第9回城崎新人セミナー参加者、講演アブストラクト、及び委員紹介

全国の多数の大学から博士課程及び修士課程の学生合わせて52名の応募をいただきました。講演日程及び予算に限りがあり、 誠に残念ですが、たくさんの修士課程の方の参加をお断りすることとなりました。 最終的に専攻分野の配分等を考慮に入れ、35名の参加者を選考(一部抽選)致しました。

決定した一般参加者及び招待講演者、その専門分野、所属は以下の通りです。講演アブストラクトもあわせてご覧ください。


招待講演者(五十音順、敬称略)

氏名,専門分野,所属
アブストラクト(PDF形式)


河原林健一,離散数学,国立情報学研究所

グラフを使った数学とコンピュータサイエンス


高橋篤史、ミラー対称性、大阪大学

Mirror Symmetry of Weighted Projective Lines


眞崎聡、非線形シュレーディンガー方程式、学習院大学

2次元Schrödinger 方程式系の解析


村井聡、代数的組合せ論、山口大学

単体的セル複体の面の数え上げ論について


一般参加者(五十音順、敬称略)

氏名,専門分野,所属・学年
アブストラクト(PDF形式)


池田正弘、非線形偏微分方程式、大阪大学D2

非線形シュレーディンガー方程式に対するsmall data blow-upについて


井澤昇平、数学基礎論、東北大学D1

代数系のべき等既約分解


岩木耕平、可積分系、京都大学数理研D1

Painlevé函数の完全WKB解析について


植木潤、数論トポロジー、九州大学M1

三次元多様体に対する岩澤の定理


上山健太、代数学、静岡大学D1

balanced dualizing complexを持つ代数について


梅本悠莉子、幾何学、大阪市立大学D1

双曲Coxeter群のgrowth functionについて


大鳥羽暢彦、微分幾何学、慶應義塾大学M2

スカラー曲率一定計量の新しい例


岡崎建太、位相幾何学、京都大学数理研D2

E_6, E_8型部分因子環の平面代数と3次元多様体の状態和不変量の組合せ的構成について


糟谷久矢、幾何学、東京大学D2

二つのアーベル群でできる幾何学


加瀬遼一、代数学、大阪大学D1

A型及びD型道代数における傾箙の辺の数え上げ


加藤諒、代数トポロジー、名古屋大学D1

完全な剰余体を持つ離散完備付値体のTR理論


北島孝浩、整数論、慶應義塾大学D1

有理数体の円分Z_p 拡大におけるK群の位数について


兒玉浩尚、保型形式、近畿大学D1

レベルpの2次元ジーゲルカスプ形式の具体的構成について


小西正秀、多元環の表現論、名古屋大学M2

Khovanov-Lauda-Rouquier代数について


佐藤敬志、代数トポロジー、京都大学数学教室M2

平面グラフのclique complexについて


清水達郎、ホモロジー球面、東京大学D1

Casson不変量の別構成


下村健吾、フラクタル幾何学、大阪大学・情報M2

parabolic Cantor setのHausdorff次元


高橋祐人、代数的整数論、名古屋大学D1

拡大次数を制限した類体塔の無限性


高山侑也、微分幾何学、京都大学数理研M2

bow varietyの構成について


田坂浩二、多重ゼータ、九州大学D1

n平方和問題とn三角和問題


田中公、代数幾何学、京都大学数学教室M2

極小モデル理論について


反田美香、代数解析、近畿大学D1

超幾何微分方程式のVoros係数


塚本靖之、有向マトロイド、京都大学数学教室M2

非連結な実現空間を持つ有向マトロイド


中島規博、超平面配置・微分作用素環、北海道大学D2

Cauchy-Sylvesterのcompound determinantsと古典的Coxeter配置


永田義一、多変数函数論、名古屋大学M2

Cauchy-Fantappié 形式と特異積分作用素


中野雄史、力学系・エルゴード理論、京都大学人間・環境D1

確率安定性と転移作用素


中山雅友美、トポロジー、首都大学東京M2

Seifert fibrationからのreal Bott多様体の一般化


畑中美帆、トーリック幾何学、大阪市立大学M1

fanとトーリック多様体


早野健太、四次元トポロジー、大阪大学M2

写像類群から視る特異レフシェッツ束


松岡謙晶、解析的数論、名古屋大学M2

リーマンゼータ関数の新たな漸近公式とその応用について


嶺山良介、幾何学的群論、大阪大学D1

距離空間のFloyd境界について


矢城信吾、代数幾何学、九州大学D3

deg X ≧ codim X + 1となる射影多様体に関する考察


八尋耕平、表現論、東京大学M2

有理Cherednik代数のウェイト加群


山崎陽平、波動分散型方程式、京都大学数学教室M2

R × T_L上のSchrödinger方程式の線形安定性


若杉勇太、偏微分方程式、大阪大学D1

消散型波動方程式の拡散構造



運営委員紹介(五十音順)


  • 浦本武雄(京都大学D1:並行計算論)
    • 計算機科学の中でも特に、「並行計算」に興味を持っています。並行計算とは広義には、複数の計算主体(コンピュータなど)同士が、 通信やリソース共有を伴い、同時並列的に行う計算のことを言います。私はシステムの数学的モデル(オートマトン等)を仲介し、 並行計算の中に現れる組み合わせ論的な問題を研究しています。今回、城崎新人セミナーの運営委員長として委員たちの協力を仰ぎつつ、 より有意義なセミナーとなるよう努めさせていただきます。よろしくお願いします。


  • 岡本葵(京都大学D1:微分方程式論)
    • 非線形偏微分方程式の低い正則性における適切性に興味を持っています。今回の城崎新人セミナーでは、講演等は行いませんが、 様々な分野の方々の講演やポスター発表を楽しみにしております。よろしくお願いします。


  • 小谷賀子(奈良女子大学D1:結び目理論)
    • 私は結び目理論のとくに橋指数と呼ばれる量について興味を持って勉強・研究しています。今回私の発表はございませんが、 様々な分野の方々の講演・ポスター発表を聴き、交流できることをとても楽しみにしております。どうぞよろしくお願いいたします。


  • 東谷章弘(大阪大学D1:可換環論、組合せ論)
    • 私の専門は特に、可換代数と組合せ論ですが、代数幾何・トポロジー・整数論など 様々な分野に現れる組合せ論的対象に興味があります。今回のセミナーではみなさんの講演を非常に楽しみにしています。 よろしくお願い致します。


  • 広瀬稔(京都大学D1:整数論)
    • ヘッケL関数の特殊値と新谷L関数に興味を持っています。皆さんの講演・ポスター発表を楽しみにしています。よろしくお願いします。


  • 福川由貴子(大阪市立大学D1:トポロジー)
    • 専門はトポロジーですが、その中でも特に組合せ論に関連のある事柄について関心があります。 去年の講演でもお話しさせていただきましたが、旗多様体などのコホモロジー環とGKMグラフについて勉強・研究しています。 城崎で皆様にお会いできるのを楽しみにしています。どうぞよろしくお願いします。


  • 丸橋広和(京都大学D1:剛性)
    • Lie群の多様体への作用に関するある種の剛性について考えています。 前回はインフルエンザのようなものにかかってしまい、講演をしませんでした。 今回も講演はしないのですが、みなさま、どうぞよろしくお願いいたします。 今年度は予算の都合上、多くの修士過程の方に参加をお断りすることになり、 誠に申し訳ございませんでした。