~「さりし夢 神宮の杜に かすみ草」(大杉勝男)~
ビッグアプセットナイン神宮外苑に躍動、強豪神宮前グリーンビーンズに完璧投打で圧勝!
前日プロ野球がついに観客入場制限なしで開幕、センバツ甲子園も佳境と球春本番に気持ちも浮き立つビッグアプセットナイン、この日われわれが終結したのは、あの神宮前グリーンビーンズ(JGB)さんが招待してくれた草野球のメッカ、神宮外苑軟式野球場だ。さらにこの日のコブシ球場は外苑で唯一の人工芝、神宮球場のスコアボードを20mの至近距離で仰ぎ見る位置にあり、ヤクルトスワローズが練習を行う神宮球場モデルの人工芝が内野に敷かれた草野球の聖地だ。
いまから96年前の大正時代、明治神宮創建と同時にこの地に神宮外苑と同時に神宮球場が開設、それ以来学生野球の聖地として長嶋茂雄、田淵幸一、江川卓、高橋由伸、そして忘れちゃいけない山下彰俊、石井等、黒須陽一郎、佐藤達路など歴代のスーパースターたちの汗と涙がしみ込んだ日本野球の原点、さらに53年前には国鉄スワローズがこの地に本拠地を定め、44年前には若松、大杉、マニエルのクリーンアップで広岡スワローズが史上初優勝、30年前の野村ヤクルト黄金時代を経ていま侍ジャパンを支える山田哲人、村上宗隆のホームグラウンド、この聖地(のとなり)で試合ができる喜びを全身で感じつつプレーボールだ。
JGBの先発は今年還暦を迎える監督さんが記念登板で赤いユニフォームでマウンドに上がる、これを祝福すべくビッグアプセット打線も初回から全力フルスイングでこの強豪に挑む。初回いきなり先頭石井大和が左中間を鋭く突破、俊足を飛ばしてこれがスリーベースとなるいきなりのチャンスに、2番藪下がこれもジャストミートでセンター頭上を超える完璧な当たり、これもスリーベースとなる連続長打で開始1分でビッグアプセットの先制だ!さらにサードに薮下をおいて3番山下がショートゴロで薮下を返し2点目を追加する。
ここでランナーがなくなったが、ここからビッグアプセット打線はさらなる波状攻撃だ。4番芝田が快心のセンター返しで出ると、5番加藤も火を噴くジャストミートでレフト前、村上が倒れたあと小川がフォアボールで満塁、ここで続く田辺もフォアボールをしぶとく選び芝田が還り3点目を追加、ビッグアプセットは胸の高まりをそのまま試合にぶつけ初回いきなりの3点先制だ!
一方ビッグアプセット先発は石井、いまから9年前の2013年6月29日、ビッグアプセット史上初のノーヒットノーランを成し遂げたこのコブシ球場で志願の登板だ。初回、フォアボールとヒットでツーアウト1・2塁のピンチ、ここで相手5番の打球はライトへ舞い上がるが、これが西日本から近づく低気圧による強風にあおられ打球が伸びる、これにライト西村が打球に追いついたとみせかけてセンター石井大和に譲るトリックプレーで2塁走者を還すが、ここは後続を打ち取って初回1点でおさえる。
序盤から試合の主導権を握ったビッグアプセットは打線がさらなる爆発だ。3回表、先頭石井大和が今度は鮮やかな流し打ちでレフト線へのツーベース、ワンアウト後3番山下が鋭く1・2塁間を破るライト前ヒット、これで石井大和が俊足を飛ばして生還するタイムリーで追加点だ!
4回表にはワンアウトから村上、小川が連続フォアボールでチャンスメークすると、8番田辺がしぶとくライト前に落とすヒット、これで村上が還り1点、さらにツーアウトから石井のサードゴロが相手エラーを誘いこれで2点、さらに盗塁で3塁に進んだ石井が相手ワイルドピッチで生還するなどこの回4点を追加!
さらに5回表のビッグイニング、ワンアウトから山下のセンター前、芝田のショート強襲ヒットのあと加藤のレフト前タイムリーで山下が生還、さらに1・2塁から村上が鮮やかな流し打ちでライト線突破、これがタイムリーツーベースとなり芝田がホームインでこの回2点目!つづく小川が秘技打撃妨害で塁を埋めたところで8番田辺がまたもしぶとくフォアボールを選び押し出し、さらに続く満塁で櫻町が快心のセンター返しのタイムリーでもう1点、最後は石井のセンターフライで3塁から小川が激走でホームインし、この回見事な波状攻撃で5点を追加だ!
さらにさらに6回表、先頭大河原が前打席のデットボールにつづきフォアボールを選ぶと、1番石井大和のフルスイングはライト頭上を越す大飛球、これで1塁走者大河原が決死の走塁、後から快足石井大和がぐんぐん煽ってくるなか必死の形相でサードを回る、石井大和も自動運転の車のように大河原との車間距離をキープしつつダイヤモンドを駆け抜け、これがツーランホームランとなってダメ押しの2点を追加、これでビッグアプセットは合計15得点の打線大爆発だ!
一方先発石井は2回以降ギアを上げ隙のないピッチング、3回裏には先頭打者をエラーで出すが、見事な牽制でこのランナーを刺殺しピンチを未然に防ぐ。4回裏には先頭の赤いユニフォーム4番にレフトオーバーのツーベースを打たれノーアウト2塁のピンチを迎えるが、後続をショートフライ、三振、最後はセカンドベースよりのゴロをセカンド田辺が鋭い出足で回り込み完璧一塁送球でアウトにする固い守備で無得点で切り抜ける。結局石井は初回の不運な失点を除いては2回以降は4イニング1安打無失点の完璧ピッチングで、自らの聖地神宮のマウンドに仁王立ちだ。
結局最後は小川が1イニングを2点におさえ、時間切れとなった7回表の攻撃では、相手投手からストレート勝負を宣言された櫻町監督、オールスター戦での藤川・カブレラを思わせるガチンコ勝負、これに鮮やかな完璧な空振り三振で応えるというオチがついたところでビッグアプセット圧勝のゲームセットとなった。
野球の聖地での投打が完璧にかみ合った圧勝に、試合後のビッグアプセットナインも満面の笑顔だ。聞けば、神宮球場や秩父宮ラグビー場の改築を含む神宮外苑再開発の一環でこの草野球グランドも来年をもってクローズとのこと、ここで野球ができなくなる寂しさを感じつつも、この聖地で投打に大暴れした満足感でいっぱいだ。
この地に青春をかけた山下や石井は言うに及ばず、大学野球の頂点としてこの地を仰ぎ見ていた加藤、中3の修学旅行のバスの中でスワローズ初優勝を報道するラジオを決して手放さなかった西村、若くして逝ったホームランバッター大杉の東映フライヤーズ時代の51番を受け継ぐ芝田、それぞれが過ぎさりし夢と明日の野球への希望を胸に、この神宮の地を踏みしめつつ、マンボウのあけた青山界隈に向けそぞろ歩くビッグアプセットナインであった。
<監督談話>
神宮前グリーンビーンズの監督還暦祝いの記念試合は、試合は真剣勝負。石井大和くんは三塁打、二塁打、ホームランと長打連発でこれまで誰も達成していないサイクルヒットに王手をかける大活躍。加藤くんも痛烈な当たりの猛打賞で今季10打数8安打で驚異の打率8割。好調山下は今日も2安打で今季10安打、8打点はいずれもチーム最多だ。芝田も芯打率100%の2安打で今季9安打。今季はまだ10試合。櫻町が2005年に記録して以来まだ誰にも破られていない年間最多安打42本、51打点を17年振りに更新する勢いだ。
村上もライト線に2点タイムリーツーベースを放ち驚異の出塁率6割8分、打率も.467で首位打者を爆走、田辺さんもライト前タイムリーヒットで今季完全復活の打率.333、守備もナイスプレーを連発だ。2番藪下くんもスリーベースを放ち最強2番をアピール、櫻町にもセンター前タイムリーが出た。
投げては石井さんがノーヒットノーランを達成したコブシ球場で快投、小川さんも力強い球で抑え、守備も石井大和くんのランニングキャッチなど動き良く、まさにオヤジも若手も躍動したナイスゲームでした❗️
なお試合後は還暦の神宮前グリーンビーンズの監督にビッグアプセットナインも「おめでとうございます❗️」と拍手、ご本人も3安打猛打賞でピッチャーの他にもセカンドも守り芝田の痛烈なライナーをダイビングキャッチの大活躍。何歳になっても元気に野球をやる姿はさすがで、我々もかくありたいと思わせてくれる素晴らしい姿でした。あらためておめでとうございますと祝意を申し上げます。
この勢いで来週も行きましょう❗️
来週4月2日(土)は10時から、六郷橋緑地1号面でハーデス戦です。
では来週❗️
みんな、よろしく❗️