極細カテーテルの先端から薬剤を投与
痛みのカテーテル治療は、手首や脚の付け根の動脈から細長いチューブ(カテーテル)を進めていき、痛みの部位まで「一時的塞栓物質」を届ける治療です。
カテーテル治療といえば心臓の手術というイメージがあり、少し怖く感じるかもしれません。
しかし、痛みのカテーテル治療では心臓や脳の治療で用いるものより極めて細い0.6mmのカテーテルを使用するため、心臓や脳には影響は全くありません。
また、カテーテルの挿入口も細いため止血しやすく、身体の負担が少ない日帰り治療です。
⚫︎全身麻酔は必要なく、カテーテル挿入口に局所麻酔を行います
⚫︎治療時間は約1時間です
⚫︎局所麻酔時の針が少し痛いほか、薬剤投与時に患部がピリピリと熱かったり痒みのようなものを感じる場合がありますが、とても低侵襲の治療です
⚫︎治療直後から歩行が可能です(カテーテルの挿入口が脚の付け根の場合は不可)
⚫︎治療後は約2時間安静にお過ごしいただいてご帰宅となります(日帰り入院扱い)
⚫︎治療の効果や持続性には個人差があります
⚫︎強い痛みを緩和させることを目的とした治療であり、骨の変形や腱の断裂などは治りません
麻酔時は採血と同程度の痛み
モニターに映る血管造影映像を確認しながら確実に痛みの部位まで薬剤を届ける
痛みのカテーテル治療によってモヤモヤ血管が消失してから異常神経が減少するまでは一定の期間が必要なため、効果を実感されるのは1ヶ月〜2ヶ月後のことが多いです。
治療効果の持続性についてはまだ大規模なデータはありませんが、ステロイド注射などに比べるとはるかに長期間の数年以上持続することが分かっています。
これまでの世界中の研究では重大な副作用の報告はなく、何度でも治療可能です。
① カテーテル挿入部位の内出血(約4%)
② 造影剤や薬剤による蕁麻疹などのアレルギー反応(約2%)
③ 治療部位の一時的な疼痛の増加(約5%)
※いずれも数日から数週間で消退
※これまでに皮膚壊死や生命を脅かすような重大な副作用の報告はありません