アポトーシスを制御する分子

1999年 記載

アポトーシスを抑制する分子 (EATを中心として)

梅澤 明弘,秦 順一

発生過程でプログラムされた細胞の死として、アポトーシスは定義されてきました。この機構は、生理的に細胞を除去する場合に利用されると理解されてきました。最近では、生理的だけではなく病的な変性、虚血、感染症に伴った細胞の死(またはその一部)もアポトーシスであると考えられています。そのような観点から、疾患の機序またその治療にアポトーシスの機構を考慮しながら発表されることが多くなってきました。

ここではアポトーシスに関する分子のうち、抑制に関与する過程を紹介したいと思います。「アポトーシスを抑制する分子」はアポトーシスに至るシグナル伝達系の様々な点で作用する分子を全て含むわけです.たとえば,カスペースの阻害物質もそうでしょうし,細胞内のシグナル伝達経路の阻害剤もアポトーシスを抑制するわけです.ここでは論点を絞り,われわれが具体的に研究しているbcl-2ファミリーの遺伝子群に属するアポトーシスに対して阻害的に働く分子について,まとめてみたいと思います。便宜的に、「アポトーシスを抑制する分子(この文章中の一部では「抑制分子」で表記します)」はさまざまなアポトーシスを防ぐ分子のうち、bcl-2ファミリーに属する分子に限り用います。

bcl-2ファミリーのうち,アポトーシスを阻害する分子はbcl-2,EAT/mcl1 (EAT),A1(ヒトではbfl1), Bcl-xL,Bcl-w, Brag-1が知られています1-6).研究の進行状況に差がありますので、研究が顕著に進んでいるbcl-2,Bcl-xL,EATが主なトピックになります。

I. アポトーシスに関するシグナル伝達系ーーーアポトーシスに関するシグナル伝達のどの点で「アポトーシスを抑制する分子」が作用するのでしょうか.

アポトーシスに関するシグナル伝達系については本特集の他の論文にも詳細に記載されていると思いますので,ここではそのうち抗癌剤によるアポトーシスにしぼってどの点でbcl-2ファミリーの分子が作用するかについて,簡単に図1で示しました.抗癌剤,特にシスプラチン,マイトマイシンについては詳細かつ正確に現在研究が進んでいます.bcl-2ファミリーに属する遺伝子は,図中に示す通り,ミトコンドリアからチトクロームCが放出される点で作用します.作用するときは(図:天秤,片方にBcl-xL,bcl-2,EAT,A1, E1B19K (adenovirus), もう片方にBax ,Bak, Bid, Bik/Nbk), bcl-2ファミリーの分子はダイマーになって作用し,その量比が重要と考えられています(図2).ただ,「アポトーシスを抑制する分子」と「アポトーシスを促進する分子」の量比が重要と言う考えは,「アポトーシスを抑制する分子」ならびに「アポトーシスを促進する分子」のそれぞれに属する分子が同じ作用を有するとしたことを仮定にした場合です.もし,「アポトーシスを抑制する分子」のなかで他の項目でも触れたように抑制する作用に違い(抑制効果にレベルの違い)があるならば分子の単純な量比では「生きる」「死ぬ」の状態を区別できるわけではありません.また、それぞれの分子に作用点の違いがある場合でも単純な量比でアポトーシスに向かうかどうかを決める機構を説明するのはむずかしくなります。

この論文中に記載した「アポトーシスを抑制する分子」は、決して全てのアポトーシスを抑制する訳ではありません。抗癌剤、放射線などDNA傷害を伴うアポトーシスの経路はこのbcl-2ファミリーが関与します7, 8)。しかしながら、FASを介するシグナル伝達経路、腫瘍壊死因子を介するシグナル伝達経路に直接bcl-2 ファミリーに属する分子が関与する場合また関与しない場合があるようです8)。いずれにせよ、bcl-2ファミリーを介するアポトーシスのシグナル伝達経路の下流には他のアポトーシスに至るシグナル伝達経路同様、最終段階はカスペースの活性化というカスケードを通ることになります。

II. bcl-2ファミリーに属する分子の機能

今年の2月の日米の癌会議の会場で,D. Hanahan博士がBcl-xLとSV40 large T抗原のトランスジェニック・マウスの発表をしました9)。その発表では,「抑制分子」であるBcl-xLにより,膵ラ氏島のβ細胞の増殖能が上昇していることを示す実験データを多数,提示しました.Bcl-xLはアポトーシスを抑制する遺伝子であり,それ以外の機能については,(ここでは増殖能についてですが)余り言及されることはないので奇異な印象をその時は受けました.さらにすぐその後に,似た発表が続きました.C. Thompson博士が,Bcl-xLを皮膚に発現するようにすると皮膚癌の頻度が格段に上昇するという発表をしました.Hanahan, Thompson両氏の発表はいずれも,「抑制分子」は腫瘍化への直接の関与しないが,悪性化または腫瘍血管造成に確実にかかわっているという内容です.特にわれわれが印象深く思う理由は、細胞の増殖に対してもBcl-xL分子が関与するというところです.ほとんどの論文のデータは,bcl-2ファミリーの場合,アポトーシスを防ぐか促進するかですが他の機能についても検討を加えた点は興味深く思います。それもin vivo のデータで示したところは重要です.

私たちが重要に感じるわけはbcl-2ファミリーの遺伝子はアポトーシスを阻害または促進するといういずれかの作用かを検討する実験しか組まれていないためにそのような感じを受けたのだと思っています.実際,「抑制分子」であるEAT遺伝子を導入したトランスジェニック・マウスでラ氏島の過形成を生じた10)と私たちが発表すると,HanahanとThompson両博士がしつこく質問してきます。「細胞の増殖に影響がなかったのか?」 その質問に対し,私は「実験は行っていない.EATは,アポトーシスを防ぐのであって増殖能を上昇させるような実験系は組んでいない.」と答えます。その私の答えに対し、Hanahanは,「アポトーシスを抑制 する分子」の増殖に対するアッセイの必要性について切々と話し始めます7)。しかしながら,本当のところ彼らの発表を聞くまでは「何故」そんなことを気にするのか私には分かりません.そのHanahanの発表では、私たちのEAT のトランスジェニック・マウスの結果同様に、Bcl-xLのトランスジェニック・マウスではラ氏島の過形成を生じ、Bcl-xLが腫瘍細胞の増殖を上昇させ、腫瘍の悪性化に関与しているというデータを数多く示してきました11)。

III. bcl-2ファミリーに属する「アポトーシスを抑制する分子」間での機能・構造・発現の相違

bcl-2ファミリーに属する遺伝子のうち,アポトーシスを抑制分子には共通してbcl-2ホモロジー・ドメイン4(BH-4)が存在していることが知られています(図3)12).このBH-4にはBag分子が結合し,その細胞死抑制効果を発揮します13).ただ,このBH-4のドメインは,「アポトーシスを抑制する分子」の中でも比較的ホモロジーが低く,本当に抑制効果を発揮するひとつのドメインとして考えていいのかどうかはまだ分かりません.もし,このBH-4のドメインが他の分子と結合することでアポトーシスを抑制するのであれば,BH-4の配列の違い(ホモロジーが低い)がその結合する分子との親和性を決め,抑制効果の強弱が存在するという説明が可能になります。現実の例としては,EATは他のbcl-2と比べBH-4のホモロジーが低く,その抑制作用がbcl-2に比べ軽微であると報告されております.ただし,この抑制作用の差はその細胞内でのアポトーシスに至るシグナル伝達経路にかかわる分子の種類や量にも影響を受けることは明らかですので,一般論として言うことはいくつかの細胞で検討してみないと分からないと思います.

違いを考える上で,発現様式の違いならびに蛋白の安定性は大切なもうひとつの点です.たとえば、EATはbcl-2ファミリーに属し,「抑制分子」ですが,同時にストレスに対して応答する蛋白質としても知られています14).TPO, レチノイン酸,ビタミンDなどで極めて短時間のうちに(2時間以内)誘導がかかります15).また,c-jun, c-fos などのimmediate early genesの3' 非翻訳領域に見られるimmediate response box (IRB)がEATには存在しています14).bcl-2遺伝子は分化過程で発現に変化がみられることはありますが急激な誘導はかかりませんので,EATはbcl-2やBcl-xLとは異なり誘導がかかる遺伝子ということができます。また,EAT分子の中には細胞周期に関与する分子にしばしば認められるPEST配列が認められ,その分解速度が早いことで知られています.

同時に、細胞の死を抑制する機構を考える上で,細胞内での局在は大変重要と考えております.bcl-2,Bcl-xL,EATいずれもミトコンドリアの外膜に存在していると報告されています16).例外としてはbcl-2が核膜に存在するという報告があります16).この「抑制分子」がミトコンドリアに存在することはアポトーシスを抑制するという機能の作用機序の面から考えると理解が容易です.というのはミトコンドリア内に存在するチトクロームCがミトコンドリアの膜電位が下がるのに伴い細胞質にでるのを「抑制分子」が防いでいるからです。しかしながら、いくつかの研究結果から「抑制分子」はミトコンドリアの外膜に存在しないでも小胞体の膜に存在しても機能することが明らかにされています。但し、膜貫通ドメインを除去すると全くその作用が消失してしまうことが知られ、少なくとも膜の上に分子が存在し細胞質に向かっている必要があります。一方,核膜に存在するbcl-2分子が何を行っているのか,または何もしていないのかは皆目,予想がつきません.

発現に注目した場合の一番大事な点は,「抑制分子」の各組織間での発現の違いです.発現は,主に免疫組織学的に詳細に検討されています17).繰り返しになりますが「抑制分子」に機能面で大きな違いがないとすれば,その局在の違いだけが大変重要と言うことになります.言い換えれば、どの組織でまたどの細胞でそして発現量はどのくらいかということを詳細に明らかにする必要があるということです。いくつかの報告から異なる組織(細胞)では異なる「アポトーシスを抑制する分子」の発現パターンがあり,分子の住み分けが存在していることが分かっています.

また,正常な組織だけでなく、乳癌,結腸癌,前立腺癌などの癌でも「アポトーシスを抑制 する分子」の発現パターンが検討されています18).癌でのbcl-2ファミリーに属する分子の発現を検討する報告は多くみられ、またこれらの研究を進めていくのは次の理由で大事であると考えられています。ここで注目している「抑制分子」が,抗癌剤によるアポトーシスを抑制している,言い換えれば抗癌剤の感受性を下げているからです.bcl-2とEATは,試験管内で抗癌剤のアポトーシスを抑制する事が明らかにされています.また,血液系の腫瘍では再発時また悪性度の高いがんでこれら「抑制分子」の高い発現を認めています19).ひとつの例として図2にヒトとマウスの胎児性癌でbcl-2ファミリーの遺伝子群の発現の違いを,文字の大きさの違いで示しました.

IV. アポトーシスと疾患ーーー 「アポトーシスを抑制 する分子」をターゲットとした新規の治療法の開発ーーー

アポトーシスと病気で知られているものは,いくつかあります.bcl-2自身も濾胞性リンパ腫で免疫グロブリン遺伝子と転座を生じ,高発現することで腫瘍を生じさせる遺伝子として明らかにされてきました20).本来,アポトーシスに陥るべき状態にあったリンパ球をアポトーシスから防ぐことで,bcl-2が腫瘍化を生じさせます.ここでもbcl-2分子はアポトーシスを防ぐのであって,増殖能の上昇に寄与した訳ではありません.bcl-2はそもそも腫瘍化に寄与した場合でも比較的予後の良い腫瘍化に関与するのであって,bcl-2だけでは悪性度の高い腫瘍は生じないものと思っています.

腫瘍以外ではアポトーシスが関与する疾患としては,「虚血ならびにその再潅流」,「変性」,さらに「HIVによる感染」があげられます.心筋梗塞の境界領域、脳梗塞の一部,また急性尿細管壊死では、壊死と同時にアポトーシスも見られることが知られています。これらのアポトーシスが関与する疾患と「抑制分子」との関連は未だに解明されていません。また、網膜変性症を抑制 する分子としてbcl-2とBcl-xLが注目され、トランスジェニック・マウスを中心に研究が進められていますが統一した結果(抑制することができるのかできないのか)が得られていないの現状です。AIDSの治療では、血液の幹細胞またはリンパ球系の幹細胞に「抑制分子」を導入することで,HIVによるリンパ球のアポトーシスを防ぐことができないかどうかも検討されています.

さまざまなアイデアがありますが、実際に具体的に研究が進んでいるのは、アンチセンス・オリゴヌクレオチドを用いた治療です。in vivo での結果は得られ、患者への適応の段階を既に迎えています。培養細胞を用いた実験やトランスジェニック・マウスを用いた実験で,シスプラチンによる細胞死をEATが抑制することを私たちは明らかにしました.アポトーシスを抑制する分子は,一般に抗癌剤の耐性能を上昇させます.言い換えれば,抗癌剤の感受性を下げるわけです.このような作用を有するbcl-2ファミリーの分子に対するアンチセンス・オリゴヌクレオチドを投与することで,抗癌剤に対する抵抗性を減少させるわけです.

「抑制分子」を直接的に細胞に導入することで,細胞のアポトーシスを抑制することも理論的には可能です.たとえば,ある種の糖尿病は膵ラ氏島のβ細胞のアポトーシスによることが知られています.自己免疫によりβ細胞がアポトーシスに陥る訳です.そのアポトーシスを抑制するために,膵臓よりラ氏島を単離し,培養し,bcl-2やEATを導入し,再び個体に戻してやり,アポトーシスに対する耐性能を寄与してあげるという方法です.この考えは,EATにより膵ラ氏島の過形成を生じ,そのラ氏島の過形成はβ細胞のアポトーシスを阻害したことによると考えたためです.

この「抑制分子」を誘導することで,アポトーシスや変性に対する細胞の変化を抑制するという方法もあります.bcl-2やBcl-xLは薬物による誘導がかからないことが知られています.一方,EATは,脂溶性ビタミンであるビタミンAやビタミンDにより,その発現が極めて短時間に上昇します.故にこの脂溶性ビタミンを局所に投与し,EATを誘導させアポトーシスに陥る変化を阻害することができます.

治療への応用を考える上で気をつけなくてはいけない点が2点あると,私たちは考えています.第一に作用が生体内であるかどうかと,第二に副作用の有無の問題です.第一点は,いままでin vitroで「アポトーシスを抑制する分子」の作用を決定してきましたが実際に生体内でこれらの分子が作用するかどうかは証明されているわけではない点です.マウス個体に導入することでトランスジェニック・マウスで作用を検討する研究が発表され,生体内でもこれらの分子がアポトーシスを抑制することが明らかになってきています.もうひとつの点は「アポトーシスを抑制する分子」を導入することでアポトーシスが防がれるだけではなくて,リンパ腫に見られるように腫瘍になってしまう可能性は完全には否定できない点です.

V. 最後に

今後は,それぞれの細胞でアポトーシスに至る経路に存在する分子の存在の有無を,定性的にできればさらに定量的に明らかにすることが必要であると考えています(図1)。同時に、bcl-2ファミリーに属する分子に限れば,図2に示しましたように「死」または「生」に向かう決定する際に大切な量的な問題をそれぞれの細胞で明確になっていないと,病態生理を考える上で不十分であると言わざるをえません。各組織のあらゆる細胞だけでなく、腫瘍細胞ならびに「アポトーシスに陥ろうとしている細胞」での情報も有益です。その方法としては丹念に信頼性の高い抗体を用いた免疫組織学解析を行い、個々の細胞で「抑制分子」の存在の有無を明らかにし結果を理解しやすい形で統合することが重要になると思います。また、定量的には、均一の細胞集団であれば、cDNA array、遺伝子チップを用いたかなり多くの遺伝子の発現量を検討するという最近流行の方法も必要となってくるでしょう.さらに正確には,bcl-2ファミリーの遺伝子の発現をいっぺんに定量できるRNA protectionアッセイも良い方法でしょう。最終的には,解析した結果が分かりやすい形で統合され、疾患と「抑制分子」または組織・細胞と「抑制分子」との関連が論文ないしデータベースとなってwebサイトに公開され研究者にとって共通の財産とすることが,さまざまな病態の解明ならびに治療への大きな礎になると信じています。

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