研究紹介

環境学系・学生)

古賀 望(こが のぞみ)

環境学研究系 国際協力学専攻 社会的レジリエンス学研究室 修士2年生

来年は就職します。

レジリエンスとは

 レジリエンス (Resilience) とは「困難から迅速に回復する能力」

「復元力」「強靭性」などと訳される言葉です。[1] 絶対に壊れない
システムを目指すのではなく、壊れてもすぐに復旧できる復元力を
備えるといった概念であり、近年、防災分野で注目されています。

 レジリエンスには、人命救助、インフラの復旧、経済復興など様々な要素が絡み合っています。[2] そのため、レジリエンスを考え実現するには、災害後の状況を丁寧に分析することが必要です。

[3]

[4]

【私たちの研究:開発途上国の道路網のレジリエンス】

 開発途上国のインフラは脆弱で、管理の不備や災害による影響が
深刻です。そこで私たちの研究では、開発途上国のインフラ、
特に道路網のレジリエンスを研究しています。

 従来の研究では、災害による道路の途絶(通れなくなること)が扱われてきました。しかし、実際の災害では上図や左図のように
部分的なダメージ(通りにくくなること)が多く観測されます。
そのため、私たちはこの「通りにくくなる」という被害を考える
ことが重要と考え、その研究に取り組んでいます。 

[1] Lexico. Resilience. Definition of Lexico Powered by Oxford. https://www.lexico.com/definition/resilience 
[2] United Nations Office for Disaster Risk Reduction (UNDRR). (2015). Sendai Framework for Disaster Risk Reduction 2015-2030. United Nations – Headquarters, 10. Retrieved from https://www.preventionweb.net/files/43291_sendaiframeworkfordrren.pdf 
[3] 東北地方整備局. 震災伝承館. http://infra-archive311.jp/s-kushinoha.html 
[4] 土木学会. 東日本大震災による橋梁等の被害分析小委員会最終報告書, 2015.