副腎皮質ステロイド
作用機機序
ステロイドの作用機序は遺伝子レベルで解明されている。
まず細胞内に入りステロイド受容体との複合体を形成細胞核内に入った複合体は、DNAの特定部位に結合し、それを転写するmRNA(メッセンジャーRNA)に反映される。その後複写が進んでいくそれが、以降複写され生成されるDNAに影響を与え、結果的に以下の薬理作用を引き起こす。
薬理作用
ステロイドは抗炎症作用、抗アレルギー作用、抗免疫作用を持っている。作用機序として重要なものは免疫抑制作用と抗炎症作用である。免疫系を抑える働きは炎症性サイトカイン(免疫系で働く物質例:抗体 における伝達物質)の産生抑制であり、炎症を抑える働きはアラキドン酸カスケードに働きかけPG(プロスタグランジン)の産生を抑える事による。
抗炎症作用と抗免疫作用を引き起こすために必要な投与量はそれぞれ大幅に異なる。
生理作用
糖新生、消化器系↑、結合組織、骨、軟骨↓
薬剤
副腎皮質ステロイド(全身投与)
コルチゾン酪酸エステル:コートン
ヒドロコルチゾン:コートリル
ヒドロコルチゾンリン酸エステルナトリウム:水溶性ハイドロコートン、ヒドロコルチゾンリン酸エステルNa「AFP」
ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム:ソル・コーテフ、ヒドロコルチゾンコハク酸エステルNa「NIG」
プレドニゾロン:プレドニゾロン、プレドニン
プレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム:水溶性プレドニン
メチルプレドニゾロン:メドロール
メチルプレドニゾロン酪酸エステル:デポ・メドロール
メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム:ソル・メドロール
トリアムシノロン:レダコート
トリアムシノロンアセトニド:ケナコルト-A
デキサメタゾン:デカドロン
デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム:オルガドロン、デカドロン
デキサメタゾンパルミチン酸エステル:リメタゾン
メタメタゾン:リンデロン
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩・ベタメタゾン配合:セレスタミン
合成鉱質コルチコイド製剤
フルドロコルチゾン酪酸エステル:フロリネフ