スペイン・サラマンカセミナー

【海外セミナー】

2023年度報告書

サラマンカについて

サラマンカってどこ?

    サラマンカはスペイン北西部に位置し、マドリードから鉄道で二時間程度の場所にあります。

サラマンカって何が有名?

 サラマンカ旧市街は1988年に世界遺産として登録されており、街の中心にあるサラマンカ大学はヨーロッパ最古の大学の一つとして知られています。

 また、サラマンカ旧市街には二つの大聖堂があり、街の成長とともに約600年もの間増改築を繰り返しているため、様々な建築様式が取り入れられ、それらが融合した特異な建築物となっています。

 サラマンカの歴史は、中世ローマ帝国時代、イスラム帝国時代、レコンキスタなど様々な文化が融合しているので世界史に興味のある方は大興奮間違いなしです。サラマンカは様々な文化を経て築き上げられた比類なき美しい街です。 

黄土色の街並み

 サラマンカ旧市街の建物はすべて黄土色の石材で統一されており、とても美しい街になっています。特にシンボル的存在のサラマンカ大聖堂は壮大で、その外観は非常に凝っており、何度見ても惚れ惚れする建物です。また、堂内のキリストと聖母の生涯が描かれた主祭壇の飾り衝立と天井の装飾は荘厳で、その魅力に引き込まれそうになります。

 さらに、サラマンカのマヨール広場は黄土色の建物に囲まれた美しい広場です。昼間見ると黄土色と青色の美しいコントラストが楽しめ、夜になると光の加減で壁が黄金色に輝き、24時間いつ行っても飽きることがありません。マヨール広場でランチをする。そんな優雅な一カ月を過ごしてみませんか?

語学クラスについて

1・2限目 9:00~11:00 (10:00から10分間休憩)

LENGUA ESPAÑOLA(スペイン語クラス

 スペイン語クラスは六人程度の少人数クラスで、2月コースを選択している人のみで構成されています。台湾人や日本人、アフリカ人が多いクラスでした。

3限目 11:10~12:00

AMPLIACIÓN DE LÉXICO語彙クラス

 このクラスは、1限目と同じ教室で開かれるのでクラスメが同じでした。主に、人の見た目や体の部位、食べ物、街中の施設、家具に関する単語を学び、一授業当たり50単語ほど新たに学習します。評価は出席と最終テストですが、単語量が多いので十分に単語を復習しておく必要があります。

4限目 12:10~13:10

ACTIVIDADES PARA LA COMUNICACIÓNスピーキングクラス

 フランス人やオランダ人、アメリカ人など英語圏やヨーロッパ圏の人と授業を受けることができます。内容としては、日常会話で出てくる質問文や数字、道案内、故郷の紹介など、授業内でコミュニケーションを取らないといけないので自分から発言をしていくことを心がけましょう。積極的な発言が主な評価対象になるので、他の文化圏の学生との会話を楽しみながらしっかり発言をして行くことが大切です。

5限目 13:15~14:20

LABORATORIO DE IDIOMASスペイン語研究クラス

 このクラスは特にシラバスなどは用意されてないので、学生側からの質問から授業が始まったり、先生が用意するオーディオのリスニング問題を解いたりなど、気楽に参加できる授業でした。自分から積極的に質問をしていくと、語彙力向上やスピーキング力向上にもつながるので積極的に質問をしていきましょう。

クラスの注意点

 基本的にクラスはスペイン語のみで行われます。時々英語が話せる教授もいますが、詳しい解説をするのではなくスペイン語単語を英語で教えてくれる程度なので、ある程度スペイン語のリスニングに慣れてからの参加がおすすめです。どうしても理解できなくなった場合には英語で周りの友達に聞いてみましょう。また、スペイン語と英語は少し似ているので、英語を理解していると、スペイン語がすんなりと学べるようになります。

現地での生活

部屋

 寮はサラマンカ大学から徒歩約20分です。部屋は二人部屋で、ユニットバスとトイレ、ベッド二台、机、棚があります。暖房器具はラジエーターがついているので十分に暖かいです。寝具とボディーソープは備わってますが、タオルやシャンプー、トイレットペーパーはないので各自で用意する必要があります。

寮食

 寮では朝昼晩食事付きです。朝ごはんは7:30〜10:00の間で、トーストや果物、コーヒーなど軽い食事が用意されています。昼ごはんは13:30~15:00の間で、肉料理か魚料理、サラダかスープ、炭水化物はフライドポテトでかなりのボリューム。授業が終わってすぐ帰らないと時間的に食べれないことがあるので要注意です。夜ご飯は20:00〜21:15の間で、昼ごはんと同じようなメニューとなっています。

寮の注意点

 寮の中に自由に使える洗濯機がなく、基本的に週に一回、クリーニングの人に一部屋当たり12ユーロを払って洗濯を頼む必要があります。タオルなどは手洗い、または使いまわす必要があるので、気になる方は多めにタオルを持っていくことをお勧めします。速乾性があり、あまりかさばらない帰りの時に捨てられるダイソーのタオルを強くお勧めします。

 また、フロントのスタッフはあまり英語が通じないので、はじめは少しあたふたするかもしれません。これも語学研修の一環として勇気を出してスペイン語を話してみましょう。寮にはアジア人はあまりおらず、基本的にスペイン人を含むヨーロッパ人が多いです。日本のことが好きな人やサッカーが好きな人など、よく食事中に話しかけられることもあるので、交流のチャンスにもなると思います。一緒に部屋でアニメを見たり、サッカーの試合を見たり、それぞれの寮生活を楽しみましょう。

交通機関について

 市内バス

 サラマンカ市内には路線バスが走っており、大学やバスステーション、鉄道駅、近くのショッピングモールまでバスで行くことができます。バスを利用するには、クレジットカードが使えない場合もあるので、現地通貨か交通系カードを持っておくことをお勧めします。しかし、サラマンカ市内はそこまで広くないため、徒歩で行ける場所が多いです。

Renfe

 スペイン全土を結ぶ鉄道網です。寮から徒歩15分程度の場所に駅があり、マドリードまでの列車が一日5本ほどで、所要時間はマドリードまでは2時間弱、アビラやセゴビアまでは1時間ほどかかります。料金は往復で5千円以内ですが、2週間前くらいにネットで予約をしないとすぐ席が埋まってしまうので、旅行の予定は早めに立てましょう。

高速バス

 寮から徒歩30分ほどの場所にバスステーションがあります。Renfeよりも少し安く、席も余っている場合が多いですが、マドリードやセビリアなど大きな都市への路線しかないので注意が必要です。また、時間も早朝や深夜が多いので、あまりお勧めはしません。 

授業後の過ごし方

 スペインでは15時ごろからシエスタで、個人経営のお店は18時くらいまで休憩時間があります。その時間にどこかのカフェに寄って友達と話したり、部屋で昼寝をしたり、ゆったりと過ごしていました。また、サラマンカ市街は見どころがたくさんあるので、散歩に出かけてみるのもおすすめです。サラマンカ大聖堂は平日18時まで入場できるので平日の人の少ない時間に訪れてみましょう。大聖堂の塔は別の入口から別入場料で17時まで登れ、塔の上からオレンジ色の屋根で統一された美しいサラマンカ市街が眺められるので、登ることをお勧めします。

 お買い物はスペイン大手百貨店のEl Corte InglésやZARAなどがおすすめです。El Corte Inglésでは服や本、食料品など多くの物がそろっているので、お土産もここで揃えられると思います。さらに、スペインのスーパーマーケットも日本では見ないお菓子が安く買えるのでぜひ寄ってみましょう。

 夜は多くのバルやカフェが開いており、とても賑やかになっています。それぞれのお店で個性のある料理があり、現地の人は一日に何件もめぐって様々な料理を堪能しているようです。ぜひいろんなバルを巡ってお気に入りのバルを見つけてみましょう。

休日の過ごし方

休日はアビラやマドリード、セゴビアといったサラマンカ以外の観光地に行ってきました。

アビラ Ávila

 サラマンカから電車で1時間。「アビラ旧市街と市壁外の教会群」として世界遺産に登録されています。目玉は、町全体を覆う城壁です。11世紀にイスラム教徒からの反撃を防ぐために造られて以降、現在まで非常に良い状態で保存されています。城壁内の街巡りも楽しいですが、近くの丘を登って、壮大な城壁を眺めてみましょう。草原の上にそびえる城壁と、青空。緑と黄土色と、青色の美しいコントラストは圧巻でした。

マドリード Madrid

 サラマンカから2時間半ほどで、スペインの首都で最大の都市です。市内には、世界的に有名なプラド美術館やピカソの作品が展示されているソフィア王妃センターなどの芸術的な施設や、プエルタ・デル・ソルやマヨール広場など有名な観光地があります。また、日曜日の朝にはラストロという大規模な蚤の市があり、1ユーロで古着が買えるので、寄ってみることをお勧めします。マドリードの観光地は14時に閉まることがあるので、十分に営業時間を調べたほうが良いです。

セゴビア Segovia

 サラマンカから1時間半。「セゴビア旧市街と水道橋」として世界遺産に登録されています。スペイン最大の水道橋と、白雪姫のモチーフとなった古城、アルカサルが有名な観光名所です。全長728mにも及ぶ水道橋は、紀元一世紀ごろにできたとは思えないほど美しい状態で残されており、その堂々とした佇まいに圧倒されます。その水道橋から徒歩30分ほど離れた場所に、セゴビア市街を守る目的として建設されたアルカサルがあります。城内では旧王宮の間や旧国王の寝室など、当時の王宮生活を拝見でき、豪華な内装に息をのむこと間違いなしです。アルカサル周辺には多数の絶景スポットがあるので、半日かけて探検し、日中の景色、夕景、夜景を目に焼き付けましょう。

課外活動・イベント

学内でのイベント

1.Excursión

 Excursiónとはスペイン語で”遠足”です。私たちの滞在中には近くの村々への日帰りバスツアーやトレドへ日帰り旅行、ポルトガルのリスボンへ三日間の旅行など一カ月で3つのプランがありました。これらのツアーは無料ではなく、参加料がかかります。私たちは各自でプランを作りたかったため断念しましたが、また少し違ったスペイン文化を堪能できるのでぜひ参加してみましょう。

※リスボン旅行への参加は国外になるので、事前に国際センターに必ず相談しましょう。

学外でのイベント

1.Intercambio

 毎週木曜日22時から学生との交流会があります。スペイン人以外にも中国、台湾、ベネズエラなど様々な国の人達とジュースを飲みながら楽しく交流することができます。日本語を勉強している人たちもいるのでお互いに教え合うことができます。

2.El Rastro en Salamanca

 毎週日曜日の朝から15時ごろまでEl Rastroという蚤の市が催されています。マドリードほど大規模ではないですが、100店ほどが軒を連ねており、ほとんどのお店が閉まっている日曜日の楽しみ方としておすすめです。

参加者へのアドバイス

 スペインを選ぶにあたって、多くの人が「スペイン語ってなんだ?」「治安は大丈夫?」「費用が高すぎる」など様々な悩みがあると思います。留学は多額のコストと貴重な大学生の時間を消費してしまうので、簡単な決断とは言えません。ですが、留学で得た経験は間違いなく今後のキャリアに影響を与えてくるので、一度一歩踏み出してみましょう!

 また、スペイン人はみんなフレンドリーでたくさん話しかけてくれます。日本とは真逆の環境で最初は戸惑うかもしれませんが、言語学習にはとっておきの国だと思います。英語でもスペイン語でも、たくさん話して異文化交流を楽しみましょう!

2023年度報告書

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