「月は無垢な愛と誰かが言った」
月で叡智を蒐集する王に仕える従者が宙に漂う女を連れ帰ったことから始まる幻想的な別れを描いたファンタジー。
初恋とか失恋とか三角関係とか。
掌編集
「空(から)の心にしたたる涙」
私は泣くなら一人きりで決めている。だが近頃、それを覗いている奴がいる──
「埋めても光る恋心」
硝子細工の籠を落として砕いてしまった。……「籠がなければ逃げてしまうものなあ。お前と一緒で」
「生首と恋の比重」
「食い千切ってあげましょうか」僕の髪を掴むと、首筋に歯を立てた──
…………等々
未完結作品
記録として保管しています。