FCCSanalysis_PCNCKd.m
FCS/FCCS解析を行うときに実行するスクリプト。
ポジコン、ネガコン、タンパク結合データのそれぞれについて
顕微鏡で計測したGFP, HaloTagの生データを読み込んで自己相関、相互相関を求め
correlation curveをフィッティングしてパラメータを推定し
そこからKdを推定するまでを行う。
使い方は.mファイルに同梱の「MATLABのFCCS解析プログラム説明.xlsx」を参照。
ソースコードの大まかな内容は以下の通り。
1. ユーザー設定項目(7行目〜39行目)
実行する前にユーザーが入力する項目
2. 並列処理のためのmatlabpoolを開く(43行目〜54行目)
新しいバージョンのMATLABではmatlabpool命令が削除されているので
そのまま実行するとエラーが出る。
表示されたエラーメッセージに従ってparpoolを用いたコードに書き換える必要がある。
3. 生データの数を調べる(59行目〜64行目)
Func_dirNumber関数を用いて、どのフォルダに生データが入っているのか
ポジコン、ネガコン、タンパク結合データそれぞれについて調べる。
詳しくはFunc_dirNumber関数の説明を参照
4. ポジコン(PC)、ネガコン(NC)、タンパク結合データ(KD)の
解析結果を格納するセル配列を宣言する。(66行目〜70行目)
セル配列の行数は生データが入っているフォルダの数(観測点の数)に相当する。
以後のコードでFunc_AcXcFit関数が呼び出されたときに、
戻り値outputとparameterがそれぞれ1列目と2列目に格納されるようになっている。
戻り値について詳しくはFunc_AcXcFit関数の説明を参照。
5. ポジコンのデータ解析(74行目〜160行目)
ポジコンの各生データに対して、Func_AcXcFit関数を呼び出して解析を行いグラフ化する。
(a) コントロールとして不適切なデータを手動で削除するために、
correlation curveとチェックボックスを配置したウィンドウを作る。(82行目〜104行目)
(b) Func_AcXcFit関数を呼び出して解析を行い結果をセル配列に格納する。(106行目〜131行目)
(c) 解析結果のcorrelation curveを(a)で作成したウィンドウに描画する。(133行目〜151行目)
(d) ウィンドウが閉じるまで待ち、
閉じた後チェックボックスの内容を変数に格納する。(153行目〜156行目)
6. ネガコンのデータ解析(162行目〜249行目)
ネガコンの各生データに対して、Func_AcXcFit関数を呼び出して解析を行いグラフ化する。
手順は5.と同様
7. ポジコン、ネガコンの解析結果をまとめたグラフを作成し保存する。(251行目〜355行目)
8. ポジコン解析結果からG0を取得しRCCを計算する。(359行目〜414行目)
解析結果のセル配列(4.で宣言し5.で値を格納したもの)からG0を取り出す。
G0を取得するとき、2成分fittingをした結果からどちらの成分がFCS/FCCSの成分かを
判別して取得するようにコードが書かれているが、これは旧プログラムの名残である。
現プログラムでは1成分fittingをしている(Func_Fitting関数の説明を参照)ので
ここまで長いコードにする必要は無い。
(注意:取得したG0は変数g0_gfp, g0_halo, G0_ghcross, G0_hgcross, G0_crossのそれぞれに格納されるが、PC、NC(9.の手順)、KD(12.の手順)で同じ変数名を使っているためPC, NCについてのG0の変数がKDについてのG0の変数で上書きされてしまう。よって解析後のワークスペースからPCやNCのG0を取り出すことができない。FCCSanalysis_PCNC140805.mでは修正している。)
9. ネガコン解析結果からG0を取得しRCCを計算する。(417行目〜469行目)
手順は8.と同様
10. RCCのグラフを作成して表示、保存する。(471行目〜479行目)
11.タンパク結合データの解析(481行目〜519行目)
手順は5.の(b)と同様
12. タンパク結合データの解析結果からG0を取得する。(521行目〜563行目)
手順は8.と同様
13. タンパク結合データの解析結果をまとめたグラフを作成し保存する。(565行目〜597行目)
14. 各観測点についてパラメータfree_G, free_H, crcc_G, crcc_Hを計算する。(601行目〜640行目)
15. 各細胞における観測点のうちパラメータが平均から外れた点を調べ、この点を除いたパラメータの平均値とSDを計算(642行目〜700行目)
1細胞につき7点観測していると643行目で設定している。細胞数は観測点の数を7で割って求めている。
16. Kdを推定する(702行目〜731行目)
17. Kd推定結果のグラフを描画して保存する(733行目〜783行目)
18. ここまでの全てのワークスペースの変数を保存する。(785行目〜787行目)