第6回城崎新人セミナーアブストラクト

全体講演(講演順 敬称略)


伊藤 由佳理 (名古屋大学 多元数理科学研究科) : 「マッカイ対応」

マッカイ対応とは, 2次元の特殊線型群の有限部分群Gによる商特異点の特異点解消の幾何学的な構造と, 群Gの表現の対応です。本講演では、そのきっかけとなったMckay氏の発見や, 特異点解消との関係である幾何学的な対応の解説をします. また群Gを一般線型群の有限部分群にした場合や高次元への拡張, 最近の発展についてもお話したいと思っています. 群の表現論や特異点解消などの知識については, 必要に応じて講演中に補足するつもりですので, 気軽に質問してください.


稲生 啓行 (京都大学 理学研究科) : 「複素力学系と計算可能性」

複素力学系の研究をする上で、計算機は重要な道具である。Julia 集合や Mandelbrot 集合などの複雑な集合や、軌道のカオス的な振る舞いなど、数値実験なしに理解することはほとんど不可能に思われる。しかし一方で、計算機では「描けない」ものも存在する。実際、「計算不可能」な Julia 集合を持つ2次多項式の例が存在することが、Braverman と Yampolsky によって示されている。 この講演では複素力学系の基礎を、1変数複素多項式によって与えられるものを中心に解説し、Julia 集合、充填 Julia 集合の計算可能性についての結果を紹介する。また時間があれば、このような複雑な集合を理解するための様々なアプローチについても紹介したい。


上田 勝 (奈良女子大学 理学部) : 「半整数ウェイト保型形式の素朴な紹介」

数の性質を調べる整数論の主要なテーマの一つに「保型形式」というものがあります.今回の講演では,まず保型形式の一般的な定義や具体的な例を紹介します.ついで,素朴な整数論の問題を保型形式の性質から導いていきます.最後に,講演者の研究テーマである「半整数ウェイトの保型形式」の枠組み,具体的には,志村対応やヴァルズピュジェの定理を紹介し,また有名なバーチ=スウィナートン・ダイアー予想と関連するいくつかの未解決の問題を提示します.


太田 慎一 (京都大学 理学研究科) : 「最適輸送理論とその周辺」

18世紀のMongeの問題に始まる最適輸送理論(optimal transport theory)とは、ある場所にあるものを別の場所に(例えば、幾つかの工場にある商品を各店舗に必要な量だけ)最小のコストで輸送する方法を見つけよ、というものである。数学的には、これは2つの確率測度の間の移動として記述される。 20世紀終盤からこの理論は偏微分方程式論の中で再び脚光を浴び、近年では幾何学や力学系とも結びついて新たな展開を見せている。 講演では、まず最適輸送理論の基礎について解説し、その上で解析学·確率論·幾何学·(時間があれば)力学系が交錯する様を眺める。


佐藤 進 (神戸大学 理学研究科) : 「曲面結び目の射影図について」

曲面結び目とは, 4次元ユークリッド空間に埋め込まれた閉曲面のことです. 我々は3次元に住んでいるので, 4次元の中の曲面結び目を直視することはできませんが, 4次元空間から3次元空間への射影を用いて曲面結び目の影を作ると, この影を観察することによって, もとの曲面結び目を「視る」(=想像する)ことができるようになります. この影を, 曲面結び目の射影図といいます. 射影図を用いると, 曲面結び目のもつ様々な性質を研究することができます. 通常の(3次元空間の中の円周である)結び目の性質と比較しながら, これまでに知られている曲面結び目の不変量などについて紹介する予定です.


星 裕一郎 (京都大学 数理解析研究所) : 「遠アーベル幾何学について」

本講演では、「遠アーベル幾何学」とはどのような幾何学なのか、ということについての解説を行います。まずはじめに、遠アーベル幾何学においてもっとも基本的な数学的対象の一つである「数論的基本群」という概念についての復習を行います。次に、これまでに知られているいくつかの結果やその証明の手法を紹介します。そして最後に、この分野におけるいくつかの未解決問題について言及をしようと思います。


セッション講演(代数)


佐野 太郎 (東京大学 M2) : 「射影多様体上の豊富線束のセシャドリ定数」

セシャドリ定数とよばれる実数を調べることでいくつかの幾何的な事実を取り出すことができます.例えばセシャドリ定数が1になる豊富線束を持つアーベル多様体は楕円曲線との直積でかけるものしかありません.有理曲面上でセシャドリ定数を調べて得られる結果について今回話したいと思います.


三井 健太郎 (京都大学 M2) : 「リジッド解析曲面の分類」

非アルキメデス的完備付値体上の解析幾何学をリジッド幾何学といいます。このような幾何学において曲面の分類を与えることが今回の講演の目的です。 複素代数曲面の分類はEnriquesらイタリア学派によって与えられ、複素解析曲面の分類は小平によって与えられました。また、BombieriとMumfordによる研究に端を発し、任意の代数的閉体上の代数曲面が分類されてきました。 今回の講演では、リジッド幾何学における解析曲面の分類を、他の分類と比較しつつ紹介します。


シュプルング フローリアン (東京大学 M2) : 「楕円曲線の岩澤理論と超特異な素数の場合での鶴の恩返し」

岩澤理論とは一言でいうとある素数pに対し遠く離れているはずの解析的対象と代数的対象を結びつけるものである.楕円曲線の場合は,この二つの対象はp進L関数とpセルマー群であり,結び付けの半分をほとんどの場合に証明されたのは加藤和也先生である.加藤先生の2006年のICMでの譬えでは結びつけは織物のごとき美しく,それを織ってくれたのはp進L関数(娘)に化けてp進世界(人間の世界)に入ってきたゼータさん(鶴)であった.しかし,無限個の素数を含む超特異な場合ではこの昔話は簡単には成立しないのである.化けたと思ったら絡み合ってしまった双子の娘をどう施し,いかに恩返しにたどり着くのか聞いてもらえば幸いです.


今井 直毅 (東京大学 M2) : 「有限平坦モデルのモジュライ空間について」

p進体上の有限平坦群スキームに対して、その群スキームを一般ファイバーに持つようなp進整数環上の有限平坦群スキームを有限平坦モデルといいます。この講演では、有限平坦モデルのモジュライの連結成分に関する Kisin 予想の解決とその Galois 表現の変形環への応用について話したいと思います。また時間があれば、p進体の分岐と有限平坦モデルのモジュライの大きさの間の関係についてもふれたいと思います。


斎藤 克典 (名古屋大学 M2) : 「ハミルトン系の可積分性と微分ガロア理論」

可積分系とは大雑把に言うと,十分な量の保存量を持つハミルトン系のことです.MoralesとRamisは,ハミルトン系が可積分であるための必要条件を求めるために,線型微分方程式に対するガロア理論であるPicard-Vessiot理論を用いました.今回はこのPicard-Vessiot理論を用いる方法について話したいと思います.


山浦 浩太 (名古屋大学 M2) : 「自己移入多元環のAR-クイバー」

与えられた環に対して, その上の加群圏の構造を明らかにすることが, 多元環の表現論の目的である. 現在では有限次元多元環Rに対して, その上の有限生成加群圏modRを調べる道具が多く知られている. その代表的なものとして, AR-クイバーと呼ばれるものがある. AR-クイバーとはAuslander-Reitenが導入した概分裂完全列から描かれる, modRの圏構造を図示したクイバーである.私の話では, このAR-クイバーの応用として有限生成直既約R-加群の間のHom_R(-,-)の次元を数える方法を説明する. それを用いてRiedtmannによる, 組み合わせ的な条件を用いた自己移入多元環のAR-クイバーの構造定理を述べる.


栗原 大武 (九州大学 M2) : 「アソシエーションスキームから結晶格子理論を用いて得られる球面デザイン」

アソシエーションスキームは有限集合上に性質の良い関係を入れた組合せ論的対象物であり,球面デザインは球面上で調和のとれた配置をしている有限個の点の集まりです.また,2001年にKotani-Sunadaによって有限グラフから結晶格子を構成する方法を与えられました.この構成法において本質的に重要な役割を担うのが結晶の素材と呼ばれるユークリッド空間上のベクトル達です.今回の講演では,アソシエーションスキームから得られる有限グラフを使って結晶の素材を構成すると素材のベクトルの集合は球面デザインになるというお話をしたいと思います.


伊東 杏希子(名古屋大学 M2) : 「虚二次体Q(√2^2k−q^n)の類数の可除性について」

類数は代数体ごとに決まる固有の数で、代数的整数論での重要なキーワードの一つになっています。今回の講演では、与えられた正の数nで類数が割れる虚二次体の無限族の構成について紹介します。Mollin, Cohn,岸の結果のアナロジーで,虚二次体の根についての仮定にsquare-free の条件が入っていないことが特徴です。類数の可除性についての情報からディオファントス方程式の整数解が存在するかを判定できる例についても触れたいと思います。


柳田 伸太郎 (神戸大学 M2) : 「アーベル曲面上の安定層のモジュライについて」

Fourier-向井変換を用いた, アーベル曲面上の安定層のモジュライ空間の構造の研究についてお話します. アーベル曲面上の安定層を半等質層という特殊な層の間の準同型の核または余核として表示することを考えます. 曲面のPicard数が1のとき, このような表示が必ず存在することが証明できます. この表示を用いるとFourier-向井変換において安定層がどのように変換されるかを追跡することができます. その結果,1980年代に向井茂先生によって提出された予想が解決できます. また安定層のモジュライが点のヒルベルトスキームと双有理同値であることも証明できます.


セッション講演(幾何)


野坂 武史 (京都大学 M2) : 「Quandle homotopy不変量とその具体的な計算例について」

Model圏と云えばsimplitial set(三角形の貼合せ方全体)が基本だが, 結び目論では,三角の代わりに四角にした四角-setという圏が役立つ. その圏の中でquandleという代数系のbar構成があり, そのhomotopy群がlinkのbordism (theory)と相性がよい事が知られる. 私の結果は有限quandleに対し(有理)homotopy群を生成元込みで評価し決定した. その結果は, 今まで多く計算されたquandle cocycle不変量に, Hurewicz準同型を通じて上界性や幾何的意味を与える. Quandle homotopy不変量のfamily版の結果も紹介したい. 古典的で蛋白な手法なので, 難しい事は抜きに初めての方にもわかるよう講演をしたい.


清水 理佳 (大阪市立大学 M2) : 「絡み目図式のひずみ度(warping degree)について」

アブストラクト: 向き付けられた絡み目図式が単調であるとは, 図式をある点から向きに沿って, ある順番でたどるときに, 全ての交差点において初めに上方を通過することができることをいう.向き付けられた絡み目図式のひずみ度とは, 図式が単調図式からどれぐらい離れているかを表していて, 具体的には, 単調図式を得るために必要な交差交換の最小値のことである.本講演では, ひずみ度と, 交点数と成分数の不等式の等号が成り立つ条件や, 絡み目解消数との色々な関係, また結び目に限定したとき交代図式の特徴付けができること等を紹介する.


高尾 和人 (大阪大学 M2) : 「ヒーガード分解の安定種数に対する評価」

3次元多様体の2つのハンドル体への分解をヒーガード分解といいます。全ての向き付け可能な閉3次元多様体にヒーガード分解が存在しますが一意ではありません。1つの多様体にどれくらいのヒーガード分解が存在しそれらにどのような関係があるかを調べる研究は近年大きな展開をみせています。本講演では安定種数と呼ばれる1つの多様体の2つのヒーガード分解の関係を表す値を下から評価します。


関谷 健一 (大阪大学 M2) :

A. Futaki、H. Ono、G. Wangによってトーリック佐々木多様体上に佐々木-アインシュタイン計量が存在することが証明され、K. Cho、A. Futaki、H. Onoによってそれは同型写像の作用の下で一意であることが証明されました。

そこで一般の佐々木多様体上での一意性について考察します。


森島 北斗 (大阪大学 M2) : 「有限生成群の直積の擬等長幾何」

無限な有限生成群の良い一般論を構築したい.有限生成群に有限生成系が一つ与えられたとき,語距離によってそれを距離空間とみなすことが出来る.有限生成系を変えれば, 違う語距離ができるが,有限生成系のとり方によらずそれらは擬等長という同値関係をみたしている.よって, 群の一般論は擬等長不変量によって幾何学的に展開される.今回は, 漸近次元という擬等長不変量について解説し,私が考えた有限生成群の直積と擬等長な群の分類の方針について発表する.


比嘉 隆二 (神戸大学 D1) : 「Tangle sum of alternating tangles yielding a splittable link」

与えられたダイアグラムが、いつsplttable linkを表すか?という問題を考える.この問題について、Menascoによってcrossing ball argumentが導入され、ダイアグラムがalternatingの場合について解決された.この講演では、crossing ball argumentの紹介と、その応用としてalternating tangleの tangle sumによってsplittable linkが得られる場合の結果についてを述べる.


田中 亮吉 (京都大学 M2) : 「べき零被覆グラフ上の大偏差原理とGromov-Hausdorff極限」

離散的な空間の上の確率過程の時間無限大での振る舞いと、その空間のスケールをとっていったときに現れる空間の幾何学的性質との関係について、調べたことをお話したいと思います。例えば、群が多項式増大度を持つ無限離散群の場合、そのスケール極限としてべき零Lie群が現れます。これによって多項式増大度を持つ無限離散群上のランダムォークはべき零Lie群上のBrown運動に「収束」する、という風に直観的に考えることが出来ます。逆に、極限空間上のBrown運動から空間の距離の情報を拾うことが出来ます。本講演ではそうした例を紹介したいと思います。


長谷部 高広 (京都大学 M2) : 「単調確率論における無限分解可能分布の性質について」

非可換確率論における主要な概念として「独立性」というものがあり、そのひとつとして「単調独立性」というものがある。この単調独立性の性質は今までほとんど知られていなかった。この講演では、単調独立性から定義される「無限分解可能分布」という確率分布のクラスの性質が、確率論のものと非常に類似していることを示す。


松江 要 (京都大学 D1): 「The verification of bifurcation of dynamics via the Conley index and rigorous computations」

今講演では、flowの分岐現象、特にサドル・ノード、ピッチフォーク分岐をホモロジーConley indexを用いて捉えるための概念を考察・紹介する。この概念は精度保証付数値計算と組み合わせる事ができ、場当たり的ではあるがSwift-Hohenberg偏微分方程式が生成するflowの非自明平衡点からのピッチフォーク分岐を捉える事に成功したのでそれを紹介する。


ポスター発表


今城 洋亮 (京都大学 M1) : 「スペシャルラグランジュ部分多様体入門」

本ポスターでは、スペシャルラグランジュ部分多様体という概念が定義された歴史的背景を述べた後に、スペシャルラグランジュ部分多様体のなすモジュライ空間を考察します。私自身に余力があれば、スペシャルラグランジュ部分多様体の数え上げ不変量の定義を目標とするJoyce氏の研究に触れる予定です。


大下 達也 (京都大学 M1) : 「岩澤主予想の紹介」

岩澤主予想とは、代数的な対象であるイデアル類群と解析的な対象であるp進L関数を結びつける、代数的整数論の深い定理である。1985年にMazurとWilesがmodular curveの理論を用いて証明し、その後、RubinがKolyvaginのEuler系のアイデアを用いてMazur-Wilesの方法とは全く異なる手法で別証明を与えた。ここでは、有理数体上の岩澤主定理の主張を述べ、Rubinの証明の概要を紹介する。


蔦谷 充伸 (京都大学 M1) : 「Serreのスペクトル系列とstring topology」

向き付けられた可微分閉多様体Mへの連続写像f:S^1→Mの全体をLMと書き自由ループ空間とよぶ。これのホモロジー群H_*(LM)に可換次数付代数および次数付Lie代数の構造が定まることがChasとSullivanによって示された。この一連の理論はstring topologyと呼ばれている。今回はH_*(LM)の可換次数付代数の構造と、ファイブレーションLM→MのSerreのスペクトル系列との関係について説明したい。


関坂 歩幹 (九州大学 M1) : 「計算ホモロジー理論とダイナミクス解析への応用」

計算ホモロジー理論とは,Kaczyinski-Mischaikow-Mrozekらによって,力学系の位相不変量であるConley indexをコンピュータで計算することで,Conley indexを具体的に応用したい,という目的を念頭にして始まった理論である.ポスター発表では,計算ホモロジー理論の簡単な説明と,計算ホモロジー理論を力学系や非線形問題に応用する際の中心的役割を果たすConley index理論について紹介する.


山坂 麻衣 (奈良女子大学 M2) : 「楕円で構成される平均曲率一定曲面」

円で構成される曲面のことを管状曲面(cyclic surface)という.Johannes C.C.Notscheは,平均曲率が0でない定数であるようなすべての管状曲面は回転面であることを示した.この定理を拡張し,楕円で構成される平均曲率一定曲面の形状がどのように分類できるかを考察した.それによって得られた曲面の例をグラフィックで紹介する。


石田 美樹(奈良女子大学 M2) : 「Reducibleなbraidの判定アルゴリズムについて」

Braid群は様々な数学と関係しているが、特にn次braid群から``n点穴の開いたdiskからそれ自身への向きを保つ同相写像のisotopy類のなす群’’への自然な準同型が存在することが分かっている。Nielsen-Turstonは曲面の自己同相写像はperiodic型、pseudo-Anosov型、reducible 型のいずれかになることを示したが、与えられたbraidが上の対応でreducible型に同相写像で写されるかどうかを判定することは応用上重要な問題である。Bernardete-Niteckiの論文に基づいて、これを判定する為の手順を紹介する。


小迫 敬靖 (国際基督教大学 M2) : 「A Compact Generator and Compact Objects in a triangulated category」

三角圏のコンパクト対象とはある種の有限性をもつものといえる。本セッションでは、準コンパクトで、準分離的なスキーム上の準連接層の導来圏のコンパクト生成子 (generator) を構成し、特に準連接層の導来圏と DG 関手の導来圏のコンパクト対象の対応を準コンパクトで体上分離的で滑らかなスキーム上で述べる。この対応は、滑らかで射影的代数多様体上の導来圏をtilting sheaf を用いて非可換環上の加群の導来圏と対応させる Bondal の仕事の一般化とみることができる。


杉山 倫 (名古屋大学 M2) : 「有限体上の単純正規交叉曲面の相互写像の核について」

有限体上の固有な多様体に対する不分岐類体論の相互写像については、多様体が正規なら稠密な像をもつことやスムーズなら単射であること、単射に ならないような曲面が存在することなどが知られています。今回は、有限体上の単純正規交叉曲面の相互写像の核についての結果を紹介します。また、 相互写像から得られる写像が係数拡大しても単射にならないような単純正規交叉曲面の例を紹介します。この例の構成にその結果が使われます。


青木 光博 (名古屋大学 M2) : 「カスプL関数のアトキンソン型公式の誤差項について」

楕円曲線論を学ぶ中で保型L関数に出会い,その解析的挙動 を調べました.オリジナルの結果はまだまだ小さい結果ですが,本発表では,この結果の説明をするとともに,モチベーションとなった楕円曲線論,保型形式論の概要を発表をしようと考えております.