投稿日: Aug 14, 2019 10:30:49 AM
太極拳には、推手と呼ばれる練習法があります。この推手の練習とは、二人一組で、お互い片手、あるいは両手を接触させた状態で、円を描くように手の接触点を回したり、推しあったりする練習です。
この推手の練習をしなければ、太極拳の真の理解はできないと言われています。
この推手の練習は、相手との接触点を通して、力の方向や配合を感じとる意味があります。
この練習を聴勁といいますが、相手の力加減を感じとる練習をしなければ、太極拳の套路(型)を真に理解する事は出来ません。
つまり、太極拳の套路や技術は、推手の練習の中で学ぶ聴勁などの技術を、活用する事が前提として構成されているからです。
また、この推手の練習をする事によって、触覚を活性化させる事もできます。
健康面では、普段あまり意識しない触覚を使う事によって、脳内の活性化も求められます。
また、健康面や套路との一致など以外でも、推手の練習は、相手の状態を触覚を通して感じとる練習です。
相手の状態を感じとる練習をしていれば、自分自身の状態を感じとる事は、容易になると言えます。
つまり、推手の練習をする事によって、一人で行う太極拳の套路の力加減や、身体内部の力の配合も理解しやすくなると言えます。
ある意味では、推手は、感受性を高め、自分自身を知る能力をつける事ができる練習だとも言えます。