今回は本会理事であり、地元で認知症家族の会代表も務める森本から認知症と認知症サポーターについて学びました。この日はオレンヂサロンの開催日でもあったため変則ダブルヘッダーに。
日時 2015年1月16日(金) 18:00-20:00
場所 新所沢コミュニティーセンター第2会議室
講師 森本剛(本会理事・認知症所沢家族の会代表・公益社団法人認知症の人と家族の会埼玉県支部世話人)
1月16日(金)午後6時から8時10分まで、所沢市の新所沢コミュニティセンターで、NPO法人ところざわ福祉の住まいづくりをすすめる会(とこすま)の勉強会が開かれました。今回のテーマは「認知症サポーターになろう」です。参加者は13名。ご家族で参加された会員の方もおられました。
認知症サポーター養成講座は、所沢市内では多くは地域包括支援センターの主催で運営されています。私たち〈とこすま〉としても、認知症と住まいはとても重要な課題であると認識しており、今回独自に養成講座を開催する運びとなりました。講師は本会理事の森本剛さんです。講義は標準教材の「認知症を学び地域で支えよう」に沿って進められました。
認知症の患者さんは、全国の推計で現在400万人を超えており、所沢市内でも1万人以上に上ると見込まれています。高齢化が進むにつれて、この数はさらに増加すると予想され、10年後の2025年には全国で700万人を突破するだろうと言われています。
講義の中では、認知症の中核症状と行動・心理症状、認知症の診断と治療、認知症の人への支援などについてを学びました。そして、認知症の人に対する基本姿勢として、3つの「ない」が大切であることを理解しました。
驚かせない
急がせない
自尊心を傷つけない
の3点です。そして具体的な対応の仕方として「見守り」「余裕をもって対応」などの7つのポイントも教えていただきました。
意見交換の中では、認知症の人の住まいの工夫なども話題になりました。認知症の患者さんで症状が進んだ方は、どうしても視線が下になりがちなので、廊下の移動の際などに分かりやすい工夫も必要であることや、便器のカバーを赤色のものに変えるなどして目立たせるような工夫も大切である、等々です。
今回は認知症サポーター養成講座として行いましたので、受講者全員にオレンジリングと「認知症サポーター証」が配られました。この講座を機に、認知症と住まいのあり方について、さらに学習を深めていきたいと思います。
(伊藤博)
テキストはNPO法人 地域ケア政策ネットワーク編集・発行の「認知症を学び地域で支えよう」。これ自体はネット上には公表されていないようだが、講義に使用したと思われるパワーポイントファイルのPDF版が公開されている。 この標準教材やDVD、児童生徒向け教材は認知症サポーターキャラバン事業で扱っているが、個人向けには販売していない模様。
受講を希望される方は、お住まいの市町村の認知症対策の窓口へお問い合わせください。