IT授業風景

1学期 

第1回 特別授業 映画「アポロ13」鑑賞

 はじめてのITの授業。2Fホールに中学1年生171名が集まって、映画「アポロ13」を鑑賞しました。本日の課題は、ものづくりにおいて大切だと思うことを10個書いて提出すること。生徒たちは宇宙船の事故が起きたあたりからスクリーンに釘付けに。宇宙飛行士と地上のコントロールセンターとの見事な連携プレーから、見事にクルーは全員無事生還。「アポロ13」にはITの授業で身につけてほしいスキルの全てが詰まっています。生徒は思い思いにメモを取り、10個の大切なことを書き上げていました。

第2回 うちゅう×衛星データ利用×SDGs

 今年度も宇宙太朗(ほしたろう)先生をお迎えし、課題解決のための思考法である「デザイン思考」を学びました。五つのポイントを念頭に、「多くのアイデアを出す(発散)」と「アイデアを絞り込む(収束)」を繰り返すことで、課題を発見しそれを解決していく課程を実際に体験することができました。

 生徒達は身近に存在する課題から社会や仕事が抱える課題まで、デザイン思考を用いて考えを巡らせることができました。

第3回 ドラえもんになってもらいます(機能と効果)

 今回の授業では、「特定の集団や個人が抱える問題を解決するための新たな道具」を考えていきましたが、道具は道具でも実現可能性や細かな仕組みを無視した、まさにドラえもんがポケットから取り出すような道具のアイディアが求められました。

 課題を示された生徒達は、前回学んだ「デザイン思考」をなぞり、とにかく複数の案を出す「発散」と、その中からより良いアイディアに絞り込む「収束」を実践しました。グループで話し合いながら、各人が出した案の中から最良のアイディアを一つ決定しました。

 さらに、今回は班ごとに絞り込まれた珠玉の案について、資料を作りプレゼンテーションまで行います。道具の絵や説明を書き込んだシートを使いながら、各班がユニークな道具を紹介しました。これまでに学んだことを使いながら、そこに少しずつ新たなスキルを加えた活動を行っています。

第4回 プレゼンテーション技法

 この授業では、PowerPointとGoogleスライドの使い方について実践的に学びます。まずはPowerPointとGoogleスライドの基本的な機能とインターフェースについて学び、その後、見本となるスライド作成の動画を通じて、実際の操作手順を一緒に行いました。プレゼンテーションやスライド作成のスキルを向上させ、ビジネスや学術の場で効果的なプレゼンテーションを行うことができる能力を身に着けます。

 それと同時に、二つのツールを学ぶことでそれぞれの特徴や違いを理解し、自分のニーズに合わせた適切なツールの選択することの重要性や、お手本を見ながら自分一人の力で課題を解決していく自立した学習法も学ぶことができました。

5回 iPadで遊ぼう

この授業では一からの動画制作に挑みました。テーマは「芝浦のことを全く知らない生徒に学校の施設を紹介をするための動画」。今回ツールとして用いるのはiPadとAppleデバイスのプリインストールアプリであるiMovieです。このアプリの機能を駆使し、決められた一つの施設について30秒の動画を制作することが課題として提示されました。

二人一組となって動画の構成を練ることから活動が始まります。終わり次第お題となる施設に足を運び、素材となる写真や動画を撮影。教室に戻るとすぐさま編集作業を始めます。僅か30秒の動画とはいえ、授業時間内にそれを一から制作するのはなかなかの困難を伴う活動ですが、生徒たちにとってはその制限すらも楽しむためのスパイスでしかないようでした。

授業の最後では完成した動画の上映会を行いましたが、それぞれが自分達にはなかった発想を見つけられたようで、時折歓声や感嘆の声が上がる盛り上がりをみせました。

6回 パネルプログラミング「スクラッチ」で遊ぼう

 今回の授業では、Scratch3を用いたゲーム作成を目標にしていますが、まずはプログラミング言語の種類とその特性についてガイドします。これにより、生徒たちは各言語が何を得意とし、どのような状況で用いられるのかを理解できます。

 次に、ビジュアルプログラミング言語のScratch3を用い、見本のプログラムを自分たちで作成します。直感的な操作でプログラムを作ることで、初心者でも無理なくコードの基本的な構造とロジックを理解できます。

 その後、生徒たちは班ごとにゲームの発注書を作成します。これは彼らのチームワークとコミュニケーションスキルを鍛えるとともに、要求を具体的に表現する能力を育てます。

 この発注書は他の班に渡され、受け取った班は発注書の条件を満たすゲームをプログラムとして実現します。このステップでは、生徒たちは具体的な要求に対する創造的な解決策を考え、それを形にするプログラミングスキルを身につけます。

 最後には、各班が作成したゲームを全員で遊びます。ここで生徒たちは自分たちの作品がどのように受け入れられ、他の班がどのような解決策を考えたのかを共有します。

 全体を通して、この授業はプログラミングの基本を学ぶだけでなく、チームワークや問題解決能力、創造力など、21世紀に求められるスキルを養うことができます。初めてプログラミングに触れる生徒でも、楽しみながら学べる内容となっています。