第2回「大学図書館の広報を考えてみる」

(1)「事例報告 : 図書館イベントの広報について」城恭子さん(北海道大学附属図書館)

北大図書館調査支援担当で数々のイベントの開催経験がある城さん。イベントへ学生を集客するための広報に焦点を絞り、自身の経験を振り返りながら実務的・実践的な広報手法についてお話をいただきます。

(2)「これからの図書館広報-図書館を利用しない学生に向けて-」伊藤仁浩さん(北海道大学附属図書館)

北大図書館Facebookの運営・企画に携わり、大手広告代理店での研修経験もお持ちの伊藤さん。ノンユーザへ私たちの想いを届けるためのこれから目指すべき広報戦略や、そのプラン例について語っていただきます。

話題提供(1) 事例報告 : 図書館イベントの広報について(城)

▼質疑応答

Q)これまで様々なイベントを行ってきたと思いますがが、いろいろな広報手段の中で「これは必ずやる」というものはありますか?

A)ポスターは必ず作成します。一目でこちらのやりたいことが伝わるので、関係各所に説明に伺う際の説得の材料ともなります。

Q)人見知りの自分にとっては他部署との連携や根回しが難しいと感じます。

A) 私も人付き合いがそれほど得意なわけではありません。経験上、教員へ声をかける方がむしろハードルが低いかもしれないと思います。関心分野がはっきりしていて、それが研究者総覧やシラバスで明確に示されているからです。興味を持ちそうな分野であれば食いついてくれることが多いです。

事務職員については、知り合い、例えば英語研修などで知り合った人とのコネを使えるときは使います。全くそういったコネクションがない場合は、こちらのやりたいことの概要を示して「ご相談させてください」とメールを出します。相手方にとっても利益が一致するならば、何かしらの反応があるはずです。

話題提供(2) これからの図書館広報-図書館を利用しない学生に向けて-(伊藤)

(発表者の意向によりスライド非公開とさせていただきます。閲覧希望の方はこちらよりお問い合わせください)

▼質疑応答

Q)学生に対する広報についてお話していただいたが、上司への説明もある意味広報と言えるのではないかと思っています。組織内で承認を得るために実践している工夫があったら教えていただきたいです。

A)私は図書系の職員ではありませんので、自分の立ち位置を広告代理店のようなイメージでいます。これまでFacebookの立ち上げや楡蔭を変えるために、部課長や広報委員会に何度も説明をしてきましたが、その際に大事だと思ったのは、企画書の作成です。現状の分析やあるべき姿をしっかり提案した資料を作ることで、承認を得やすくなることを実感しました。図書館は他の部署に比べると、若い職員でもやりたい企画を実現しやすい恵まれた環境であると思います。

Q)北大図書館のFacebookの写真はいつもとても綺麗ですが、写真撮影についてはどうやって練習したのですか?

A)ある写真好きのオフ会に参加し、そこで出会ったプロカメラマンが紹介してくれた撮影会がきっかけで、人物撮影の楽しさに気付き、何度も撮影会に参加することで上達しました。人物写真がうまくなると風景写真もうまくなります。逆に風景写真がうまい人は人物の撮影は苦手ということが多いです。撮影の際には、主役と脇役を明確に分けること、背景に余計なものが入っていないかを意識しています。みなさんの写真を見ているとどうしても広く撮りがちなのですが、もっと狭く撮る、「写真は引き算」いうことを心がけると上達すると思いますね。

Q)発表のなかで紹介のあった「プロジェクション・マッピング」には特殊な専用のプロジェクタが必要なのでしょうか?

A)どんなプロジェクターでも大丈夫です。難しいのは位置あわせだけです。それさえクリアできれば実現可能だと思います。

Q)メディアコートのオープンカフェ構想はありかもしれないと思いました。

A)メディアコートは冬は雨のように結露水が降ってくるが、その対策をしようとすると1,000万円以上もかかるそうです。現実的には結露が降ること前提で何かアイディアを考えなければいけないと思っています。

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