学校詳細

ドラッカースクール 正式名称

Peter F. Drucker and Masatoshi Ito Graduate School of Management(オフィシャルサイトはこちら・日本語版オフィシャルサイトはこちら

ドラッカースクールはClaremont Graduate Universityを構成する10の学部の1つです。Claremont Graduate Universityは、以下5つの大学と2つの大学院とともにThe Claremont Collagesを構成しています。

  • Claremont Graduate University

  • Claremont McKenna College

  • Harvey Mudd College

  • Pitzer College

  • Pomona College

  • Scripps College

  • Keck Graduate Institute

2015年2月に公開されたドラッカースクールの紹介ビデオです。クレアモントという素晴らしい立地と、LAが持つCreativityとの融合がスクールの特徴として紹介されています。日本でも話題になっているDIY工房の「TechShop」CEOであるマーク・ハッチは、スクールの卒業生です。


理念

We are committed to developing and enriching tomorrow's leaders by weaving Peter Drucker's philosophy of management-that management is very much a human enterprise; an art, as well as a science-throughout the Drucker School experience. We believe that outstanding leadership requires both character and competence-moral courage, as well as analytical insight. We encourage our students to consider what legacy they will leave both in business and society.

ドラッカースクールは、「ビジネススクール」ではなく、「マネジメントスクール」です。そして、組織をその構成要素である「人」に焦点をあてて分析し、「人」を主軸としたマネジメント論の展開がなされています。企業・公的機関・ NPO において、その目的に関わらず、人間が組織を作って活動する際に発生し得る諸課題に取組み、その組織の潜在力を発揮させ、最高の結果をもたらす人材を育成することを目標としています。


ドラッカー・伊藤氏 人物紹介

当校には、 2 名の人物の名前が冠せられています。 1 人はドラッカー、もう 1 人は伊藤雅俊氏です。

ドラッカー 人物紹介

伊藤雅俊氏 人物紹介


教授陣

教授陣は教授としての経験が豊富であると同時に、非常にフレンドリーです。特に、ストラテジーの 山脇教授、Sathe教授、マーケティングのJaworski教授は学生から人気があります。

当校には、 Master of Science in Financial Engineering ( MSFE ) も併設されていることから、 Finance 専攻の学生も多く、 Angus教授や、 リスクマネジメントの分野で著名な Mills教授が教鞭をとっています。

また、各教授のつながりが強く、毎月第一金曜日に 開催される教授会により、他科目の進展を考慮した授業計画が立てられています。


アカデミックシステム

ドラッカースクールでは学期 (semester) 制を採用しており、秋( 8 月末~ 12 月初)、春( 1 月中~ 5 月初)、夏( 5 月中~ 8 月末)の 3 学期があり、各学期は 14 週で構成されます。夏学期の履修は必須ではなく、全期間夏休みにすることも可能です。基本的に、各科目は週1回 3 時間のクラス(計約 42 時間)から構成され、 4 単位を獲得することになります。この 1 クラス 3 時間というのは特徴的で、その分各クラスでの内容はじっくり深い考察にまで及びます。また、一部に、学期前半あるいは後半(モジュールと呼んでいます)の7週間( 21 時間)で履修できる 2 単位の科目や、夏学期に見られる週 2 回の開講により 7 週間( 42 時間)で履修できる4単位の科目もあります。

MBA 学位取得に要する単位数は 48単位です。この 48 単位は、コア科目およびエレクティブ科目に分けられており、コア科目として設定されている科目の中から 36 単位を取得する事を求められます。エレクティブ科目については、後述す る 6 つの Areas of Concentration ( Leadership, Strategy, Entrepreneurship, Finance, Global Management, Marketing ) を意識した学習ができます。

Areas of Concentration は専攻に相当し、各科目に1つ以上の専攻種別がつけられています。エレクティブ科目での内、ある 1 つの専攻種別で 12 単位以上を取得すると、その専攻種別が Area of Concentration として認定されます。当校は、 Leadership 系、 Strategy 系の授業に特徴がありますので、そうした分野に関連した多くの科目が提供されています。なお、 Area of Concentration を特定しなくても卒業できます。さらに各学期 12 単位 以上履修していれば、各学期 4 単位分を聴講生( Audit )として無料で受講することが可能です。


COVID-19への対応

2022年8月現在、授業はキャンパスとオンラインの両方で実施されています。キャンパスへ来るにはワクチン接種が条件となっています。授業ごとに、キャンパスのみ・オンラインのみ・キャンパス/オンライン選択などと開催形式が定められています。キャンパスの授業であっても体調不良時にはオンラインで出席する学生もいます。マスクの着用は推奨されていますが、教員・学生ともほとんどマスクなしで授業に参加している状況です。


海外での授業

2018 年での実績では、年 1 〜2回の海外集中講座が開かれていました。 1 つは 5月に行われたNew ZealandへのStudy Trip。年によっては、日本、チェコ、アメリカ国内ではニューヨーク(ウォールストリート)、シリコンバレーでの集中講義も開かれます。 これに参加するには、授業料とは別に、2,000~5,000ドルの参加費用が必要になります。

いずれの講座も授業内容に関連した地に身を置き、普段なかなか接することの出来ない現地の企業人をゲストスピーカーに迎え最新の知識に触れることが出来ます。また、アメリカ人学生と共にアメリカを外から客観的に見る良い機会でもあり、アメリカ留学で得る体験とはひと味違った経験が出来るでしょう。

この他、1年目の秋学期に必修科目をすべて履修すれば、提携先の大学に交換留学することができます。クレアモントとは違った国際色豊かな人脈をつくることができるかも知れません。


学部を超えた履修および Dual Degrees

マネジメントと関連がある科目であれば、 以下のCGU 他学部からの履修、さらには Claremont Colleges に属する Keck Graduate Institute, Pomona College, Claremont Mckenna College, Hervey Mudd College, Scripps College, Pitzer College の授業も履修することができ、 Academic Advisor と相談の上、 12 単位まで Drucker School の卒業単位とすることができます。

MBA と CGU の他学部の学位を組み合わせて、 2 つの学位( Dual Degrees )を同時取得することも可能です。また、同じドラッカースクール内の Financial Engineering ( MSFE )あるいは Master of Arts in Arts and Cultural Management ( MACM )との間で Dual Degrees を選択することも可能です。 Dual Degrees を選択した場合、 MBA の必須単位は 48 単位(通常 60 単位)となり、個別に複数の学位を習得する場合に比べて、費用・時間とも大幅に削減が可能です。多くの学生が 3 年で Dual Degrees を取得する場合が多いようです。但し、夏学期も含め集中的に授業を履修すれば 2 年半での取得も可能となります。


Financial Engineering(MSFE)について

CGUのMBAコース以外にFEのDegreeを履修している日本人もいます。CGUでFEを履修するメリットとしては以下が挙げられます。

・学校全体がSmall Class, Small SchoolのためMBA生やMBAの教授ともとても距離が近い

・専門的なファイナンスや統計学系の授業(Asset Management、Quantetative risk management、Financial Derivative、Math Finance、Statistical Learningなど)が充実している

・「金融工学」という分野に明るい人間が近くにおり、交流が活発

・オリエンテーションや夏季のESLプリスクールでは同じクラスで学ぶため、ここで同級生として深い繋がりができる

・MBAとは被っている授業がいくつかあり、またお互いのプログラムの授業を取ることも容易なため、交流の機会が多い

・日本の様々な業界から集まる日本人MBA生との深い交流から得るものが大きい

・NYtripなど、NY Wall streetの金融機関やNYCで開催されるJob Fairを巡るツアーがあり、特に就活が必要のない人にとっても、実際にWall

streetで働くビジネスパーソンとコネクションを作る良い機会を得ることができる

・渡米の前後は日本人MBA生が様々な情報を教えてくれ、また生活セットアップを手伝ってくれるので、スタートアップが楽

学生構成・クラブ活動

MBAコースの学生は若く、学部を卒業したばかりの22~23才が多く在籍しています。このため、日本人学生がAverage Work ExperienceとAverage Ageをかなり引き上げています。また、全体の35%(10~15人)を留学生が占めています。留学生の出身国は日本、サウジアラビア、中国、韓国、インドです。留学生と言っても幼い頃に米国に移住した学生がほとんどで、英語のレベルはネイティブと変わりません。

また、ドラッカースクールでは、EMP(Executive Management Program:管理職にある人材のためのMBA) の学生や、企業で働きながら MBA 取得を目指すパートタイムの学生とクラスで一緒になることがあります。パートタイムの学生には、近郊の中小企業で勤務する学生が多いようです。 EMPの学生は、職業経験が5年以上あるとともに年齢が30~40歳と日本人学生のバックグラウンドに近いため、受験される際、MBAだけでなくEMPも検討されることをおすすめします。

MBA、EMPともにネットワーキングを構築するためのイベントやインターン向けの説明会がほぼ毎日のように実施されているなど学校全体として力を入れております。またクラブ活動はDrucker Schoolの中で実施されるもののほかにClaremont Collegesのクラブにも参加可能であるため、多くの学生と触れ合う機会がたくさんあります。

学内施設

1. Writing Center

Writing Center では、 CGU の学生に対し、個人セッションやワークショップを通じて Writing Skill の向上をサポートしています。レポートの添削や発音、異文化コミュニケーションまで 幅広く親身に指導をすべて無料で行っており、留学生には大変有難いサービスです。

2. 図書館

Claremont Colleges 全体に、 Honnold Mudd Library ( Social Science / Humanities 関連)、 Denison Library ( Humanities / Fine Arts 関連)、 Seely G. Mudd Science Library 、 Sprague Library (Science / Engineering 関連 ) の 4 つの図書館があり、中でも特に利用頻度の高いのは Honnold Mudd Library です。専用ページにログインすることで、遠隔地からでも各種オンラインデータベース上の豊富な情報ソースにアクセス可能である他、専属の図書館司書はリサーチ方法について詳細なアドバイスをくれます。また、同図書館の蔵書以外にも、他図書館からの転送貸出サービスがあり、希望の書籍を数日程度で手に入れられる場合もあります。スペースも広く、快適な学習環境であると言えるでしょう。また2016年の9月には新しく二階が改装され、自習室等がさらに充実しました。

3. スポーツ施設

施設側との交渉次第で Claremont Colleges の施設を利用することが可能です。たとえば Pomona 大学のジムを利用することができます。このジムの施設は非常に素晴らしく、多くの各種トレーニングマシーンだけではなく、室内バスケットコートやラケットボールのコート、プールも併設されています。また、 Scripps College と Pitzer College には無料で利用できるプールもあり、学生のいなくなる夏休みなどは空いていて非常にゆったり利用できます。


関連書籍

ドラッカースクールの卒業である藤田勝利さんが書かれた「ドラッカー・スクールで学んだ本当のマネジメント」は、ドラッカースクールを理解する上で貴重な情報が掲載されています。この本の内容に影響を受け進学を決めた在校生も何人もいます。特に、受験生の方は必読です。