研究紹介

(物質系専攻・学生)

稲益 礼奈(いなます れな)

物質系専攻 佐々木研究室 博士課程3年

分子の動きやすさを測る

日常生活で広く使われている高分子材料は、例えば図のような階層構造からなっていることで便利な性質(例えば、透明性、ガスバリア性、耐候性など)を示します。この性質には、各構造の分子の運動性が影響することが知られており、この分子の動きやすさを測定する手法の開発をしています。私は、分子の規則構造がわかる測定方法(X線回折)を用いて、この規則構造の揺らぎの速さ(=分子の動きやすさ)を調べています。

分子の動きやすさがわかると何が嬉しいの?


各構造の分子の動きやすさがわかると、高分子がなぜその性質を示しているかがわかるようになります。すると、どのように高分子を設計すると目的の性質が得られるかがわかり、より便利な高分子材料を開発できるようになると考えています。

研究のどういうところが面白いの?

私は高分子材料を対象に研究していますが、研究室には生物系で細胞実験をしている人もいて異なる分野の話を聞けるのが面白いです。また学会で発表したり、外部の大型施設に行って測定したりすると、他の研究者とも話すことができて楽しいです。