第四回 「地域の共同体」
第四回 「地域の共同体」
登壇者:岡田弘菜(YOKAPRO)
発表テーマ: 地域における当事者
登壇者から一言: 愛媛県松山市と故郷の長崎県宇久島(五島列島)の二地域居住を実践中の1児の母です。地域に関わる選択肢が増えたとき、その地域に関わる人の行動に変化はあるのか。故郷に改めて関わり始めて見えてきたことを紹介し、当事者の巻き込み方について考えたいと思います。
座長の解説:登壇者は,高知工科大学の卒業生で,長崎県宇久島出身である.大学では,建物の耐震や資産価値について学び,里山プロジェクトにも参加してくれた.卒業後は,地元の活性化に役立てるべく東京の不動産会社や建設コンサルに勤務.その後,地元に帰って様々なプロジェクトに取り組んでおり,夫とその実家の協力あってこそであろうが,その活動量の大きさに驚いた.
現在は,一級建築士の資格も取り,空き家を活用した地域事業創出の拠点作りを目指していて,縁側開きから始めているという.確かに縁側は,誰もが気軽に話のできる場として最適である.次年度にシェアハウス,シェアキッチン,シェアスペースを開業したいとのことで,今後が楽しみである.
登壇者:岩間由奈(しあわせみかん山)
発表テーマ:1000 年つながる里山の農空間を、仲間と共に育てる
登壇者から一言: 高知県香南市を拠点に、専門家や地域内外の仲間と一緒にみかん類の自然栽培を実践・研究するNPOです。生態系と生産性を両立させる農空間づくりの面白さを、多くの方に知っていただけたら幸いです。
座長の解説:登壇者は,東京都出身であるが,沖縄や高知の田舎で暮らすことで,食に関するフェアトレードについて意識し始めるようになったとのことである.香南市の農家との縁からミカン栽培を始めるようになり,「しあわせみかん山」を結成.様々な専門家を巻き込みながら土づくりを始め,ワークショップ形式で事業を展開している.
テーマにある1000年つながる里山の農空間とは,地域には1000年前の窯跡などの遺跡があり,そこから現在に繋がっている状況を受け止めた上で次世代に繋げるという意味が込められているそうだ.
発表の最後には,自分がリーダーなら仲間をどう増やすかについて,ワークショップも行い,会場からの様々な意見を聞くこともできた.
ゼミナールを終えて: 今回の登壇者の共通点は,地域の専門家と協力しながら事業を展開しているところだった.二人ともリーダーとしての役割を十分果たしている.一所懸命に頑張っている様子には非常に感動した.ただ少し心配なのは,頑張りすぎじゃない?というところだ.
リーダーもマネージャーも必要のない社会や組織というのはあり得ないので,彼女たちは非常に重要な存在であるが,頑張らなくても大丈夫なようにしていきたいものである.これは我々のような年寄りの頑張りどころであろう.
社会や組織はともかく,リーダーもマネージャーも必要ない地域というのはあり得そうである.もう少し時間をかけて考えていきたい.