~「オレの東京タワーは!」(櫻町秀雄)~
レジェンド巨鯨ビッグ脅威の柵超え弾!
芝田の通算300打点も花を添え新たな芝公園伝説誕生!
3週間ぶりに東京都内に戻ってきたビッグアプセット、この日集結したのは伝説の地、芝公園野球場だ。
それは今から16年前の2005年6月5日、公式記録が開始されまだ3年目のビッグアプセットはこの地でWing Beatとナイターで対戦、その試合で放たれた櫻町の脅威の柵超え弾は高さ20mの巨大ネットを超えその向こうの首都高速C1線のかなた、おそらくKorean Airの看板を直撃したと思われる大ホームラン、これがこの地の伝説となったのだ。当時プロのライターでもあった末永の名調子がそのインパクトを今に伝えてくれる。
「推定120メートルの驚愕弾に芝公園球場は一瞬静寂に包まれ、しばらくして歓声とため息が夜の帳(とばり)に交錯した」(同試合の戦評より)
16年後の伝説の地のこの日、みると16年前と同じ首都高超えの場所にいまもKorean Airの看板、これをみて櫻町監督以下ビッグアプセットナインの士気は試合前からアゲアゲだ。
残念ながらこの日の試合はA面、当時と逆向きに首都高を背にしたサイドとなったが、この地の伝説再びの意気込みとともにプレイボール。
初回、ビッグアプセット先発の石井大和は先頭をフォアボールで出し、ワンアウト後に相手3番に左中間を深々と破られ1点を先制され、初回いきなりの強打に緊張感が高まる。
その裏ビッグアプセット、伝説の地で負けるわけにはいけないと早速反撃だ。ワンアウトから石井大和がフォアボールで出ると盗塁で2塁へ、ここで3番塚野敦也が流し打ちでライト前へ落とし石井大和が生還してさっそく同点、芝田がデットボールで出て塚野敦也とのダブルスチールを決めて2・3塁となったところで5番山下が1・2塁間への内野安打、これで塚野敦也が還って逆転、試合の流れをがっちりつかむ。
流れをつかんだビッグアプセットはその後も攻撃の手を緩めない。2回には打撃妨害で出塁しその後3塁に進んだ小川を村上がセンターへの犠牲フライで還し1点追加、そしてビッグイニングとなったのが3回裏だ。先頭から3連続フォアボールでノーアウト満塁、ここでこの日4番に入った芝田が三遊間を破り3塁から佐藤が還り1点、このタイムリーが史上2人目となる通算300打点目となる記念のヒットとなった。
さらにワンアウトから櫻町がセンター前に弾き返し追加点、そのあともワイルドピッチと相手のエラーで2点を追加し、最後は藪下が三遊間を破るタイムリーでこの回6点を追加だ!
4回にはこの回先頭、ひさびさ登場のアツモリ佐藤が鮮やかな流し打ちでレフトオーバー、これがランニングホームランとなり芝公園伝説の導火線に火をつけ、その後さらに芝田のこの試合2本目のタイムリーも出てここまで11-1と試合を優位に進める。
打戦の援護を得た石井大和は徐々にエンジン全開、4イニングを2安打5三振のナイスピッチング。守備陣も奮闘し、初回にはファースト後方のフライを芝田が素早い出足で後ろ向きにバックしながら逆シングルでまさかのナイスキャッチで「やればできる!」と守備陣もヒートアップ、すると3回には相手強打の3番の異常に高く舞い上がったレフトフライを藪下がナイスキャッチ、4回の守備ではキャッチャー塚野敦也がキャッチャーフライに猛ダッシュでダイビングキャッチ、さらには当たり損ないのゴロがファールゾーンから3塁線フェアゾーンに戻る、サード西村が微動だにしない中、塚野敦也は再び猛ダッシュでこの打球を押さえキャッチャーゴロに打ち取るなど、守備陣も石井大和を盛り立てる。
しかしこうした攻守の盛り上がりはこの試合の単なる前座に過ぎなかった。この試合のハイライトは5回裏のビッグアプセットの攻撃にやってくる。
このイニング先頭は櫻町、16年前この地での伝説をつくった男だが、残念ながらこの試合のグランドは逆方向、首都高超え再びは残念ながら無理だよな、とベンチの誰もが思ったとの時、実はこちらの面では右中間後方に東京の誇るアイコン、東京タワーがそびえ立っていることに気づき、ベンチから「東京タワーに向かって打て!」と檄が飛ぶ。すると2球目の速球を振り抜いた櫻町のジャストミートの打球はその東京タワーに向かっって舞い上がる、これがついに右中間フェンスを超え劇的な東京タワー弾となり、芝公園野球場は再び歓声と静寂が交錯する舞台となった。このグランドのライト後方は、東京タワーはもちろん、徳川幕府の重要スポットである増上寺や歴代徳川将軍の霊廟などが密集する東京随一のパワースポット、そこに打ち込んだ挨拶代わりのホームランだ。期待に応えるだけではない、伝説を再現するだけではない、伝説を超える新たな伝説をつくるのが真の千両役者だ!
この新たな伝説でビッグアプセットナインのヒートアップも最高潮、その後5回は小川が久々に登板し完璧な投球で試合をつくり、最終回には手術後久しぶりに石井が登板、内野の相次ぐエラーというサイレントトリートメントを受け4点を失ったがフォアボールなしのさすがの投球でベンチもひと安心だ。最後はその裏村上のクリーンヒットや山下のタイムリーツーベースなどで4点を返し16-5の圧勝となった。
それにしても新たな芝公園伝説をつくった櫻町はやはり持ってる男だ。16年前の首都高超え伝説でもその直前に芝田がランニングホームランで露払いをしたが、この日も芝田が通算300打点で新たな伝説に花を添えた。通算300打点は櫻町に次ぐ史上2人目だが、5年間の海外赴任によるブランクがあり、通算405試合目での達成は櫻町の434試合目を塗り替える史上最速記録だ。また山下も引き続き打撃好調で、この日は芝田・山下・櫻町の3人で10打数6安打7打点とかつてのクリーンアップが大活躍、この3人の打撃ランキングトップ独占は引き続き続く。
またこの日久しぶり参加のアツモリ佐藤は見事なホームランと鉄壁の守備を見せ、ライアン小川も久々の登板で完璧なセットアッパーぶりをアピール、メンバーも揃いチーム力もますます充実してきた。7月にはオリンピックに対抗して行われるエンジョイカップへの参加申し込みも行われ、シーズン中盤夏本番に向けてビッグアプセットナインの士気は高まる一方、熱い想いを胸に新たな伝説の地となった芝公園を後にするビッグアプセットナインであった。
~監督談話~
伝説の球場、あの芝公園で11安打16得点で快勝!
芝田選手、300打点達成おめでとう!
4割2分9厘の首位打者・芝田が打撃陣を引っ張り、3割5分3厘の2位・櫻町、3割4分1厘の3位・山下が続く絶好調トリオがこの日も揃ってマルチヒットの打棒炸裂、櫻町も東京タワーに向かって45度青空一直線の柵越えホームラン!村上、西村の最年長組もナイスヒットで続き、若手も佐藤達路くんがホームラン、塚野敦也くん、藪下くんが気合いのタイムリー、石井大和くんも俊足を飛ばして2得点、小川さんも元気にタッチアップでホームイン!
ピッチャーも石井大和くんの力投が光り、小川さんも久々登板でナイスピッチング、石井さんの復帰登板も嬉しいニュース。
守備陣もレフト藪下くんが大飛球ナイスキャッチ、キャッチャー塚野敦也くんのスライディングキャッチ、ショート佐藤達路くんのバックホームレーザービームでランナータッチアウト、芝田のファースト後方のフライナイスキャッチなど、
みんなの力の集結で素晴らしい完勝となりました!
来週もこの勢いで快勝しましょう!
来週5月22日(土)は11時から東調布公園です。
みなさんの出席表明をお願いします!
では来週!
みんな、よろしく!