Aerosmith

1973年に米国マサチューセッツ州で結成されたハードロックバンド。

以降精力的に活動を続け,これまでに15枚のアルバムを発表。

独特のファンキーな感性が素晴らしい。

初期はブルージーなギラギラしたハードロック,後期はスタジアムロックバンドの王道を行く感じで、

どのアルバムにも味がありますネ。

メンバー:

Steven Tyler (Vo.)

Joe Perry (Gu.)

Brad Whitford (Gu.)

Tom Hamilton (Ba.)

Joey Kramer (Dr.)

Aerosmith / Aerosmith (1973)

6/10

デビューアルバム。ハードロックバンド?いやぁ、音がほっそい。

やばい感じは無く、全体的な雰囲気もほのぼのとしておりますね。

しかしながら、Dream Onは超名曲で情感あふれるギターは堪らないものがあります。

Mama Kinも代表曲で勢いあふれるストレートなロックンロール。

カッコいいです。

それ以外は。。最後のWalkin The Dogのカバーがいいかなぁ。。


Aerosmith / Get Your Wings(1974)

8/10

前作と比べると格段の進化を遂げた2枚目。

まず楽曲がどれも渋くてカッコいい。演奏もグルーブが決まってて、

Same Old Song & Danceなんて最高にソウルフル(このバンドでは一番好きな曲です)。

Lord of The Thingsもやばい感じが漂ってて良いねぇ。

ブルージィなバラードSeasons of Witherも緩急の使い分け方が素晴らしく,

完成度が高いです。

このアルバム,前作よりも全然売れなかったらしい。

確かに超地味ではあるが、かなりの佳作と思う。ジャケも良い。前作と違って。


Aerosmith / Toys In the Attic(1975)

8/10

ここからようやくハードロックバンドとしての本領発揮か。

名曲・代表曲のオンパレードです。

Walk This WayはRunD.M.C.とのリテイクバージョンの評価が高い様な気がしますが、

断然こちらのバージョン。ギターがザクザクツボにはまります。

ラップの様に吐き捨てるボーカルスタイルは当時としては画期的では?独創性がすごい。

Sweet Emotion,Toys In the Atticはライブの定番曲。

前者は重苦しくサイケなやばい雰囲気が満載です。

ただし、他はAdam's Appleの様な佳曲はあるものの,名盤というほどの完成度ではないのでは。。

あぁでもBig Ten Inch Record(カバーらしい)はこのバンドのイメージに良くあっててイカしてるね。


Aerosmith / Rocks(1976)

9/10

初期の最高傑作です。捨て曲は一切無し。

アルバムの流れも完璧。ハードでありながら、独特のポップセンスも如何なく発揮されています。

暴力的なBack In The Saddle(いつ聴いても変なリフだ)から始まり、

ファンキーなリフの光る超名曲Last Child→ドライビングなRats In the Celler(最後の延々ジャムる展開たまらん!)

の連続畳みかけには平伏する他あるまい。

Get The Lead Outもエロチックな雰囲気のあるファンキーな曲でこういう曲が出来るハードロックバンドは

この人たちしかいないでしょう。

最後のバラードHome Tonightも美しく、スティーブンの情熱的なボーカルが光ります。


Aerosmith / Draw the Line(1977)

8/10

薬の影響が顕著ですね~。ぶっ壊れてます。

パンクの影響も多少感じられるかな?

表題曲は途中からのブチ切れボーカルが凄い。狂気。何故その展開を選んだ?

ジョーがボーカルをとるBright Light Frightもやばい。歌詞もやばい。

ただ楽曲の完成度は全体的に前作の良い流れがあったからか高水準です。

Kings and Queensはもろブリティッシュハードな一曲ですが、

哀愁あふれるギター,大仰な展開等、かなりの名曲。

Sight for Sore Eyesのファンキーなリフもカッコいいです。

最後のKinsのカバーも決まってますネ(わざわざモノラルにしてる)。


Aerosmith / Night in the Rats(1979)

7/10

低迷3部作のスタートといわれる一枚。

このアルバムの途中でジョーが脱退。

No Surprise, Chiquitaの2曲はエアロらしいテンションの高いハードロックで、

これは佳曲。オールディーズのカバーRememberもよくわからんカッコよさがある

(原曲を聴いてみたが、はっきり言って本歌取り状態。Aメロの哀愁はスティーブンの為にある)。

ただこのアルバムはそんなに手が伸びないなぁ。

全体的に何となくテンションが下がってきてるんだよね。

ジャケも暗いし。。


Aerosmith / Rock In a Hard Place(1982)

5/10

ブラッドも脱退。3年待ってこのクオリティだったら当時のファンはがっかりしただろう。

1曲目Jailbait, 2曲目Lightning Straikesはストレートなハードロックで悪くない。

最後のPush Comes to Shoveもエロティックなバラードで新機軸を開こうとしている感はある。

だが、全体に漂う圧倒的なテンションの低さ。

聴き手に不調ぶりがビシビシ伝わってしまうのが辛いですね。


Aerosmith / Done With Mirrors(1985)

7/10

ジョー,ブラッドが復帰しての復活作。世間的には失敗作とされますが、

個人的には佳作と考えております。好きですこのアルバム。

何よりも全体的に前作前々作で失われたテンションが戻ってきたのがうれしい。

特に1曲目Let the Music Do the Talking。痛快なハードロック。ノリノリです。

次作は所謂産業ロック的な音に変わっていくAerosmithですが、

このアルバムはそういった空気が無いのも捨てがたいポイントでしょうか。


Aerosmith / Permanent Vacation

8/10

ここから一般的に復活作とされます。かなりポップな味付けとなりました。

目が覚めるような煌びやかな音世界。底抜けに明るい。

初っ端Heart's Done Time良いです。楽しそうで。

シングルRag Doll, Dude(Looks Like a Lady)も超ポップでこれは売れないとおかしい。

後者はしかし完成度が高く、かなりの名曲だと思います。

代表的バラードAngelはまさに80's!な音・メロディで、ジョーペリーも嫌ってましたが、

何だかんだで良い曲だと思うよ。歌詞はちょっとアレだが。


Aerosmith / Pump(1989)

9/10

前作同様ポップな路線でありながら、甘ったるい味付けを排除し、

ナイスなアメリカンハードロックバンドの帝王として君臨することを宣言した一枚。

傑作でしょう。楽曲の完成度がどれも極めて高い。

Love In an Elevatorにおけるジョーのギタープレイは本当に素晴らしく、

ソロタイムは一時も聞き逃せない。

Janie's Got a Gunはサイケな雰囲気漂うポップナンバーですが、

曲展開,スティーブンの熱いボーカルが素晴らしいですね。

バラードWhat It Takesも美しく切ない名曲。Ain't Enoghの曲展開も面白い。

他の曲もどれも素晴らしく,必聴の一つといえるでしょう。


Aerosmith / Get A Grip(1993)

9/10

この辺りから寡作になってきますね。

これも傑作です。ただ、楽曲のレンジを広げすぎた為か全体的に散漫な印象もあるかな。

名曲とそうでもない曲の完成度に差がある様な。。

Eat the Richは久しぶりにハード&ドライビングなナンバー。

印象的なリフが展開され、滅茶苦茶カッコいいです。名曲。

Livin' on the Edgeはビートルズ的なセンスで繰り広げられる異常に完成度の高い

カントリーサイケナンバー(わけわからんな)で、彼らの楽曲の中で最高の完成度ではないでしょうか。

Cryin' , Crazy, Amazingのバラード三部作も三者三様に美しいですね。

どうでもいいが、盤面に印刷されたメンバーの乳首が気持ち悪くてイヤ(笑)。

2曲目のゲップと言いどうかと思うよ。


Aerosmith / Nine Lives(1997)

9/10

前作同様バラエティに富んだ楽曲が光る一枚だが、

前作よりハードな音使いが印象的です。

凶悪なハード&疾走ナンバーが複数収録されているのが良いですね。

超ポップなFalling In Love, Pinkもメロディメーカーとしてのセンスが光ります。

エスニックなTaste of Indiaも面白い。

バラードHole In My Soulは昔から大好きな曲で、

抑えたAメロから壮大なサビに突入する流れは鳥肌モノ。

ただ、全体的に冗長な感じは否めない感はアリ。大作ですね。


Aerosmith / Just Push Play(2001)

8/10

電子音とか結構入っててテクノロジー路線?を感じさせる一枚。

かなりポップです。

Jadedは超ポップだけど流れるようなギターリフと美しいメロディが良いですね。

当時滅茶苦茶流行りました。

表題曲はラップを取り入れたミドルテンポのハードロックで、

Walk This Wayを彷彿とさせます(実際リフが出てくるし)。

Trip Hoppin'もブラスがゴージャスで良いです。

ジャケ通り,全体的にメロウな空気感が素敵な一枚。


Aerosmith / Honkin' on Bobo(2004)

8/10

ブルースのカバー集。当然ですがハマってます。

ハードでぶっとい音,自分たちの世界に引き込んでますね。

Baby Please Don't Go, You Gotta Move辺りは

すべてのカバーバージョンを凌駕するのでは。

唯一のオリジナルThe Glindもブルージーで良し。

こういうのをもっとやってほしいですネ。