都市部の防災について
地震・津波・台風・火山など,日本は自然災害が非常に多い国です.
しかし,ある程度は予測可能な自然現象がほとんどです.
つまり自然現象に対する備えが不十分なだけのように思えてなりません.
例えば,高知市の中心部は津波で浸水することが予測されています.
なのに,浸水域にマンションが今尚新築されています.
したがって,南海トラフ大地震では甚大な被害が発生するでしょう.
こんなに科学が発達して予測精度が向上しているにも関わらずです.
2018年の西日本豪雨,2019年の東日本台風でも大きな被害が出ました.
ハザードマップによる浸水予測は,概ね当たっていたようです.
そこが残念でなりません.
日本では,個人での土地の所有が認められているのが元凶と思われます.
都市域の土地は高額ですから手放せないですよね.
一方,山間地域は,土地を手放す人が増えています.
そこで,災害に備えて,山間部に第二拠点を持っておくのはどうでしょうか.
地方都市の大多数は,親戚の人が山間部の土地を持っているという状況と思われます.
そういった縁を頼れば,土地の所有や利用はハードルが低くなります.
そうすれば,山間部に賑わいが戻ってくる可能性もあり,一石二鳥です.
中山間地域の防災について
中山間地域も災害は減っていません.気候変動の影響もあると思われます.
中山間地域は,地形・地質・土質・地下水などの特徴が特に大きく影響します.
したがって地域によってリスクが大きく異なりますが,それを知ることが重要です.
ここでも第二拠点があれば,リスクが小さくなります.
中山間地域も小さな区画が個別に所有されていることは,問題となります.
局所的な被害は,個別に影響してしまうからです.
したがって中山間部は,地域ごとに地域で土地を管理するような仕組みが必要です.
水道,電気,ガスなどのライフラインが必要な都市に比べると,中山間地域はライフラインが無くとも生活できるポテンシャルがあります.
山にはバイオマス資源が豊富にあり,燃料と食料の源です.トイレも汲み取り式であれば災害時にも安心して使えます.
ただ,田舎でもライフラインに依存した生活をしていると,防災時には大変なことになりそうです.
田舎にオール電化住宅は似合わないのですが,徐々に増えているようで,高まるリスクを感じざるを得ません.