IT授業風景

2学期 

第7回 スクラッチ×ドローンで遊ぼう 

初めにビジュアルプログラミング言語Scratch2を使用して、ドローンの飛行制御プログラムを作成します。生徒たちは高度や進行方向といった基本的な制御命令を学び、それをScratch2でビジュアル化します。

準備が整ったら、生徒たちは2人1組となり、交代で1台のドローンを操作します。ペアでの作業は、協力の精神と互いのアイディアの共有を促進します。

課題として設定されたプログラムは、センサーに従って飛行するドローンの高度調整や特定の方向への飛行など、基本的な動作を中心にしています。生徒たちはこれらの基本操作を通じて、ドローンの動きとプログラミングの関連性を学ぶことができます。

重要なのは、プログラミングと現実の世界が地続きであることが体験できたことです。生徒たちはプログラムの正確さや、センサー情報の重要性、そしてそれが実際の動作にどのように影響するかを理解する機会を得ました。


全体を通じて、この授業は単にコードを書くだけでなく、実際の物理的な動作との連携、そして実際のハードウェアとの連携の重要性を体験することができした。プログラムがどのように物理的な動きを制御するのか、その魅力を十分に感じることができたようです。

第8回 物理現象と再現性実験 ~シミュレーションとその実現~

本授業では、2次元物理演算シミュレーションソフトAlgodooを使用し、物理法則の基本から応用、そして机上のシミュレーションと現実世界の物理現象がどのように関連するのかを体験しました。

最初に、Algodooの基礎的な使い方に慣れるため、指示通りにAlgodoo上でいくつかの物理演算を実行します。生徒たちは、物体の落下、衝突、反発などの概念をソフトウェアを通じて視覚的に理解します。

次に大学入試で出題された物理の問題をAlgodoo上で再現します。このステップでは、物理学の実用的な適用と問題解決能力を養います。問題を再現することで、物理法則と数学の関連性を理解し、問題の解決に向けたアプローチを磨きます。


最後に、再現した問題について実際に実験を行います。生徒たちはAlgodoo上でのシミュレーション結果と、実際の物理実験結果との差異を検証します。これにより、コンピュータによって計算され描画されただけでしかなかった出来事が現実で実際に起こり得ること。また、逆に現実の現象を計算によって表すことが可能だということを体験することができました。



第9回  学校の抱える問題を解決しよう ~問題解決型ワークショップ ~

2学期の授業ではAlgodoo、Scratch、ドローンと様々なツール・テクノロジーに触れてきましたが、今回も新たなソフトを使用して活動しました。今回使用したのは、オンライン電子ふせんツール「APISNOTE(エイピスノート)」。これを用いて過去に行ったものよりも現実に即した問題解決のシミュレーションを行いました。

以前の「ドラえもんになってもらいます」では、個人や集団が抱える問題を1つの道具によって解決するべく、実現可能性を度外視して自由に発想を広げました。しかし、今回の問題解決プログラムでは、いくつか示された学校が抱える課題の中から班ごとに一つを選択し、現実的なアプローチでその課題を解決するための案を策定します。

 具体的な解決策を考え始める前に、そもそも見えている問題の本質は何かをさぐり、実際に見えている現象から阻害要因を見つけ出し、問題を切り分けて考える手法を実践しました。その上で各自がアイディアを持ち寄り、班で一つの解決策を見出します。この活動を支えるためのツールとして、「APISNOTE(エイピスノート)」を活用し、1学期に物理的なふせんを使って行ったことを今度はパソコン上で行い、アイディアを発散・収束させました。

 今回の活動を通して、問題解決のノウハウはもちろん、物理的に同じ空間にいなかったとしても、学んだことを活かす手段があることを体験・修得することができました。