イギリス・カンタベリーセミナー

【海外セミナー】

2023度報告書

はじめに

「イギリス・カンタベリーセミナー」は、イギリス・カンタベリーにある Canterbury Christ Church University に約12週間滞在し、英語を学ぶプログラムです。Reading, Listening, Writing, Speaking の4技能を軸に英語の基礎を鍛えると同時に、イギリスの歴史や文化についても学びます。

このセミナーには、例年10名ほどの参加者がいますが、今回は学科も学年もバラバラの2年生1名、3年生1名、4年生1名が参加しました。

カンタベリーについて

カンタベリーは、イギリス南東部のケント州に位置する都市で、人口は15万人(2021年現在)ほどです。(Office for National Statistics, 2022)

首都・ロンドンからはバスで約2時間半、電車で約1時間半と近く、その他にもバスで一本のところにドーバー海峡で知られる Dover や牡蠣で有名な Whitstable があり、充実した休日を過ごせます。大学から15分のところには世界遺産のカンタベリー大聖堂があり、多くの観光客が訪れます。

Canterbury Christ Church University 

(カンタベリー・クライストチャーチ大学、通称CCCU)について

Canterbury, Medway, Tunbridgeにキャンパスを構える総合大学で、15,000人もの学生を抱えています。その内の8割以上が、私たちが通うカンタベリーキャンパスに在籍しています。

授業について

【概要】

「イギリス・カンタベリーセミナー」では、CCCUのGeneral English Course (通称GE) を受講します。2023年度のGEの学生は全員日本人で、広島(修大生のみ)、岡山、愛媛、大阪、愛知から、計12名が参加しました。

時間割は、GEのみ、GE+IFP (International Foundation Program)、GE+IFP+その他の留学生(2023年度は日本人のみ)の三つの授業が組み合わされています。

どの授業も教材はプリントで先生が用意してくださるので、授業関連で追加料金を払うことはありません。

From 2nd to 6th in October, 2023

【授業内容について】

〈GE〉

英語の文法や語彙だけでなく、映画や小説を通じてイギリスの文化や習慣を学びます。ときには、クラスメイトと協力して物語を考え、それを演じることもあります。環境問題を取り扱った授業も多く、自分たちで調べたり考えたりした内容をグループごとに発表しました。

〈GE+IFP〉 

エッセイの書き方やプレゼンテーションの仕方など、大学生活で必要となるアカデミックな知識を身につけます。セミナー形式の授業で意見交換をする場面も多く、英語で(相手と違う)自分の意見をどのように伝えるかといったことにも焦点を当てています。IFPの学生はバングラデシュ人やパキスタン人で、IFPの学生とのグループワークやプレゼンテーションは英語のコミュニケーション能力の向上にもつながります。

〈GE+IFP+α〉

イギリスの教育制度や雇用、健康問題、住宅問題、多様性、政治、経済、法律といったトピックについて概要を学んだあと、自国と比較して意見交換を行います。この授業でもプレゼンテーションを行いました。

特別授業として、環境問題がテーマのセミナーに参加したときの様子です。GEで学んだ内容をより深く理解することができました。

大学での生活

【食事について】

お昼休憩は1時間あるため、大学内の食堂やカフェでゆっくりとランチを楽しめます。2023年は特に円安が進んでいたため、スーパーで買えるものでサンドウィッチを作ったり、安いインスタント食品などを食べたりして節約しました。学内には給水機や電子レンジが無料で使えるところもあります。

サンドイッチ

ソーセージ(学食)

ランチボックス(学食)

【交流イベントについて】

大学主催のイベントも毎日開催されています。サッカー、バスケットボールなどのスポーツに加え、English Language Club(火曜日夜開催)やGlobal Café(土曜日夜開催)など、大学内外の留学生と英語でコミュニケーションをとる機会も設けられています。

サッカー

Karaoke night

ホームステイについて

このセミナーでの滞在形態はホームステイとなっており、ホストファミリーと一緒に生活します。やりとりは基本、英語です。

【家族構成について】

〈例1〉:3人(父、母、息子)+2匹(猫)

〈例2〉:2人(父、母)+1匹(野良猫)

〈例3〉:2人(父、母)+1匹(犬)、こども2人(実家住みではない)

【ハウスルール】

〈例1〉

・門限はなく、シャワーは毎日使用可能だが時間制限有(22時まで)。

・洗濯日は不規則で、基本天気が良い日に行う(週1~2回)。洗濯物は洗濯物袋に入れ、キッチンへ持って降りる。

・バスタオルやドライヤーはホストファミリー宅のものを使用。シャンプーやリンスなどの洗面用具は毎回部屋に持ち帰る(「洗面所は使う前と同じようにきれいに」という決まりがあったため)。

・冷蔵庫の使用が可能(昼食用の材料を保管するため)。ジュースや紅茶など自由に飲める。夕食に間に合わない場合は要連絡。

〈例2〉

・門限はなく、シャワーは毎日使用可能で時間制限なし。

・洗濯日は不規則で、基本天気が良い日に行う。洗濯物はバスケットに入れる。

・バスタオルやドライヤーはホストファミリー宅のものを使用。

・冷蔵庫の使用が可能。ジュースやお茶など自由に飲める。夕食に間に合わない場合は要連絡。

・階段は駆け下りない(危ないから)。

〈例3〉

・門限は22時まで(後に撤廃)。シャワー時間は10分でその後軽く掃除。

・洗濯は週に1回(土曜日の朝)。バスタオルはホストファミリー宅のものを使用。ドライヤーは22時まで。シャンプー、リンス、歯ブラシは毎回部屋に持ち帰る。

・冷蔵庫のスペース指定有。朝ごはん(シリアルのみ)は自分で用意。紅茶とクッキーは自由に飲み食い可能。夕食に間に合わない場合は要連絡。食べ物を部屋に置くことは禁止。

【部屋について】

ホストファミリーのお部屋を一部屋お借りして生活します。

基本設備は、机(1)・椅子(1)、ベッド(1)、クローゼット(1)。クローゼットにたんすがある所と無い所がありました。無い部屋では、上着と次の日に着る服以外はスーツケースに収納していました。

【食事について】

食事は基本、朝ごはんと夕食が用意されます。昼ごはんは自分で用意します(必要に応じてキッチンを使わせていただきます)。朝ごはんは主にシリアルやパンが多く、食べるタイミングは自由です。夕食はそれぞれの家で時間が決まっており、その時間に間に合わない場合は事前に連絡をします。その他にも、おかわりや食後のデザートの有無などルールは家によって異なります。コテージパイやヨークシャー・プディングなどのイギリスの伝統料理が日常的な家もあれば、そうではない家もあります。

※写真はそれぞれ別のご家庭のディナーです。

自由時間・休日の過ごし方

【放課後】

授業の課題に取り組んだり、ジムで体を動かしたり、学校の近くにあるシティセンターでショッピングをしたりして過ごしました。お昼に食べるサンドウィッチの食材やお菓子などの買い出しもクラスメイトとの貴重な交流の時間となりました。

【休日】

土・日曜日は授業がないため、ジムに行ったり、バスや電車でお出かけしたり、それぞれ自由に過ごしました。

連休には、スコットランドや湖水地方、フランスやスペイン、ベルギーなど遠方への旅行も楽しみました。

これから留学する方へ

英語の基礎を学ぶプログラムとはいえ、多少の英語力は身につけてから行くことをおすすめします。その方が絶対楽しめます! 

環境の変化でストレスがたまることもあるかと思いますが、周りと助け合えばなんとかなります。くれぐれも、お金の使い過ぎには気をつけてください。

現地の方や他の留学生たちと交流できるイベントには積極的に参加してみてください。そのためにも、単語や日常会話で使える短い英文などを覚えておくと便利です。あと、1人で旅行に行くのも自分の行動力や視野が広がりとてもおすすめです!とにかく自分から挑戦することが大事です!

「予備知識」を持っていればいるほど、留学生活は充実したものになります。英語力の向上が第一目的の方も多いと思いますが、イギリスではさまざまな文化に触れる機会もたくさんあります。貴重なチャンスを逃さぬよう、ぜひイギリスやカンタベリーについてもたくさん調べてみてください。イギリスの映画や小説もおすすめです。

応援しています!

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