収録日:2025年10月23日
第602回。今回はお便りが届いていなかったため、1週間話し忘れていた話題をお届けします。閉館した丸ノ内東映のクラウドファンディングに参加し、先日リターン品(フィルム風しおり)が届きました。大学でフィルムを学んだ経験もあり、同封の手紙にも感慨深いものがあります。
これを機に、映画・映像業界の厳しい実態についても言及。東映や東宝は不動産事業で成り立ち、日活は資産売却で縮小した歴史。業界は非常に過酷なため、志望者には「やめておけ」と強く忠告します。採用情報を見ても、その厳しさが伺えるでしょう。
昨日は早朝トラブル対応で多忙を極めましたが、本日はリモートワーク。寒い日の通勤がなく快適です。しかし、一日中家から出ないため、皆様の日常(今日食べたご飯など)をぜひお便りで教えてください。11月中旬並みの寒さですので、体調管理、そして就活の最終面接などもお気をつけて。
皆様、おはようございます。本日は2025年10月23日木曜日、第602回堕落小噺をお届けします。どうぞ最後までお付き合いいただけますと幸いです。
さて、今日はお便りが届いているか確認したのですが、残念ながら届いておりませんでした。木曜日の収録は、前日である水曜日の早い時間、つまり配信前に行っているためです。帰りの電車でお便りがないか確認することもあるのですが、こうした事情もあり、今回はお便りがない状態でのスタートとなります。皆様からのお便りは本当にありがたいので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、まずいつも通り昨日の話から……と行きたいところですが、その前に、一つお話しなければならないことがあります。実は、1週間ほど前から話そうと準備していた議題があったのですが、失念しておりました。頭の中から完全に抜け落ちており、これまでお話しできずにいました。
大変失礼いたしました。話そうと思っていたのは、クラウドファンディングの件です。「キャンプファイヤー(CAMPFIRE)」で以前、支援したものですが、すっかり忘れていました。その企画とは、かなり前にもう終了しているのですが、「丸ノ内TOEI(丸ノ内東映) ファン(※原文ママ)の皆様と共に思い出を未来に繋ぐためのメモリアル企画」というものです。こちらを支援させていただきました。
この企画に参加したところ、先日そのリターン(返礼品)が届きました。このことをお話ししようと思っていたのに、すっかり忘れていたのです。確認してみると、届いたのはもう6日前、つまりちょうど1週間ほど前でした。
この映画館(丸ノ内TOEI)が閉館してしまうということで、何か記念になるものを、という思いから支援しました。すると、リターンとして東映のフィルムが届いたのです。これは本物のフィルムだと思われます。東映株式会社の「フィルム風しおり」があり、その中から東映マーク柄のものを選びました。これは本物のフィルムではありませんが、非常によくできています。こうした品が好きな方にはたまらないのではないでしょうか。
私自身、大学時代はフィルムを専門に扱っており、卒業制作もフィルムで映画を一本撮影した経験があります。それだけに、このしおりが届いたのは感慨深く、品物も非常にしっかり作られています。デザインは、昔から続く東映のオープニングロゴが数種類あり、例えば一番最初の岩場のもの、光が差しているもの、そして「仮面ライダー」などで有名になった川のシーンのフィルム版、さらにデジタルで彩色された綺麗なバージョンなど、計5種類の柄がありました。どのようなデザインか、詳細はリンク先で確認できます。
そのしおりと一緒に、お手紙も同封されていました。この手紙についても話そうと思っていたのです。内容は以下の通りです。
『この度は「さよなら丸ノ内東映 クラウドファンディング」にご参加いただき、誠にありがとうございます。お選びいただいたリターン商品が完成いたしましたのでお届けいたします。丸ノ内東映は2025年7月27日をもって閉館いたしましたが、この企画により、映画館の思い出を未来に繋げられたこと、私たち従業員からの感謝の気持ちを伝えられたこと、大変嬉しく思います。ご自宅やお仕事先で、是非ご愛用いただけますと幸いです。東映はこれからも皆様に愛される物語を作ってまいります。引き続き応援のほどよろしくお願い申し上げます。』
このように、非常にしっかりとした内容でした。
私は、東映も東宝も、もはや(映画会社というより)建築・不動産の会社になってしまったのだろうと思っていました。日活が事実上潰れてしまったのは悲しいことですが、東映や東宝が今も残っているのは、映画館事業で成功しているからではありません。彼らが生き残っているのは、映画の撮影所があった土地などを賃貸に出すことで収益を上げているからです。
対照的に日活は、目先の資金欲しさに資産をすべて売却してしまったため、何も残っていません。あれほど良い映画を作っていたのに、なぜこれほど事業規模が縮小してしまったのか。皆様は日活作品をご存知でしょうか。もはや伝わらないかもしれませんが、昔を知る者からすれば、信じられない状況です。かつては東映や東宝よりも有名な会社だったにもかかわらず、現在の正社員はわずか178人しかいないと聞き、驚きを隠せません。
本社は文京区にあり、調布に撮影所は残っているものの、なぜこれほどまでに凋落してしまったのか、本当に理解に苦しみます。かつては東洋一を誇る撮影所まで有していたのに、経営が下手すぎたのではないでしょうか。
もし、映画業界や映像業界を志望されている方がいたら、私は「やめておけ」としか言えません。私自身、大学時代に本格的に取り組み、1年ほど業界で働いた経験もあります。比較的体力も根気もある方だと自負していますし、事実、現在も正社員としてフルタイムで働きながら、時間こそずれはするものの、こうして毎日配信を続けています。その私から見ても、あの業界は厳しいと言わざるを得ません。
映像業界での経験が、ある意味で今の自分を鍛えたのかもしれない、とも思います。その点、今回の東映の対応は、まだ温かい気持ちが残っていると感じられ、良かったと思いました。しかし、業界全体を見ると、例えば1日の労働時間が13時間であることを「業務改善しました」と、大学の2、3年生を200人ほど集めた場所で堂々と発表するような体質があります。業務形態が回復したと言う一方で、「給料形態はどうなっているのか」という質問には答えられない。そのような集団ですから、業務が本当に改善するとは思えません。
したがって、観客として「見る」分には良いですが、制作者として「やる」側になることはお勧めできません。映像業界で比較的まともなのは、「BABEL LABEL(バベルレーベル)」くらいではないでしょうか。それ以外は厳しいと感じます。もちろん、東宝や東映は今や映像制作がメインではなく、実際の制作は下請けが担っている側面があるため一概には言えませんが。配給会社は良いかもしれませんが、制作側は避けた方が賢明です。これは経験者としての切実な願いです。業界は非常にブラックですが、それでもやりたいという人は後を絶ちません。そういう人たちには「屍を乗り越えていけ」としか言いようがありません。
ただ、今の世の中にはYouTubeのようなプラットフォームがあります。わざわざ死ぬような思いをしてまで(業界に)入ってやることではない、とだけは言っておきたいです。東映は良い会社だとは思いますが、制作部門に入るとなると、また話が変わってくるでしょう。もう、私としては何とも言いようがありません。映像業界は恐ろしい場所です。
テレビ業界が衰退した後に、映画業界も衰退していくと思われますが、それまでは大丈夫なのではないでしょうか。ただ、本当に恐ろしいと感じます。業界を目指す方には、頑張ってくださいとしか言えません。東映も採用情報は出しており、新卒採用も行っているようです。
しかし、率直に言って、一般の学生が制作系に入るのは難しい業界です。普通の学部出身で入社したと聞くのは、早稲田大学の学生くらいでしょうか。早稲田大学は映画サークルが非常に強力で、業界にも結構な数の人材を送り出しています。採用ページには「(学部の)制限はない」と書かれていますが、実情はそうとも限らない、と私は思います。
採用情報ページを見てみましたが、非常に見づらいデザインでした。募集要項の中に、通常記載されているはずの雇用契約の内容が見当たりません。福利厚生のページはあっても、肝心な情報が書かれていないのです。これには不安を覚えます。
ようやく募集要項を見つけ詳細を確認したところ、昇給は年1回、賞与は年2回。新卒の給与(初任給)は住宅手当込みで25万7300円とありました。これは、なかなか良い条件ではないでしょうか。勤務時間も9時半から18時までとなっており、フレックスタイム制(6時から21時の間)も導入しているようです。
とはいえ、こういう業界に入ってくる人間は、大抵どこか普通ではないところがあります。採用実績を見ると、採用人数は15人未満。非常に狭き門です。
映像業界に行きたい方は挑戦してみるのも良いかもしれませんが、個人的には大手以外はお勧めしません。そして、テレビ業界だけは本当にやめておいた方がいい、と重ねて忠告しておきます。私自身、就職活動では早い段階で映像業界に見切りをつけてしまったので、今こうして採用情報を見ると「こんな感じなのか」と新鮮な感覚を覚えます。
さて、話をクラウドファンディングに戻しますが、皆様も色々検索してみると面白いかもしれません。私は映画系のクラウドファンディングをよくチェックするのですが、中には微妙な案件も多く、注意が必要です。内容をよく精査しなければならないと感じます。
昨日(水曜日)の話ですが、朝方、正確には午前3時から4時頃にかけて、いくつか立て続けに連絡事項が発生しました。そのため、始業時間にそれらをすべてチェックし、再度連絡を取らねばならず、「これは(定時までに)終わらないのではないか」と危惧しました。その旨を(SNSに)投稿もしたのですが、結果的にはギリギリで巻き返しが効き、何とかなりました。危うく何も終わらずに途方に暮れるところでしたが、大きな影響を出さずに済んで良かったと思います。
昨日は昼食もまともに取れませんでした。コンビニで済ませようと外に出たのですが、ちょうど同期が誕生日だったので、ささやかなお祝いをしていたら、自分の昼食時間がなくなってしまいました。慌てて職場に戻り、猛烈に仕事をした結果、何とか間に合わせることができました。「明日(木曜日)の自分が何とかしてくれるだろう」という気持ちも多少はありましたが、昨日中にやるべき仕事と連絡はすべて終わらせ、関係者への催促も済ませました。やるべきことをきちんとやっておかないと痛い目にあう、ということを改めて痛感しました。昨日はそうした慌ただしさもあり、夜の配信が(いつもより遅い時間に)なったのだと思います。
本日、木曜日ですが、今日はリモートワークです。最近は寒すぎてもう移動が嫌になってしまいました。特に、自宅から最寄り駅へ行くまでが寒いのです。最寄り駅に着いてしまえば、会社(のビル)まで駅から出ることなく移動できるため、濡れることも寒い思いをすることもありません。しかし、そこに至るまでが億劫です。
幸い、今日は会社からリモートワークが許可されている日なので、おとなしくリモートで作業することにしました。移動時間がない分、いくらか新鮮な気持ちで仕事に取り組めるのではないかと思います。
リモートワークということは、つまり一日中家から出ないということになります。そのため、皆様が見聞きしたことをお便りで教えていただけると、私も楽しく過ごせます。どうか、お便りをよろしくお願いいたします。お題は特にありません。今日食べたご飯の話など、何気ないことを送ってくださるのが一番嬉しいです。
さて、今日お仕事がある方は、一緒に頑張っていきましょう。急に寒くなり、例年の11月中旬並みの気温になっているとのことですから、本当に風邪には注意してください。体調を崩すと仕事が終わりません。
また、この時期は、就職活動中の方は最終面接の時期かと思います。私もこの時期か、もう1ヶ月ほど先に最終面接を受けた記憶があります。いずれにせよ、体調を崩さないよう、しっかり対策をしてください。
今日が夜勤明けの方は、ゆっくり睡眠をとってください。相変わらず曇りがちで低気圧も発生しており、最悪の天候が続いていますが、何とか乗り切りたいものです。
そして、今日お休みの方は、好きなところへ出かけるのも良いでしょう。暖かいものが食べたくなる気候ですから、例えばほうとうなどを食べに行くのも良いのではないでしょうか。
それでは、第602回堕落小噺、今回はこの辺で失礼いたします。ここまでのお相手は、しおじちゃんでした。 皆様、いってらっしゃい。おやすみなさい。頑張ってください。