~「ミネルヴァのフクロウは夕暮れに飛び立つ」(ヘーゲル)~
真夏の夜の逆転劇!石井大和衝撃弾と完璧リリーフ、全員野球で神宮前グリーンビーンズとの接戦に逆転勝ち!
大会は終わっても野球は続く。先週、酷暑のエンジョイカップ敗者復活トーナメントの準決勝・決勝ダブルを勝ち抜き栄冠の美酒に酔ったビッグアプセットナイン、今週から思いも新たにシーズン後半戦に臨む。相変わらず真夏の太陽は厳しいがこの日の試合は天王洲公園での17時プレーボールのナイター、真夏の夕暮れの独特な雰囲気と爽やかな風を全身にうけ大会勝ち抜きで新たに自信をつけたビッグアプセットナインは強豪神宮前グリーンビーンズとの試合に臨む。
ビッグアプセット先発はライアン小川、初回相手1・2番に連続フォアボールを与えワイルドピッチでいきなりノーアウト2・3塁のピンチを迎える。ここで続く相手3番の打球は鋭く一塁線を襲う強烈なゴロ、これを先週から守備の人となったファースト芝田が一塁線でナイスキャッチしバッターランナーを封殺、ピンチを救ったかに見えたが続く相手4番に鋭く1・2塁間を破られ、本塁返球を焦ったライト谷上のエラーもあり2点を献上する。
しかし大会を通じて逞しさを増したビッグアプセットはすぐさま反撃だ。初回裏、ワンアウトから石井がフォアボールで出ると、3番に入った石井大和が完璧ジャストミートでライト線を鋭く破る、大会準決勝でみせたグランドスラムを彷彿とさせる強烈なツーランホームランであっという間にビッグアプセット同点だ!しかし今のビッグアプセットは同点に追いついたここからが違う、石井大和衝撃弾の余韻も冷めやらないなか続く芝田も変化球を引き付けてバット一閃、これがジャストミートで左中間最深部を深々と破るスリーベース、オヤブン村上が「全盛期を思い出した」というスリーベースで再びチャンスメークすると、続く打撃好調の谷上が渋とくライト前に落とすヒットがタイムリーとなり芝田が還って1点追加!さらに続く丸野が3塁前に絶妙のセフティバント、これが相手サードのエラーを誘いボールが転々とする間に1塁から谷上が激走で長駆ホームイン!大会でも数度試合の流れを変えた丸野の職人技セフティバントで追加点をあげビッグアプセットは初回裏に4-2と逆転だ!
2点リードをもらった小川、2回からはカットボールと大きく曲がるカーブなどの変化球もキレ始め、2回にはこの日セカンドに入った石井のセカンド後方フライのナイスキャッチなどバックも小川を盛り立てるが、2回表には2つのフォアボールとワイルドピッチで1点、さらに3回表にはフォアボールでランナーを出したところで相手2番にレフトオーバーの逆転ツーランを打たれ3回終了時点で4-5と逆転されてしまう。
この展開だとズルズルとリードを広げられてしまうのが今シーズン前半のビッグアプセットだったが、今のビッグアプセットはここからが違う。1点ビハインドの4回裏、ワンアウトから打撃好調谷上が今度は三遊間強襲ヒットで出ると、つづく丸野も鮮やかに三遊間を破りワンアウト1・2塁のチャンス、このあとツーアウト2・3塁となりバッターボックスには櫻町、神宮前グリーンビーンズのリリーフ投手は櫻町との宿敵対決にストレートを宣言するバウアーあるいは藤川球児スタイルで両軍ベンチを盛り上げる、このガチンコ対決で櫻町は低めストレートをジャストミート、鋭い打球が相手セカンドを襲いこれが内野安打となって谷上がホームイン!宿命対決を制した櫻町のタイムリーで同点だ!
そして同点で迎えた5回裏ビッグアプセットの攻撃、先頭バッターは田辺、先月の大井ふ頭での試合で肉離れを起こし故障者リスト入り、3週間の離脱で大会欠場となった田辺が4週間ぶりに登場、するとここで鮮やかなセンター前ヒットを放ち勝ち越しのランナーとして出塁だ。相手チームの了解を得て山下が特別代走で出ると、つづく倉林のセカンドフライが相手エラーを誘い、さらにワイルドピッチでワンアウト2・3塁のチャンス、するとここで続く村上の打球はサードゴロ、前進守備の相手サードがバックホームを試みるが、サードランナー山下が果敢にスタートし最後はホームに激しいスライディング、これがフィルダーズチョイスとなり逆転!さらにこの送球が逸れる間に2塁から倉林もホームインし2点をゲット、山下の激走と檄スライディングでついに勝ち越しだ!
逆転したビッグアプセット、4回からは小川にあと石井大和がマウンドに上がる。石井大和は伸びのあるストレートに伝家の宝刀ドロップカーブが次々と決まり、3イニングを1安打4三振の快投、3イニングを完璧シャットアウトのピッチング、最後は6回表グリーンビーンズの攻撃を2三振を含む三者凡退で切って取り、鮮やかなビッグアプセットの逆転勝利となった。
郷愁を誘う夏の夕暮れのゲーム、夕暮れとともに飛翔したビッグアプセットナインの完璧な全員野球で接戦を制した逆転勝利、櫻町監督以下ビッグアプセットナインもご満悦だ、来週は真昼の河川敷という試練が待っているが、今はこの快適な環境での勝利の余韻にひたりたい。先発小川は久々のマウンドで5失点を与えたものの鋭い変化球で後半戦の追い込みに期待を抱かせ、先週400本安打の芝田の2試合連続スリーベース、打撃好調の谷上、丸野、クリーンヒットで復活に花を添えた田辺、激走でチームに喝を入れた山下など全員野球での勝利は格別だ。
この日もホームランの石井大和はこれで今シーズン8本目、2005年黒田のシーズン10本のシーズン記録の18年ぶりの更新を完全に射程に捉えた。またホームランだけでなく、打率.512(2003年山下.556)、安打21本(2005年櫻町42本)、長打率1.195(2005年黒田1.127)と各打撃部門のシーズン記録の更新もあり得る絶好調ぶり、またこの日のピッチングで再び規定投球回に到達し防御率でもトップに立つなど、二刀流タイトル獲得も見えてきた。一方、先週規定打席に到達した西村が打率2位にいきなりランクイン、また規定打席未満では塚野敦也、鈴木、大間、谷上が規定打席あとわずかの段階で4割台の打率で石井大和三冠王阻止を虎視眈々と狙う。
大会勝利でひと区切りの今シーズンだが、高校野球地区予選はいまが佳境、メジャー・プロ野球も後半戦に突入し熱い野球シーズンはこれからが本番だ。思えば一時は市外局番と揶揄された勝率もこの日でついに4割に到達、シーズン勝ち越しが完全に視野に入った。完璧な勝利と夏休み気分の高揚感、シャワーで汗を流したビッグアプセット爽やかな夕暮れの風と充実感を全身に感じながら勝利の余韻を噛みしめるべく芝公園の名店Tom Tokyoに集合、後半戦の勝ち越しと個人タイトル争いに改めて決意を新たにするビッグアプセットナインなのであった。
<監督コメント>
初回に絶好調石井大和くんのツーランホームラン、さらに芝田の特大スリーベースでチャンスメークし谷上くんがライト前タイムリー、さらに丸野くんのセフティバントで4点取って逆転、3回に神宮前グリーンビーンズに逆転を許した後も、4回に谷上くん、丸野くんの連続ヒットで作ったチャンスに櫻町が同点タイムリー、さらに5回は田辺さんの左中間へのヒット、倉林さんもセカンドを惑わす打球で出塁したあと、田辺さんのピンチランナーの山下が2、3塁から村上の渾身のサードゴロで激走ホームイン、倉林さんも続いてホームインする怒涛の攻撃力❗️
これを力投の小川さんに続いて登板したリリーフ石井大和くんがきっちり締めるナイスピッチング。
守備でも石井さんがセカンド、サードで守備範囲広く軽快にナイスプレー、レフト山下、センター谷上くんだけでなくファースト芝田も「守備の人」。その守備力は2試合連続でゴールデングラブレベルの輝きを見せ、キャッチャー村上もレーザービームで2盗刺殺の最年長記録更新と躍動。
逆転の報徳をビッグアプセットと読み替えたくなる素晴らしい勝負強さを発揮したナイスゲームでした。
来週7月29日(土)10時から多摩川ガス橋6号面で、CHAOS(ケイオス)と初対戦です。
みなさんの出席表明お願いします。
なお、8月12日(土)はお盆休みにします。
では来週❗️
みんな、よろしく❗️