Crazy Little Thing Calld Loveはなんとストレートなロカビリーソング。

Another One Bites the Dustはディスコソング真っ只中です(フレディのボーカルが凄すぎる)。

いずれもアメリカで大ヒット。いやぁいずれも本格的で素晴らしいですもの。

そりゃヒットもしますでしょう。

今までのQueenらしさを残すPlay the Game,Save Meの2曲はメロウなメロディが美しい名曲。

後者はパワーバラード史に残る一曲でしょう。

ジョンのNeed Your Loving Tonightもアッパーなアメリカンハードロックって感じで素晴らしいですね。

路線変更も手抜きは無し!


Queen / Flash Gordon(1981)

6/10

超絶B級抱腹絶倒SF映画「フラッシュゴードン」のサントラです。

かなりサントラに徹しています。

ボーカルあり曲はFlash's Theme,The Heroの2曲だけ。

僕はこのFlashという曲は大好きなクチでして。

楽曲として色々面白いです。最後のメロウな展開も美しいしさ。

The Heroはフレディの血管ブチ切れ超ハイトーンボーカルが聴ける短いハードロックナンバー。

他にはフレディのスキャットが美しいThe Kiss,テクノポップ的なFootball Fight,

スペーシーなVultan's Themeあたりが中々の聴きどころです。


Queen / Hot Space(1982)

8/10

ディスコサウンドへの急接近,シンセサイザーの主力化等,

相当思い切った一作。A面はほとんどそんな感じです。

B面はいつもの彼らといった感じです。かなり叩かれる一枚と認識しておりますが、

後追いファンの自分としては全然気にならないです。

だってミスマッチじゃないんだもん。ちゃんと音を自分のものにしていると思います。

Staying Powerはブラスが一番目立っているというファンクナンバー。

ここでの演奏はおとなしいが、後述のライブバージョンはすさまじい。

Back Chatはモロディスコ。ダンスミュージックを愛するジョンの作曲だけあって、本格的ですね。

Body Languageは突き抜けすぎ。これはやりすぎでしょうwシングルカットされてますが、

本当に売れると思ったのでしょうか(笑)。

Life Is Realはジョンレノンにささげられた名バラード。

ジョンを意識した曲調ですが、後半の怒涛のBメロ→解放感溢れるサビの展開は紛れもなくQueen。大好きです。

David Bowieとの共作Under Pressure。これは超名曲です。

落ち着いた序盤の曲展開から怒涛の盛り上がり。フレディのボーカルは神の領域です。

Bowieのクールなボーカルとの対比が堪りません。最高だ。


Queen / The Works(1984)

8/10

後期のスタート。多分前作以上に嫌われている感のある一枚。良くも悪くも

保守的な一枚とされることが多いですね。

個人的には名曲を多数収録する良作と思います。何だかんだで結構手が伸びます。

何といってもロジャーの名曲Radio Ga Gaでしょう。

思いっきりテクノポップな曲調ですが、メロディが完全にQueenそのものなので、

違和感なく入ってきますね。Live Aidでの名演は是非見てほしい。

フレディのパワーバラードIt's A Hard Lifeも良い。ちょっとサビがPlay The Gameっぽいのは

ご愛嬌だが、力強いボーカルと流麗なギターが美しいですね。

ジョンはI Want to Break Freeでポップスの傑作をまた一つ生み出しております。

ここでのフレディのボーカルは圧巻です。

BrianのHammer to Fallはカッコいいストレートなハードロックナンバー。

ライブの新たなる定番曲となりました。

隠れ名曲としては、Keep Passing The Open Windows。疾走系のナンバーですが、

フレディの情感あふれるボーカルと劇的な曲調が素晴らしいです。名曲。

ただ、それ以外の曲がちと弱いかな。。Tear It Up, Man on the Prowlあたりは正直辛い。

曲数ももう少し増やしても良かったのでは?という気も。


Queen / A Kind of Magic(1986)

8/10

前作発表後,解散を考えていた彼らですが、Live Aidの名演を経て、

再度続けることを決意,その後リリースされた一枚です。

映画ハイランダーのサントラも兼ねる本作ですが、何よりもフレディのボーカリストとしての成熟が光ります。

ハードな曲は力強く,バラードでは情感豊かに。線の細さは全くありません。

時代でしょうか,音のほうはかなり軽いのが気になりますが

(この辺からドラムマシーンが活躍し始めております)、楽曲の完成度は高いです。

おそらく後期の最高傑作のひとつOne Vision。ストレートなミドルテンポのハードロックですが、

フレディのボーカルは爽快そのもの。

ロジャーのA Kind of Magicもポップスの名曲ですね。この曲はライブ版が至高。

ブライアンのWho Wants to Live Forever、フレディのボーカリストとしての最高作のひとつでしょう。

歌詞が今となっては切ないですね。

Princes of the Universeは初期を彷彿とさせる豪壮華麗なハードロック。

いやぁこれは本当に名曲です。フレディの血管ブチ切れ寸前ボーカルに暴力的なギターが乗ります。

他の曲もなかなかの佳曲ぞろいで良作と言えるでしょう。


Queen / Live Magic(1986)

7/10

スタジアムロックバンドとしての最盛期を収録した伝説のライブ盤。。

になるはずだったアルバム。

演奏はQueenの最終公演となったネブワース公演を中心に収録。

じゃあなんでこんなに評価が低いのかというと、編集が滅茶苦茶すぎるから。

曲によっては、1番で終わったり、思いっきり端折られてて凄く消化不良です。

究極はBohemian Rhapsodyで中間のオペラパートを「完全削除」しております。

2枚組で出せばいいのに何故無理やり一枚にまとめたのだろう。。

今やウェンブリー,ブダペストとこの時期の完全収録ライブ盤は2種もある為、

こいつはコレクターズアイテムの域を出ませんね。

しかしこのツアー,フレディのボーカルはとても表現力豊かで、

力強く,素晴らしいですねぇ。


Queen / The Miracle(1989)

9/10

フレディの病のことをメンバー全員が知り、一致団結の一枚とされております。

確かに楽曲はどれも完成度が高く、演奏のほうも脂がのっていますね。

アッパーな印象のアルバムですが、派手なPVもあって最後の狂騒感があります。

I Want It Allカッコいいです。いかにもブライアンなハードロックナンバーで、

中盤のギターソロ→超加速はいつ聴いても鳥肌モノ。

The Miracleも不思議な雰囲気の曲で、ちょっと変わった曲展開が光る名曲。

歌詞も面白いです。作曲者はおそらくフレディではないでしょうか。

The Invisible Manは結構ガチガチのダンスナンバー。メンバーの名前をところどころ入れるお遊びが楽しい。

Breakthru名曲です。疾走系のナンバーですが、フレディの突き抜けるボーカル,

ジョンの跳ね回るベースライン,ブライアンの強烈なギターソロと混然一体です

(ドラムはおそらくドラムマシーンなのが残念)。

最後のWas It Worth It。バンドの歴史を振り返る壮大なハードナンバー。

終わりをどこかで感じ始めていたのでしょうか。名曲です。


Queen / Innuendo(1991)

10/10

Queenの最後の作品です。この後フレディが亡くなり、バンドの歴史は終焉しました。

サウンドプロダクションはどちらかというと貧弱な感じで、

ふわふわしたライトな音処理なのですが、これが逆に神秘的な雰囲気を際立たせています。

そして、すべての楽曲が名曲という奇跡の一枚です。

初期を彷彿とさせる曲調が度々聞かれるのも印象的。

Innuendoは6分半を超える超大作で、重苦しいハードロックパートからフラメンコギター

→オペラの様な展開が目まぐるしい壮大な楽曲。超名曲でしょう。

I'm Going Slightly Mad。今までにないタイプの曲です。陰鬱なムードに支配され、

つぶやかれるタイトルフレーズ。これもまた素晴らしい曲です。

Headlong,I Can't Live With Youの完成度の高いハードロックナンバー2曲も良い。

ロジャーのRide the Wild Windも疾走系のカッコいいナンバーですね。

ロジャーはもう一つ名曲These Are the Days of Our Livesを残しています。

ゆったりとした美しいメロディに人生を振り返る様な歌詞,フレディが最後に呟く

I Still Love You...のフレーズ。言葉もありません。

最後にギターインストのBijou(絶句するほど美しい)から、

The Show Must Go Onへ。完璧すぎる最後でありました。


Queen / Live At Wembley '86(1992)

9/10

フレディの死後リリースされた初の完全収録ライブ盤。

伝説のウェンブリーコンサートを完全収録したマストバイな一枚ですね。

ツアー終盤もあり、フレディは高音が結構きつめな感じがありますが

(ツアー序盤はホントすげぇんだぜ)、高い表現力と声の力強さはそれを補って余りあります。

セットリストもベスト。集大成的なもので初期~後期まで余すところなく聞かせてくれます。

ライブとしても、このツアーの前のThe Worksツアーとは雲泥の差のカッコよさです

(Worksツアーはなんだろう色々雑さが目立つ)。

One Visionはライブバージョンがやはり至高。オープニングとしてQueenのライブ史上最高でしょう。

A Kind Of Magicもライブがはるかにスタジオ版を上回ってますね。

演奏が力強く、軽さを微塵も感じません。

Who Wants to Live Forever 3人のコーラスが混然一体で素晴らしいです。

A Kind of Magicの曲は本当にライブ映えしますねぇ。

他にはインプロビゼーションが最高に効果的で決まってるAnother One Bites the Dustも素晴らしい。

最後のWe Are The Champions、いつも低いトーンで歌ってる箇所思いっきり高く歌ってるのにも感動。

CDもですが、DVDこれは必ず見てください。DVD2枚CD2枚のエディションが音質も良くお勧めです。


Queen / Made In Heaven(1995)

9/10

フレディ死後にリリースされた未発表曲集的な扱いの作品。

未発表曲集とは言うものの,純粋な新曲は5曲。他は過去の作品のリテイク等。

しかし、ただ単に曲を集めただけのものとは全然違います。極めてクオリティが高い。

It's A Beautiful Day。清々しい朝の調べといった感じですね。

The Gameの時期の曲の様です。

Let Me Liveはゴスペル調のナンバーで三人でボーカルを分け合う様が感動的。

Mother Loveは陰鬱なバラードですが、フレディの情感的なボーカルが素晴らしい。

I Was Born to Love You。日本で特に愛された曲ですが、

フレディのソロバージョンを凌駕する完成度だと思います。演奏が混然一体となって迫ってきます。

フレディの力強い歌声,やはり説得力が違いますね。

Heaven For Everyone,Too Much Love Will Kill Youはそれぞれロジャー,ブライアンのソロ曲の

フレディボーカルバージョン。いずれも素晴らしい名演です。特に前者、凄まじい声だ。。

You Don't Fool Meはダンス系のナンバー。延々続くブライアンのソロが最高です。

A Winter's Taleは最後のフレディのボーカル収録ナンバーだそうで。

ギターの調べも美しく、桃源郷の世界を感じられます。これも名作ですね。


Queen / Queen On Fire Live At The Bowl(2004)

10/10

お願いです。Queenのライブ盤はこれを最初に聴いてください。

82年,イギリスはミルトンキーンズボウルでの野外ライブの模様を収録。

兎に角フレディの声が伸びる伸びる!凄まじい迫力です。

演奏のほうも完璧。勢い有り余る演奏には興奮しっぱなしにさせられます。

ちょっと初期の曲が少ないかなというところはありますが、

それを補って余りあるHot Spaceの楽曲の数々。これが信じられないほどカッコいいのです。

原曲の面影皆無な勢いで。Staying Powerの演奏は特に凄く,重いドラムに

ジョンのカッティングギター,ブライアンのヘヴィーなギターが疾走する様は爽快そのもの。

Somebody to Loveも凄いですね。超名演ではないでしょうか。

コーラスがない分,フレディが力強いボーカルでぐんぐん引っ張ります。すげぇえ!

屋外というのもあって、音の抜けが良いのもGOODです。

Fat Botomed Girlsのコーラス、ライブでこのクオリティはやばい。天才ですな。

選曲の方も中期を中心にヒット曲のオンパレードで文句なしです!


Queen / Rock Montreal(2007)

9/10

こちらは1981年のモントリオールでの公演を収録。

On Fireに負けず劣らずの名ライブでしょう。

選曲はマニアックな曲はほとんどなくオーソドックスに名曲を揃えていますね。

Under Pressureはこのライブのバージョンが一番良いかもしれない。

フレディがかなり丁寧に歌っています。

Let Me Entertain YouはLive Killersのバージョンとは勢いが違う!

これは最高です(本当は79年のハマースミスが最高ですけれども)。

Play the Gameのライブバージョンはフレディのボーカルが力強く歌い上げる様が最高。

演奏も実にヘビィで良いですね~。

ロジャーのI'm in Love with My Carが収録されているのも嬉しいですね。

変わったところだとFlash~The Heroのメドレーでしょうか。

Flashのライブバージョン結構カッコいいのに驚きです。

一つ言うとしたら序盤,少しピッチが速い様な気がするのですが。。どうでしょうか?

映像の方は超高画質でおすすめ。


Queen / Hungarian Rhapsody Live In Budapest(2012)

9/10

1986年東側のハンガリーブダペストでのライブ。ウェンブリーと双璧の素晴らしい公演です。

元々VHSで出ていましたが、ピッチが完全に狂っているという酷い代物でした。

それを完全に修正し、リマスター,DVDとのお得なセットとしてリリースされたのがコレ。

フレディの声はウェンブリーより少し調子が良さげ。ただ少しリラックスした感じがありますね。

音質的な話をすれば、ウェンブリーの方が尖った音質,こちらは落ち着いた処理がされています。

セットリストはほぼ完全に同じなので、聞き比べも楽しいですね。

ハンガリー民謡Tavaszi Szel Vizet Arasztでのフレディのボーカルの表現力は凄い。

ボーカリストとしての成熟を感じますね。

DVDの方はライブだけでなく、ブダペストの街でリラックスするメンバー達が見られたり、

楽しいです。ブルーレイで是非。


Queen / Live At The Rainbow '74(2014)

9/10

ついに初期Queenのライブ音源がオフィシャルリリースされました。

74年のロンドンはレインボーシアターでのライブ音源。

QUEEN2ツアー時のDisc1, Sheer Heart Attackツアー時のDisc2の2枚組。

とにかく音がすごい。各パートくっきりはっきりながら、低音の迫力が凄まじい。リマスター恐るべし。

楽曲も2公演完全収録でもう言うことなし。感涙の極みです。

Disc1のほうはまだ必殺曲もない初期も初期ですが、すでに演奏は完璧。

エンターテインメントをライブに取り入れていく前の時代だけあり、中期~後期に無い丁寧さ,繊細さを楽しめます。

バリバリの正統ブリティッシュハードロックです。

フェアリーフェラーの神技のライブには驚愕。よくライブで出来るなと思う。

Disc2はもう少しこなれてきた感じがあり、早くも風格の漂う雰囲気。

Sheer Heart Attackの色鮮やかな楽曲が絶妙なアクセントとなり、ライブの完成度を高めている。

個人的にはこちらに軍配があがりますね。

コーラス等音を直していることは明白だが、それを差し引いても最高としか言いようがないです。


Queen / A Night At The Odeon(2015)

9/10

75年ロンドンはハマースミスオデオンでのライブ。

おそらく映像撮影のための特別セットリストです。

前作レインボーとほとんど同じ選曲ですが、ライブバンドとしてよりこなれてきた感じがあります。

音質は残念ながらレインボーほどの迫力は無いのが少し残念ですが、許容範囲。

また、この日はフレディとブライアンがインフルエンザだったとかで、

フレディの調子はこの時期にしてはあまりよくない方かな。

しかしながら、フレディの大ミス2か所こそ修正されているものの、

レインボーの様にコーラスをかぶせたりとかの修正がない為、

ありのままの荒々しい雰囲気を楽しむことが出来る。

レインボーとこのライブなら断然レインボーを勧めますが、こちらはこちらにしかない良さがあります。

ちなみに映像版はブルーレイでもあまり画質が良くありませんが(レインボーは画質も素晴らしかった)、

フレディの着物ストリップ等見どころはこちらの方が多いです。

この後に始まるA Night At The Operaのツアーはより完成度が高く、

ハイドパーク公演のリリースに期待。


Queen / On Air(2016)

8/10

毎年11月になるとQueenの新しい音源が出る。幸せですね~。

しかし去年はハイドパークを期待したのですが、こちらでしたか(笑)。

まだハイドパーク,アールズコート,ヒューストン,ハマースミス79,

リオ等お蔵入りライブは沢山あります。どんどんリリースして欲しいですね。

話がそれましたが、これは73年~77年のBBCセッション(ラジオ放送音源)を収録した2枚組。

かつて女王凱旋!なる奇怪なタイトルで出ていた音源の完全版的位置づけのものです。

ラジオ音源とはいえ,相当に音を被せていて、スタジオ版とあまり大差ないかなぁ。

Son And Daughterは延々ギターソロが入るバージョンでカッコいい。

Queen IIセッションの方は歌いまわしが違ってたりして面白い。

Sheer Heart Attackセッションはほぼほぼカラオケ。。これはちょっと頂けないですね。

白眉はNews of The Worldセッション。We Will Rock Youのスロー→ファーストバージョンカッコいいです。

Spread Your Wingsは最後にジャムるバージョン(最高!),

It's Lateは不気味バージョンと言うべきでしょうか。

マニア向けのリリースですが、買って損はないですよ。

デラックス版には流石に手を出していませんが

(お蔵だしライブディスク一枚プラス,インタビュー3枚プラスらしい)。


Queen / Bohemian Rhapsody The Original Sound Track (2018)

9/10

2014年以来行われてきたお蔵出し音源リリースが2017年には途切れ(世界に捧ぐのデラックスは出たが)、

今年はJazzのデラックスでも出るのか?とあまり期待していなかった中で、

Queenをテーマにした大作映画が公開。こちらもあんまり期待していなかったのですが、感涙の内容。。

これはそのサントラです(映画は史実と異なる部分も多いですが、映画としての完成度を優先した結果でしょう)。

何といってもLive Aidから4曲が正式に高音質の音源としてリリースされたことに尽きるのでは。

この日のフレディは神が舞い降りたとしか思えないほどの圧倒的パフォーマンスとヴォーカル。

最初のBohemian Rhapsodyから鬼気迫るボーカルで鳥肌が立ちます(観客も凄い!)。

Radio Ga Ga, Hammer To Fallなんかは原曲を遥かに凌駕。ほかの3人のメンバーの演奏も極めてテンションが高く、

Hammer To Fallの最後なんか突っ走って終わっちゃうところなんてまさにロックとしか言いようが無い熱さ。

他にはSmile時代のDoing All Right、大分あっさりした演奏です。Fat Bottomed Girlsはフレディの調子が悪い印象の

79年パリ公演から。フレディの声も意外に悪くなく、アウトロでやたらうるさいフレディが聴きどころ。

I Want To Break Freeは初めてのバージョンで、間奏がアルバムバージョンと同じ尺。

We Will Rock Youはスタジオバージョンからライブバージョンに移行するオリジナル版。78年ごろのライブか?

Don't Stop Me Nowの演奏は再録の模様。原曲ではギターを封印されたブライアンが豪快に弾きまくります。

1曲目はファンには楽しいサプライズが。映画館で是非!