鎮咳薬
咳の起るメカニズム
咳中枢(席を起こす引き金)は延髄にありその場所に影響を与えるのは体に分布する。
各受容体から影響を受ける咳中枢に伝えられた刺激は反回神経、下咽頭神経、横隔神経、助間神経などに影響を与え咳を引き起こす。
各部位に影響を与え咳が起こる延髄に刺激を送る受容体は体中に分布し気管支、細気管支、肺胞に分布している。
鎮咳薬の作用機所
鎮咳薬は大きく分けて中枢性と末梢性であるが中枢性の鎮咳薬の流れは以下のとおり。
求心性とは末梢から中枢への流れであり、遠心性とはその逆である。上述した末梢受容器から延髄(中枢)への流れが求心性というわけだがその流れに対する延髄での感受性に変化を起こさせる。つまりある程度の刺激では延髄で感知しないようにするわけである。
これを閾値を上げるという。一方、末梢性の鎮咳薬の作用は 延髄に影響を与える体内に存在する各受容器において延髄への刺激発生を抑制するものである。
鎮咳薬の種類
中枢性鎮咳薬
中枢性非麻薬性鎮咳薬
鎮咳去痰配合剤
痰は呼吸器系の疾患を増悪させる因子の一つであるので注意が必要である。
去痰薬の作用機所
気道粘液の溶解 システイン系薬剤 客痰中のSS結合を切ることによって痰の粘液を低下させる 。蛋白分解酵素 痰の蛋白を分解し、粘張度を低下させる。 気道粘液分泌 消化器の粘膜を刺激し気道内の粘度を低下させる 。
以下去痰薬の種類
塩類去痰薬
刺激性去痰薬
気道分泌促進薬
気道分泌促進薬
気道粘液溶解薬(システイン系)
気道粘液修復薬
気道潤滑薬
界面活性剤
生薬去痰薬
鎮咳薬の種類 と一般名 、主な商品名 中枢性麻薬性鎮咳薬
コデインリン酸塩 :コデインリン酸塩
ジヒドロコデイン塩酸塩:ジヒドロコデインリン酸塩
オキシメテバニール:メテバニール 中枢性非麻薬性鎮咳薬
チペピジンヒベンズ酸塩:アスベリン
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物:メジコン
ジメモルファンリン酸塩:アストミン
エプラジノン塩酸塩:レスプレン
ペントキキシベリンクエン酸塩:ペントキシベリンクエン酸塩
クロペラスチン:フスタゾール
クロフェタゾール塩酸塩:コルドリン
P2X3受容体拮抗薬
ゲーファピキサントクエン酸塩:リフアヌ
鎮咳去痰薬配合剤
セキコデ、オピセゾール、オピセゾールコデイン
鎮咳配合剤
フスコデ、カフコデN
鎮咳去痰薬
グアイフェネシン:フストジル
刺激性去痰薬
サポニン系製剤:セネガ
桜皮エキス:サリパラ
気道粘液溶解剤(システイン系)
アセチルシステイン:ムコフィリン
Lーエチルシステイン:チスタニン
気道粘液溶解剤(多糖類分解)
ブロムヘキシン塩酸塩:ビソルボン
気道粘液溶解薬(DNA分解酵素)
ドルナーゼアルファ:プルモザイム
気道粘液修復薬
カルボシステイン:ムコダイン
気道分泌細胞正常化薬
フドステイン:クリアナール、スペリア
気道潤滑薬
アンブロキソール塩酸塩:ムコソルバン、ムコサール、アンブロキソール塩酸塩
アンブロキソール塩酸塩徐放剤:ムコソルバンL、アンブロキソール徐放錠
界面活性剤
チロキサポール:アレベール
生薬去痰薬
キョウニンエキス:キョウニン水
塩類去痰薬
炭酸水素ナトリウム
末梢性呼吸刺激薬
ドキサプラム塩酸塩水和物:ドプラム
中枢性呼吸刺激薬
ジモルホラミン:テラプチク
フルマゼニル:アネキセート
無水カフェイン:レスピア
肺サーファクタント
肺サーファクタント:サーファクテン
好中球エラスターゼ選択的阻害薬
シベレスタットナトリウム水和物:エラスポール
一酸化窒素
一酸化窒素:アイノフロー
抗酸化物質
ビルフェニドン:ピレスパ
ニンテダニブエンタンスルホン酸塩:オフェブ