~「ズレた間のわるさも それが君のタイミング」(ビビアン・スー)~
初秋の夢の島、9人野球でLFDに挑むも攻守にかみ合わず敗戦!
10月といえども最高気温まだ25度の夢の島、この日集結したビッグアプセットナインはジャスト9人、しかも西村が肩の故障が癒えないことから櫻町監督は西村をレフトに、サード芝田、そしてショートに石井大和という苦心の布陣で強豪LFDに挑む。
この日先発はすっかり主戦投手として定着したライアン小川、初回表ビッグアプセットが無得点となった初回裏の守り、先頭打者を三振に切って取るが、2番をフォアボールで出した後、ライト・センターへの不運なヒット、これに大河原、田辺、芝田のエラーが重なって初回いきなり5点を献上してしまう。どうしてもリズムがつかめない間の初回の失点で試合はいきなり守勢からスタートだ。
この流れを断ち切ろうと2回表のビッグアプセットの反撃、先頭芝田と続く櫻町がいずれもフォアボールで出塁しノーアウト1・2塁のチャンス、後続の田辺・西村が倒れ相手パスボールでツーアウト2・3塁となったところで、8番小川が鮮やかに三遊間を突破するクリーンヒット、これで芝田が生還し1点を返す!さらに1・3塁とチャンスは続くがここは大河原がピッチャーゴロに倒れてチェンジ。
1点を返し試合の流れを引き戻そうとするビッグアプセットにその裏ビッグプレーが飛び出す。2回裏LFDの先頭は1番打者、鋭い流し打ちの打球がライト線を襲う、初回すでに右に左に走り回らされていた大河原、狙い撃ちされている感がすでにあったが、ここで大河原が意地を見せる。なめるなよ、とばかりにライト線に向かって爆走した大河原がぎりぎりのタイミングでグラブを差し出すとこのライナーが見事にグラブに収まるランニングキャッチとなりアウト!大河原のスーパープレーが飛び出し守るビッグアプセットナインも一気にヒートアップだ。実は数週間前、一緒にスポーツショップを訪れた村上が、新しいグローブをじっと見つめていた大河原に気がつき、新しいグローブを買いたいが家庭で決裁がおりず涙を飲んでいるに違いないと解釈し、大河原に新しい高級グラブを進呈していたのだ。大河原はなかなかそのニューグラブに打球を触れさせられない日々が続いていたが、このプレーでついにその真価を発揮、これに勇気づけられた小川は2番・3番を連続三振に切って取り、これで試合の流れが一気にビッグアプセットに引き戻された、と思われた。
一気に流れを変えたいビッグアプセットの3回表の攻撃、ワンアウトから村上がフォアボールで出てチャンスメークとなるが、つづく3番山下のジャストミートがセカンド正面をつくゴロとなり、これがダブルプレーとなる不運でチェンジ、どうしても流れを引き戻せない。するとその裏、小川は3安打1フォアボールを集中され3点を追加され1-8とさらに劣勢となってしまう。
何とか流れを食い止めたいビッグアプセットの4回表、先頭芝田が鋭く二遊間を突破するセンター前ヒットでまず出塁、ワンアウトから田辺、西村が連続フォアボールで満塁とするとつづく小川も粘ってフォアボールをゲット、これで芝田が還り1点!2-8となりさらにワンアウト満塁で打席には大河原、今日は大河原の日だ、とベンチも盛り上がり固唾をのんで見守る打席で大河原は初球を強打、鋭い当たりがショートを襲うがこれが相手ショートの攻守に阻まれセカンドで小川がアウト、さらにダブルプレーを狙ったファースト送球がそれ田辺が生還で2点目、さらにそれを見た西村が3塁を回りホームを狙うが、不運にも送球がスコアボードに跳ね返りこれを相手ファーストがバックホームで西村は本塁アウト、最大のチャンスは2点どまりとなった。
するとその裏、小川は握力減退で先頭2人をフォアボールで出したところで石井大和に交替、石井大和は後続を1安打2三振の力投を見せるが不運なヒットもありこの回3点を献上となった。
そして最終回となる6回表のビッグアプセットの攻撃、先頭田辺が意地のショート内野安打で出塁、続く西村のピッチャーゴロがエラーを誘い1・2塁のチャンス、しかし小川はサードゴロ、三たびチャンスで打席が回ってきた大河原は3球すべてを振りにいくがいずれも空振りで三振、石井大和がフォアボールを選びツーアウト満塁となり2番村上に期待がかかるが最後は三振に切って取られゲームセットとなった。
先発小川はストレートの威力も増し、ジャストミートされた打球は少なかったが不運なヒットが続き、守備陣がどうしてもテンポに乗れないまま走者をためて失点を重ねてしまった。攻撃でも4安打、8フォアボールを得ながら7残塁と、全体的に間の悪さを是正できないまま試合が進んでしまった。
しかし小川はピッチングに加え2打点をたたき出すバッティングでも存在感を示し、再び規定投球回数にも到達し主戦投手の地位を確立、また快心の守備でチームを盛り上げた大河原は、3度のチャンスで合計7人の走者をおいて打席に入るという強運ぶりをみせた。
今シーズンもいよいよ残り10試合を切り第4コーナーに入った、この日櫻町はノーヒットで1安打の芝田が3か月ぶりに打率トップに浮上、引き続き深く潜航する大間とともに首位打者争いの行方はますますヒートアップ、打点争いでも櫻町・山下のデットヒートがつづき打撃タイトル争いもいよいよ佳境だ。
この日は守りも攻撃も間が悪く試合の流れに乗れなかったが、その間の悪さも含めそれが君のタイミング、無理にあわせることなくその不思議な力を生かしていこう、というビビアン・スーの歌声を脳裏で効きながら、まだ秋浅い夢の島を後にするビッグアプセットナインであった。
<監督コメント>
ショート石井大和くんという9人ちょうどの決死の布陣で臨んだLFD戦は、小川さんが渾身のピッチングにここぞという場面で三遊間を破る痛烈なタイムリーヒットで活躍、好調芝田が鋭い当たりのセンター前ヒットで首位打者浮上、石井大和くんもリリーフで会心の投球にセンター前ヒット、田辺さんも復調の内野安打といいところもあったが、今日のハイライトはライト大河原があの痛烈ライナーをライト線に走る激走ランニングキャッチだった。
「横に走って捕ったのはたぶん人生初」と言う大河原が村上から贈られた黒に金色の刺繍の格好いいグローブをはめてライト線に走るが、この痛烈ライナーは追いつかないんじゃないかとの大方の予想をくつがえし、走りながら限界まで伸ばした左手のグローブでナイスキャッチ、その瞬間金色の刺繍が光り輝きキャッチャー村上も感動、ファーストから目撃した櫻町も58年生きてるとこんなこともあるんだと感慨ひとしお。チームを大いに盛り上げてくれました❗️
さて来週は猿江恩賜公園で9時30分からローヤーズ戦です。
ローヤーズのご指名通りピッチャー大和くんで行きます。
みなさん出席表明、よろしくお願いします❗️
では来週❗️
みんな、よろしく❗️
※9人丁度のため、投球・守備の写真はありません