1. 教育・研修など
医療事故防止の取り組みを進める上で、職員一人ひとりが安全に対する意識を高め、対応能力の向上を図ることが重要である。しかし、その向上を個人の努力のみに依拠するのではなく、組織全体として取り組むことがより重要である。医療事故防止に関する組織的な研修を定期的かつ計画的に行うことが望まれる。そのため、以下の教育・研修を行う
2. 事故事例検討会 ( 2回/年 )
医療行為に伴う危険性を専門知識と経験から予知し、予防していくことが専門職には求められている。ヒヤリとした経験の具体例や、安全確保のために個々に工夫していることや努力していることを出し合うことで、相互に意識を高めていくことが重要である。また、職員間での横断的なつながりを強化するため、薬剤師と事務が合同で事例検討を行う合同研修を開催する
3. 新規採用者への教育
新規採用者には、事故防止の基本と安全を確保するため必要な技術指導を行うとともに、事故を起こす当事者になり得ることの自覚を促し、事故に遭遇した際の対処方法や報告手順などについて具体的に学ぶ機会として採用時研修を行う
4. 講演会
医療に直接携わる職員だけでなく、薬局の全職員の参加を促して、一人ひとりが事故防止に大切な役割があるという理解を深める、短期間で意識啓発を図るという点では、外部講師を招いての講演会を行う
5. 医療安全管理者など(リスクマネジャー)に対する専門的な研修
安全管理に関する責務を担う者(リスクマネージャー)は、事故やニアミスに関する情報の収集・分析を含めた安全管理についての専門的な知識を備えることが必要である。特にこれらの職員については、薬局内での研修のみならず、各種団体が主催する専門的な研修会などにも積極的に参加することをすすめる
6. 全職員に必須な研修
「薬局・薬剤師のための接遇マニュアル」アンケート、・・・アンケート参照
「ヒューマンエラーアンケート」、・・・アンケート参照
「新任薬剤師のための調剤事故防止テキスト」は全職員に必須な研修として実施すること。
上記テキストは一度行えば終わるものではなく、ある程度期間を開けて、再度同テキストを用いて研修する継続性が大切である。
また、医療安全に関する新たなテキストがあれば、積極的に活用する
7. 調剤事故防止に関する関連資料 ※・・・・日本薬剤師会ホームページに掲載。
「新任薬剤師のための調剤事故防止テキスト」(2012年2月) ・※
「薬局・薬剤師のための調剤事故発生時の対応マニュアル」(2014年1月) ・※
「薬局・薬剤師のための医療安全にかかる法的知識の基礎 」(2018年5月) ・※
「薬剤師が取り組む医療安全対策」(2002年7月) ・薬事日報社発行
「もっと充実調剤過誤防止対策」(2002年10月) ・じほう発行 「薬剤と情報」臨時増刊号
「薬局・薬剤師のための調剤事故防止マニュアル」(2006年7月) ・薬事日報社発行
「Q&A 薬局・薬剤師の責任」(2006年3月)・新日本法規発行