治療実例:両側の変形性膝関節症に対してカテーテル治療を行い、大幅に痛みが軽減した1例
主訴 :両膝の痛み(特に右膝が強い)
病歴 痛みの経過
• 数年前から両膝に痛みを感じるようになり、右膝の方が特に痛みが強い。
• 歩行時や階段昇降時に痛みが強くなる。
• これまでの治療歴
• 近医で痛み止めを処方され、服用により 痛みは2割軽減。
• 整骨院に通院し、水が溜まることはなくなったが、痛みは続いている。
• 手術を希望したが、医師から「まずは薬で」と言われ、手術には至っていない。
• 画像所見
• レントゲン所見:右膝の変形はKellgren-Lawrence分類3~4相当(中等度~高度)。
• エコー所見:疼痛部に異常血管を確認。内側に軽度の水腫あり。
• MRI所見:両膝に半月板水平断裂と内側の滑膜炎と骨棘を認める。靭帯損傷はない。
これらの所見より、カテーテル治療の良い適応と判断した。
治療後経過
治療後初回外来(1ヶ月後)
• 痛みの変化
右膝:7割減
左膝:9割減
• カテーテル治療の効果をとても実感し、膝の腫れが引いてきて喜ばれていた。
右膝の内側・外側の滑膜へ少量のステロイド注射を実施。 左膝は症状が軽いため、追加治療はせず。
治療後2回目外来(1ヶ月半後)
• 痛みの変化:右膝の痛みも9割減。
治療後3回目外来(3ヶ月後)
• 非常に良好な経過を維持しており、坂道歩行で疼痛出現せず歩行時に軽い違和感が残る程度となる。
• 経過良好のため追加治療は不要と判断し、外来フォローアップは一旦終了となった。
まとめ
変形性膝関節症による強い痛みを抱えていた患者に対し、カテーテル治療を実施し、大幅な疼痛軽減を達成。
膝の腫れや水腫も改善し、歩行時の疼痛が軽減認めQOLが上がったと実感されていた。
治療前の右膝内側のもやもや血管
治療後、モヤモヤ血管が減っている