第45回「ようこそ先輩 他機関で働いてきた先輩の話

 紙谷五月さん(北海道大学 附属図書館 管理課図書受入・目録担当)

 佐藤亜紀さん(北海道大学附属図書館 利用支援課学習支援企画担当)

 栗田とも子さん(北海道大学附属図書館 管理課雑誌受入担当)

 髙野直樹さん(小樽商科大学学術情報課)

 お楽しみ☆トークタイムあり

発表資料

20230825_紙谷.pdf
20230825_佐藤.pdf
20230825_栗田s.pdf
20230825_高野.pdf

お楽しみ☆トークタイムでの質疑応答 

紙谷組1回目

Q:出向してよかったところは?

A:出向先の図書館では本の並べ方が独特だったので、始めはなかなか慣れず、書架へ行くのが億劫だった。図書館を使い慣れない学生が感じる不安、いわゆる「図書館不安」の心理を体験できたのは良かったと思う。

紙谷組2回目

Q:出向先は希望を出したら通るのか

A:中の内部異動は「やりたいこと」を言い続けると回ってくることはあるが、出向は絶対通るとはいえない。戻ってくる人のタイミングや出向先の事情など、巡り合わせがある。

その他出た話題:話者から

・打診の時期(何月頃に話がくるか)は人によってまちまち

・そろそろ出向の声がかかる年齢になると思ったら、家族等と今後の見通しについて話しておくとよいだろう

・小樽への通勤で時間が取られるので、通勤で睡眠時間を補充していた


佐藤組1回目

・小規模、中規模、大規模の比較がわかりやすかった

・(お子さんが3人いる)佐藤さんが出向に行くと決断された時、その決断にとてもびっくりした。

・現在北大は出向が昇進の条件になっているが、事情のある方もいるのでもう少し柔軟にできないのだろうかとずっと思っている。

佐藤組2回目

Q:お子さんもいる中で、どのように転居を伴う出向を決断できたのか?

A:出向先の方が地元だったため、少しハードルは低かった。家庭内のタイミングや家族のサポートもあり、行くことができた。でも、子供が七夕の短冊に「お母さんに会いたい」と書いていたときは胸がキュッとした。


栗田組1回目

Q:出向のきっかけは?自分から手を上げたのか?

A:北大では身上調書で「昇進希望」を選ぶと、出向の候補者になった。

※その他出た話題:参加者から

・私立大では他大学への異動ではなく法人の間での異動となる。図書館以外の部署への異動もあるが、希望しなければ図書館にずっといられる。

Q:北見工大でWGに入っていたと聞いたが、どんなWGがあったのか?

A:広報関連のWGに入っており、ツイッターの広報でバナー広告などを作っていた。大学によっては高校生向けの大学案内をツイッターで流すなどしてアピールしている例もあるようだ。

Q:北見工大には図書系のみの職員はいないと聞いたが?

A:大抵は図書館と別部署を往復しており、ずっと図書だけにいる職員はいない。

栗田組2回目

・(閲覧担当者から)自分は閲覧担当なので、日頃から掲示物を作成する機会が多く、ユニバーサルデザインにとても興味を引かれた。広報物にユニバーサルデザインを適用する良い方法があれば知りたい。

・(話者から)ユニバーサルカラーにはずっと関心があった。掲示物にユニバーサルデザインを使うには、パワポで作る際にOfficeの機能でベースの色にユニバーサルカラーを選べる、といった便利な方法がある。また、札幌市HPでユニバーサルカラーについてのドキュメントを出しているので参考にできるのでは。


髙野組1回目

Q:話を聞いてみてどうだった?(話者から参加者への問いかけ)

A:仕事は行けば何とかなるような気もするが、それよりも生活の部分で、引っ越しの大変さや、場所によっては車がないと生活が成り立たないのだろうか、といったことが気になった。

Q:大規模大学のバックヤード系業務しか経験がなく、小規模大学の良さだという「教員や経営層との距離の近さ」が具体的にイメージできないのですが…?

A:例えば大規模大学で、学長や図書館長と話す機会はある?(全員首を横に振る)物理的に近いため、そういう機会が頻繁にあるのが小規模大学の良さ。出向を通じて、今いる場所と全く違う人・制度・空気感に出会うことができる。

髙野組2回目

・図書館長や大学上層部との距離が北大ではあり、大学の方針と図書館の方針が違うこともある。

・本館のスタッフは利用者と接することも少ない。先生や学生の実態を知らないのでは?

・部局や小規模な組織では、先生の意見がダイレクトに組織の方針に反映される。


<アンケートに寄せられた質問とその回答>

Q:自分自身のことを考えると、図書系職員はつぶしがきかない(今から他の部門で働くのは難しい)と思ってしまうのですが、図書館純粋培養だったために苦労されたことはありますでしょうか。管理職クラスの場合、逆に他の方とは違った視点を生かせたりするのでしょうか。

A(高野さん):

図書系の中にいても「今まで閲覧担当が続いていたけど図書受入担当に異動になって、業務内容が激変」みたいな事例はあるので、畑違いの仕事に従事するのはそこまで違和感ないです(だって私達「大学職員」ですから)。

強いて言えば「他大学(特に北大)の事務職員との人脈が乏しい」でしょうか。何か疑問が生じた時に聞ける部署(人)を多く知っていると何かと心強いですよね(自分が聞くだけじゃなく、スタッフに「この人に聞くといいよ」とサジェストできますし)。

このへん、図書館職員の「横の繋がりの強さ」を再認識した次第です。 


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