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名古屋社会心理学研究会 (NSP)
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2019年度 第1回NSP Greg Bonn氏(King Fahd University of Petroleum and Minerals)
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2018年度 第1回NSP 白木優馬氏(神戸学院大学心理学部)
2018年度 第1回NSP 白木優馬氏(神戸学院大学)
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2015年度 第1回NSP 村山綾氏(日本学術振興会特別研究員 / 関西学院大学文学部)
2015年度 第2回NSP 太幡直也氏(愛知学院大学総合政策学部)
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2015年度 第4回NSP 脇本竜太郎氏(明治大学情報コミュニケーション学部)
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2014年度 第1回NSP 佐藤剛介氏(名古屋大学学生相談総合センター)
2014年度 第2回NSP Victoria Yeung 氏 (Lingnan University, Hong Kong, 香港,嶺南大学)
2014年度 第3回NSP 黒川雅幸 氏(愛知教育大学)
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名古屋社会心理学研究会 (NSP)
2024年度 第
3
回NSP
三浦
麻子
氏(
大阪
大学)
2024年度 第3回研究会
(東海心理学会との共催)
日時
2024年
12月14日(土)15:00 ~ 17:00
場所
名古屋大学教育学部 2階 第3講義室
発表者
三浦
麻子 氏(大阪大学)
題目
社会的態度の個人差を説明する概念としての「常民性」の探究
概要
本研究の中心的な問いは,様々な社会的態度の個人差を説明する新たな(私たちが名付けた)概念である「常民性」を,それを信念,価値観,ハビトゥス,といったレイヤーのどこに位置づけるのかを含めて探究することである.元来「常民」とは民間伝承を保持している人々」を指す日本の民俗学用語で,近代的な民主主義社会における自立的個人を指す「市民」とはむしろ逆行する人々を指し,より具体的には「階級や身分を基準にするのでなく,文化的観点から,その創造的活動につとめる側面が比較的薄く,くりかえしの類型的文化感覚に執着している人たち」と定義されている(大塚民俗学会, 1994).私たちはこれを社会心理学に援用して,ある種の個人差を表現する概念として捉え,イデオロギーのように民主主義やキリスト教といった現代欧米社会に深く根ざす思想の呪縛を受けない,システム正当化,生活保守主義,個人幸福志向などが複合した概念を仮定している.本発表では,三浦・小林・清水(2023社心大会)で作成を試みた常民性を測定する尺度の妥当性と信頼性を検討するために実施したWeb実験や調査の結果を報告する.萌芽的な研究なので,是非参加諸氏からの忌憚のないコメントを頂戴したい.
※なお本研究は,小林哲郎さん(早稲田大学)・清水裕士さん(関西学院大学)と三浦の共同研究です.
開催報告
2024年度第3回の名古屋社会心理学研究会では,大阪大学の三浦麻子氏に話題提供いただいた。今回は,三浦氏らが命名された,社会的態度の個人差を説明する概念である「常民性」について,その定義や測定尺度,他の構成概念との関連等が紹介された。
はじめに,「常民性」概念の定義について,一般的に個人差変数としてよく用いられる「イデオロギー」との関連等を踏まえた説明がなされた。イデオロギーという概念はもともと西洋的な概念であり,より日本的な価値観の個人差を測定する常民性概念を定義する必要性があることや,常民と市民の違いなどについての説明がなされた。また,もともと人は常民性を持っており,市民性は事後的にインストールされるものだと考えていることが説明された。
次に,常民性を測定する尺度の開発に関する報告がなされた。Best法やBest-Worst法を用いた尺度作成が紹介されたほか,属性やイデオロギー等との相関についての紹介がなされ,イデオロギー等の既存概念とは確たる相関が見られないことが報告された。
最後に,ヴィネット実験や実際の衆議院選挙の時期の調査を通じた,常民性と投票行動との関連についての研究が紹介された。ヴィネット実験においては,常民性の高さは,不倫に関する報道を受けた候補者への投票意向の低さと関連するのに対し,非民主主義的政策を掲げる候補者への投票意向とは関連しないことが示された。また,実際の衆議院選挙の時期に実施された調査では,再度常民性とイデオロギーとの関連のなさが示された。一方で,常民性と,候補者の選択基準の関連については,「今回の衆議院選挙」と「一般的な国の選挙」で異なる相関が得られたことが紹介された。
フロアからは,常民性尺度の収束的・弁別的妥当性に関する質問や,常民性と市民性の関係性に関する質問などがなされ,活発な議論が展開された。
文責:名古屋大学教育発達科学研究科 博士前期課程 山田怜生
参加者:24名
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