~「最大多数の最大幸福」(ジェレミー・ベンサム)~
谷上4安打7打点、田辺4安打6打点、合計21安打全員得点でSルドルフを粉砕し33対1の記録的大差で勝利!!
村上新体制で3週間前に初勝利をあげた城北中央公園のナイターに再び結集したビッグアプセットは、全員野球で大勝しアドレナリン出まくりの一夜を堪能した。
ようやく暑さも和らいだこの日、村上監督所要のため大河原監督代行で迎えたが、キャッチャー牧、サード田辺、セカンド橋爪などいつもとやや異なる布陣で一抹の不安を抱えつつ試合開始。
しかしその不安は開始後10分で見事に払拭された。
1回裏、先頭牧がフォアボールで出ると二盗、三盗、そして二番谷上の犠牲フライでかえって先制点。続く丸野がセンターオーバーのツーベース。ツーアウト後、山下がライト前に技ありのタイムリー、更に田辺のセンターフライが落球を誘い、大間フォアボールの後、木全も鮮やかなセンター前クリーンヒットで計4点。
2回裏、先頭大河原がフォアボールで出ると牧のセンター前ヒットとエラーでかえってまず1点。ここから四死球、タイムリー、エラーが交互に飛び出し打者一巡半で計8点。12対0として一気に試合の流れを決めた。
3回にもエラーとフォアボールで満塁としたところで橋爪の火を噴くセンター前タイムリー、ワンアウト後に谷上のライトオーバーの走者一掃ツーベースで5点を追加。
そして4回、先頭桜町のセンター前ヒットから始まり山下センター前、田辺レフト前と三連打。ツーアウト後、谷上のディレードスチールで三塁ランナー牧がホームイン。丸野ショートゴロエラー、桜町レフト前、山下フォアボールで数度目の満塁としたところで、田辺がこの日二本目となるレフトオーバーのスリーベースで満塁の走者がかえる。田辺も続く大間のショートゴロがエラーとなってホームインし、なんとこの回11点。
先発丸野は大量点に援護されて伸び伸びとしたピッチング。初回から3回まで出したランナーをすべてショート大間からセカンド橋爪へのフォースアウトで仕留め二塁を踏ませない。4回に2連打でワンアウト2・3塁とした場面ではピッチャーゴロをサード側に猛ダッシュで捌き、振り向きざま一塁にジャンピングスロー。敵味方とも唖然とする脅威の体幹でバッターランナーを封殺。この間に三塁ランナーがかえって1点を失ったが4回を3安打5三振1四球の完璧なピッチングだ。
5回表、今シーズン、トスバッティングの度に密かに脳内トレーニングを続けていた(と思われる)桜町が3年振りにマウンドにあがり、丸野がキャッチャー、牧がショート、大間がサード、そして田辺がファーストに守備陣変更。
先頭バッターにいきなりライト線へのスリーベースを打たれ、続く二者を連続フォアボールでノーアウト満塁のピンチ。ここでSルドルフ3番のあたりは一塁線へのスピンがかかったゴロ。ピッチャー桜町は捕球をあきらめファールにしようと見送ったが、三塁ランナーがスタートを切っていないのを見たファースト田辺が猛然とダッシュ。打球をつかむやホームに送球してサードランナーフォースアウト。キャッチャー丸野からサード大間への送球も決まりツーアウト、そしてサードからファーストへの送球で一本間で呆然とするバッターランナーもアウトとなり、なんと記憶の限りではチーム初かもしれないトリプルプレーが完成した。
陽もとっぷりと暮れた5回裏、トリプルプレーの興奮冷めやらぬ中、Sルドルフのリリーフにビッグアプセットは容赦なく襲いかかり、橋爪、牧のフォアボールから、谷上がこの日4安打目となるスリーベース、丸野のライト前ヒット、桜町のセンターフェンスを越えるエンタイトルツーベースで4点。山下フォアボールの後、田辺もこの日4安打目となる三遊間タイムリーで5点を追加。時間の関係で最終バッターとなった大間にワンバウンドのボールが直撃するデッドボールとなったところでゲームセット。
33対1となる勝利はチーム創成期となる2005年10月のトレポンズ戦での34対15に次ぐ大量得点。32点差をつけての勝利は今年7月のエンジョイカップ敗者復活戦となるDAIKO戦での25対0をはるかに上回るチーム新記録だ。
谷上4安打7打点3得点、桜町3安打1打点4得点、山下2安打2打点5得点、田辺4安打6打点4得点。唯一ノーヒット0打点となった大河原も監督代行で1四球3得点と、ほぼ全員がグラウンドを3周以上するお祭り騒ぎとなった。
なお、この日で牧は規定打席数に到達し石井大和を抜いて首位打者に躍り出た。
18世紀の哲学者ジェレミー・ベンサムは、人間の快楽を数量化し構成メンバーの快楽指数の総合計が高いほど幸福な社会である、と表現し立法の基準はこうあるべきと主張した。
この日のビッグアプセットはまさに全員が快楽指数のボルテージがあがりっぱなしとなり、最大多数の最大幸福を堪能。翌日早朝の試合を控えた牧を除く全員がそのままの勢いで池袋の永利に繰り出し、大量のビールと餃子それに絶品の山椒味料理を爆食。勝利の宴が果てしなくつづく快楽の余韻にひたりつづけたのであった。
【監督代行コメント】
いったいいつ終わるんだろうとあきれるばかりの怒涛の攻撃で大勝利。みなさまお疲れさまでした。