【調湿性能の試算】
素焼きタイルを用いて室内を調湿する建材が市販されています *1)
この商品の資料を参考に,結露の抑制に必要な木材の面積を試算してみます *2)
・条件
8畳の部屋に1人で就寝
就寝時:22℃50%RH → 8時間後の起床時:10℃70%RH
・試算
室内容積 8畳 × 1.8m^2 × 2.5m=36m^3
飽和水蒸気量 22℃:19.4g/m^3,10℃:9.4g/m^3
温度低下による凝集 36m3 × (19.4 × 0.5-9.4 × 0.7)g/m^3≒110g
人体からの放湿量 60g/h × 8h=480g
スギの8時間吸湿量 60g/m^2(25℃50%RH調湿→25℃90%RH加湿時)
必要な面積 (110+480)g ÷ 60g/m^2 ≒ 10m^2
天井や腰壁などに床面積の約75%に相当するスギ材を使用することにより,冬季でも結露しない居室を実現することができます
【参考文献】
1) エコカラットプラスのしくみ LIXIL社 HP
「技術情報・試験データ」
2) 福水浩史ほか 環境資源工学 53巻 (2006) 2号
「アロフェン系調湿建材に関する研究」