MGT 407 Leading and Creating High Performance Organizations (2 units)
1.教授
Prof. Jeffrey Decker
2.授業内容
夏季集中講座(2単位)として、夏休み中に開講された。
21 世紀において、「変化と革新」は組織が高いパフォーマンスを維持していく上で欠くことのできない内在的な要素であり、この「変化と革新」をどのようにして マネージメントするかがその組織のリーダーにとって必要不可欠な能力になると考えられる。このコースでは、なぜ変化というものが組織にとって複雑怪奇なの か、どのようにしたら効率よく変化に対応できるのか、という疑問に主眼を置き、個人、組織及び社会というステージ、並びに内的及び外的な要素を考慮しなが ら、高いパフォーマンスを保持し続けられる組織について議論を深めていく。
The Essential Druckerを基本概念の根底とし、その上で他の著書、ケースを毎回準備してくることが要求される。受講期間が短い2ユニットのク ラスだが、4ユニットのクラスを上回る量のアサインメントが要求されるため、クラスでのディスカッションの多様性、深度は大きい。
最終日はLAのGetty CenterにてField Studyを実施する。High Performance Organization及びLeadershipとGetty Centerの関係を受講者に考えさせる極めて興味深い一日となるだろう。
3.成績評価
Class Participation: 50 % (including personal presentation)
Term Project: 50 % (12 pages)
4.感想
教授は当校にてPh.Dを取得されており、またビジネスの世界でも保険業を中心に最高幹部としての経験が豊富で、とてもエネルギッシュで若々しい印象を受け た。その経験も織り交ぜながら、変化を成功に導く事が出来るリーダーに要求される内的側面が特に強調された。「Building The Bridge As You On It」という副教材のタイトルが示唆する精神状態に継続的に自らを置くことが、変化と革新に立ち向かうリーダーに必要であるという命題があったように感じ た。これは当校Lipman教授のHot GroupやCsikszentmihaly教授のFlow概念というリーダーの内面性への着目を思わるものだった。変化には不安が伴い、革新的であるに は孤独が付き物であるという経験的に感じていたものを学問的・実証的に確認するものであった。
また、教授、著書、ケースから何を学ぶかだけにとどまらず、学んだことを自分の中で咀嚼し、新たなエネルギーとして自己の考察に組み入れていくという過程を実行することが重要であると感じた。 例えば、我々留学生は自国との文化的な差異を授業中のみならず普段の生活でも学ぶが、それらを知識として持っているだけではなく、どのように授業又は日常生 活に組み込み、新たな概念又は習慣としてどのように創造するのかを教授は重要視していたようだ。きっと、東京海上でのコンサルティング経験も、彼の文化的差異への取り組み方に影響を及ぼした一要因なのであろう。
文責 履修生一同 (Class of 2007)