太極拳の「套路」(型)の練習と鏡の活用!!

投稿日: Oct 28, 2020 10:25:46 AM

太極拳の練習をする場合、「套路」(型)の練習を中心に行う事が多いと思います。

この「套路」の練習をする場合、「鏡」の前に立って、自分の姿勢を確認しながら練習する場合があります。

また、自分の「套路」を「録画」して、姿勢を確認する事もあります。

もちろん、この練習法が間違っている訳ではありません。

確かに、学び始めたばかりの初心者は、自分の姿勢を、その都度、確認する事で、自分の感覚と実際の動作との一致を計る必要があります。

また、熟練者でも、このような事を行う事は、時々は必要な部分があります。

それは、姿勢などの崩れを、客観的に見て、修正するためです。

しかし、常に「鏡」を使って練習する事は、技術の停滞を生みます。

それは、外面的な形態のみに、とらわれてしまうためです。

「鏡」を見ながらの練習は、肉眼によって、「身体」の外部の「形」だけを見る癖を付けてしまいます。

しかし、本来「太極拳」を始めとした武術の「套路」を練習する場合、「身体」の内部に、「視線」を持っていく必要があります。

もちろん、実際に「肉眼」で内部を見るという意味ではなく、意識を自身の内部に向けるという事です。

このような事だけを指す言葉ではありませんが、日本の武術では、「観の目」と言います。

つまり、「鏡」を常に見る状態の練習では、「形」だけの中身のない「套路」を作ってしまう危険性があるという事です。

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