インターネットを利用して、教室授業の一部またはすべてを代替えします。教員はインターネット上で資料や講義ビデオを配信したり、学生から課題の提出を受けたり、教員と学生、学生と学生の間で掲示板を使ったディスカッションをしたりします。
学習支援システムであるELMSには、学習履歴の管理や進捗管理、コンテンツ配信、課題、小テストなどの機能があります。北海道大学は、学習支援システムとしてMoodleを利用しています。
課題にフィードバックを与えたり、フォーラム(掲示板)を設置したりすることによって、双方向性のあるコミュニケーションをとりながら授業をすすめることができます。 学習の進捗状況は、LMSに記録されるため、受講生の人数にかかわらず管理することができます。
Moodleは、インターネットに常時接続されたサーバーコンピューター上にインストールして、いつでも使用できます。学生は,学校や自宅、通学途中などにMoodleへアクセスし,授業の資料を閲覧して予習や復習をしたり,確認テストを受けたりします。また,教員はテストや課題の採点や分析をしたり,オンラインでのディスカッションを手助けしたりすることができます。
教材は講義資料、教科書、講義ビデオ、音声などさまざまです。
教科書を用いる場合は、教科書のURLを示したり、ページを指定したりします。
学生は、小テストやレポート課題に取り組むことによって、授業の理解度を確認することができます。
提出された課題に、個別にコメントを返したりクラス全体の傾向をまとめてフィードバックしたりすることによって、双方向性の教育学習が実現できます。
教員は学生の理解度に応じてグループ編成をしたり、理解できるまで復習できる教材を提示したりすることによって、学生の学習意欲を刺激することができます。
フォーラム機能でグループワークを行い、授業をより活性化することができます。
教員と学生、学生同士で交流することによって、双方向のコミュニケーションが実現できます。
オンデマンド授業を行うとき、5つのステップについて考慮する必要があります。
授業で用いる教材はELMSにアップロードでき、学生は教材をダウンロードすることができます。
多くの学生はスマートフォンを使って受講します。そのため、スライドを作成するときには、スマートフォンで教材をみたり音声を聴いたりすることを想定します。スライドには文字をつめこみすぎず、最小限の情報を文字化します。文を図や表に置き換えるなど工夫することによって、より「視覚的なスライド」になります。また、音声を挿入する場合は、対面授業より若干ゆっくりめのスピードで話すとよいでしょう。
授業を運営するための各種情報、サービスが集約・整理されています。ELMSにログインすると、担当している科目の「グループ」が表示されます。各種設定をすることによって、オンデマンド授業をつくることができます。
ELMSへ新しいトピックや活動を設定しても、学生へ自動的に通知されません。とくにオンデマンド授業に慣れていない学生を対象とする場合には、定期的にお知らせを配信するようにします。
教材を視聴したかどうか「ログ」で確認できます。しかし、ログを確認するだけで授業に参加していたかどうかは確認できません。オンデマンド授業では教材の配信とともに「課題」や「ディスカッション」を設定し、「授業の参加度」によって出席確認をします。
小テストやレポート課題を出し、授業の理解度によって評価します。
そのほか、学生同士のディスカッションの発言によって評価する方法もあります。
授業のコンテンツを自分で作ってみたいけど、何からはじめたらいいのかわからないという方へ、オンデマンド授業導入のポイントについてご紹介します。