IT授業風景

1学期

第1回 特別授業 映画「アポロ13」鑑賞

4月14日(水)2-4限 全クラス

4月14日(水)2限から4限までのはじめてのITの授業.2Fホールに中学1年生161名が集まって,映画「アポロ13」を鑑賞.本日の課題は,ものづくりにおいて大切だと思うことを3つ書いて提出すること.1年生のみんなは,途中,宇宙船の事故が起きたあたりから,スクリーンに釘付けに.宇宙飛行士と地上のコントロールセンターとの見事な連携プレーから,見事に全員無事生還.生徒は思い思いにメモを取り,3つの大切なことを書き上げていました.

第2回 衛星データ×SDG’s「デザイン思考とアイデア創出論 ~人工衛星の利活用~」

4月16日(金) A組

デザイン思考や人工衛星に詳しく大学でも教鞭をとられている先生をお招きして、第2回目の授業が行われました。テーマ「デザイン思考とアイデア創出論 ~人工衛星の利活論~」を聞いたとき、中学1年生に理解できるの?と思いましたが、自分たちの身近な事象を取り上げながら行う活動を始めたら、みんなそれぞれのアイデアを出したり、解決策を考えたりと夢中になっていました。0(ゼロ)から何かを生み出すのは大変なことです.でも「一部の天才でなくても、力を合わせればアイデアを生み出せる」というデザイン思考のプロセスを、自然に学んでいました。

5月7日(金) B組

デザイン思考を通じて、私たちが抱えている問題を、人工衛星を使ってどのように解決できるかを考える授業。デザイン思考とは、ブレインストーミングによる「思考の発散」と、そこで出たアイディアを一つに絞り込んでいく「思考の収束」とを繰り返すことで答えに迫っていく思考方法のこと。難しい課題ではありましたが、ゲスト講師の宇宙星太郎先生の「失敗を恐れないで!」という声掛けにより、生徒のアイディアの数がどんどん増えていく姿が印象的でした。もちろん、たくさんのアイディアが出ても、最後に採用されるのは一つだけ。クラスには無数のボツになったアイディアがありましたが、星太郎先生が「その『アイディアの屍』の量が君たちの財産だよ!」と仰ってくれたことで、生徒は達成感と充足感に包まれて授業を終えることができました。

5月10日(月) C組

 今日は「デザイン思考とはWS」というテーマで,アイデア思考のプロセス体験(アイデアの発散と収束をくり返していく)を行いました。特にアイデアの創出は質より量,自由な発想で行いました。具体的な取り組みとしては「ある職業の中にある課題見つけ出し,その課題を人工衛星を利活用して解決する方法を考える」という流れで授業を進めました。この授業で出されたアイデアをいくつか紹介します。
 ・漁師は危険も多く漁獲量も不安定であるので,人工衛星で得られた天気や魚の分布などの情報を提供する。
 ・森林などの大規模火災を人工衛星で監視し,消火する
 ・タクシードライバーの負担を軽くするため,道路情報や目的地までのルートなどの情報を人工衛星から提供し,活用するというようなアイデアが出されました。
最後に講師の宇宙星太郎先生から「このような思考のプロセスは,すぐに身につくものではないので,機会があればどんどんトライをしてほしい」とのまとめがありました。

5月17日(月) D組

 本日の授業では,宇宙星太郎先生によるデザイン思考のWSで,デザイン思考のプロセス体験を4名1グループで行いました。まず前半は,「ある人の家族」を「喜ばせる料理」を考えるということを共感,定義,創出という流れでやってみました。

 後半は「人工衛星で解決できるしくみをかんがえる」というテーマで,ある職業がもつ困りごとや課題を見つけ出し,それを人工衛星で解決できる方法をグループで話し合い,最後に発表するという作業を行いました。 具体的なアイデアとしては,「客が来ない美容院の周辺の人の流れを調べ,新たな場所を提案する。」,「不作にあう農家に対して降水量や気温などの様々な情報を人工衛星から提供し,対策を立てる」などの提案がありました。皆さんそれぞれ奇抜なアイデアが出され,大いに盛り上がりました。

第3回 ドラえもんになってもらいます

4月19日(月) C組

今日は「ドラえもんになってもらいます」 というテーマで,まずは一人で「身近な人の役に立つオリジナルな道具」をブレーンストーミングでじっくり考えるということから始めました。その後に今回の目標である「4人1グループになって,自分と他人のアイデアを比較して最終的には複数のアイデアを1つにしぼり,その道具について発表し合う」というところまで行いました。発表された斬新なアイデアの例としては「吸湿粘土から人の臓器や手足をつくる」や「未来のぞき箱」のような道具が発表されました。今回のテーマでは,ものづくりの原点やデザイン思考,アイデア出し方,発表の仕方を学ぶきっかけができたようです。最後にルーブリックで今日の行動の自己評価をして授業を終了しました。

4月23日(金) B組

「ドラえもんになってもらいます」 というテーマ。一見面白そうですが、0(ゼロ)の状態から「アイデアを考えて絵に描く」のは、とても大変です。一人最大5枚まで可、と言われても中々手が進まない様子でした。しかし、一枚描き上げると次から次へとアイデアが浮かんでくるのか、生き生きと描き続けます。その後はグループでアイデアを集約し、一つに絞り、班で発表をしました。それぞれがとてもユニーク且つ「あったらいいなあ」と思える「秘密道具」でした。中でも「タイム切り取ルーラー」は、心に傷を負った人のために、嫌なことを切り取ってあげることのできる道具は面白くも優しい心遣いが見えるものでした。

4月26日(月) D組

 冒頭にITの授業では「何がわかったかではなく,何ができるようになったか。」を大切にしてほしいとの話が岩田先生からありました。その後,今回の目標である「夢の道具を考える」について,誰のために作りたいかキーとして,まずは自分一人でブレーンストーミングを行いどんどんアイデア出していきました。その後グループを組み直して班長を決め,グループ内でみんなのアイデアをそれぞれ発表しながら,班で1つのアイデアにしぼり,そのアイデアを班ごとに1分間で発表しました。このクラスでは,「CU2(自分の好きな気体を作り出す装置)」,「CO2分離機(大気中の二酸化酸素を酸素と炭素に分解し,酸素はそのまま利用し,炭素はダイヤモンドする)」,「サンポール(飼い主の代わりにペットの散歩をしてくれる)」などの興味深いアイデアが発表されました。最後に岩田先生からITの授業のモットーは”めちゃ面白い!!”ということが確認され授業を終了しました。

4月30日(金) A組

ドラえもんになったつもりで、「誰かに喜んでもらえる何かを発明しよう」という授業。どこまでも自由に発想していいとはいえ、誰しも「生みの苦しみ」は体験するもの。最初はなかなかペンが進まなかった生徒もいましたが、生徒同士でブレインストーミングを始めるとアイディアがアイディアを呼び、最後には休み時間もそっちのけで発明に没頭していました。発表では、なくしたものを見つけてくれる「ミツケマス」から、前日の夢が現実化する「正夢生産機」まで、多種多様な意見がどんどん飛び出しました。いくつかのアイディアを掛け算して新しいものを作ったり、ぐっとこらえて誰かのアイディアを受け入れたりする経験を通して、それぞれの生徒が研究者としての確かな一歩を踏み出しました。

第4回 パネルプログラミング「スクラッチ」で遊ぼう

5月14日(金) A/B組

テーマは「スクラッチで遊ぼう」。スクラッチを勉強しようではなく、“遊ぼう”です。その言葉を聞いただけで生徒たちは拍手喝さい大喜び。「遊ぼう」とは言え、Scratchも立派なプログラミング言語です。まずはiPadでテキストの見方を学び、テキスト通りにプログラミングできるか一人で行います。芝浦生が大好きなプログラミング。やり始めると、みんなひたすら黙々と、本当に黙々と、集中して「浸って」いました。設定時間は60分ですが、その時間内に完成させ、自分オリジナルのゲームを作る生徒も少なくありません。まさに遊びながら学び、学んだことをそのまま体験して楽しむ授業です。

5月24日(月) C組 プログラミングの登竜門 Scratch

今日は「スクラッチを使ってプログラミングの基礎を学ぶ」というテーマで授業が展開されました。スクラッチとは米国のマサチューセッツ工科大学で教育用に開発されたプログラミング学習ソフトです。大部分の生徒が小学校でも経験はしていたようですが,この授業では改めて正しいスキルを身につけることが強調されていました。そのため今日はiPadにプログラミングのテキストを映し出し,それを見ながら,自分のS-tabにインストールされているソフトで,テキスト通りに進めていくことで,プログラミングの要素であるさまざまな変数や条件分岐,座標系などを学んでいきます。ですから隣の人と一切おしゃべりをしないで,自分一人で考えて作業をするように指示が出され,みんな集中して取り組んでいました。

 次回は応用編として「スクラッチでプログラミングをして,それでドローンを飛ばしてみる」ことに2名一組でチャレンジしていきます。

5月31日(月) D組

今日は,プログラミングの登竜門である「スクラッチ入門編」を行いました。まず岩田先生からプログラミング言語の紹介として,世界には数多くのプログラミング言語があり,スクラッチもその中の比較的簡単なものであるとの説明がありました。その後,i-Padに映し出されたテキスト(全部で10章約20工程のプログラム)をそのまま入力し,その動作を確認していきました。具体的な動作としては「猫(スプライト)を動かす」,「得点を数える」,「変数を使う」,「条件分岐を使う」などなどです。進みの早い人は,その後,ゲームの要素を取り入れて,アイテムキャッチゲームのプログラミングに挑戦していました。作業開始前に岩田先生から「人の邪魔をせずに,黙々とプログラミングすることで,自らプログラミングの仕方を覚えるように!!」との言葉があり,ほぼ90分間みんな静かに集中してプログラミングに取り組んでいました。

第5回 スクラッチでドローンを飛ばして遊ぼう

5月28日(金) B組

前回遊んだプログラミングツール「スクラッチ」を使って、ドローンを制御して飛ばす授業。授業の始めに、デモンストレーションとして岩田先生がドローンを飛ばした瞬間、生徒の目が輝き、クラス全体から拍手が鳴り響きました。その後、生徒は説明を聞きながらも、早くやってみたくてそわそわ。そして、開始の合図がかかると、さすがは芝浦生、ものの2~3分でドローンが飛び立つプロペラ音と生徒の歓声とが四方八方から聞こえてきました。
 しかし、この授業のゴールは、ドローンをただ飛ばすだけでなく、22もの制御ミッションをコンプリートすること(最終的に宙返りまで行きます)。なかなかドローンにうまく指令が届かず、悩むチームもありましたが、そこで先生に質問はできません。どうすればいいかを自分たちで考えることが求められ、生徒は試行錯誤を繰り返します。考え抜いた末にドローンを指令通りに飛ばすことができると、自然と「やったー!」という達成感溢れる声が聞こえました。

6月4日(金) A組

テーマは『スクラッチを使ってドローンで遊ぼう』

前回の授業で使ったプログラミング学習ソフト、スクラッチでドローンを制御します。目標は3つ。1.二人一組で協力してスクラッチでプログラミングしてドローンを制御する。2.テキストの読解 3.楽しむ!
 先生の説明をしている最中、みんな早くやりたくてうずうずしていますが、注意点もあります。特に、プログラミングしたらすぐに実行したくなるけれど、その焦る気持ちを抑えてしっかりとテキストの内容とプログラミングしたソースコードが合っているかどうか確認してから実行ボタンを押すことを強調して指導してました。
 いざ自分たちで動かし始めたら、さすが芝浦生。みんな生き生きと目を輝かせながらPCを使ってドローンを浮かせたり、空中で止まらせたり、宙返りさせたり。みんな夢中になってドローン制御を楽しんでいました。
 他クラスではミッションが22あったのですが、時間内にすべて完了してしまったので、今回は27に増えました(すごい!)。男女問わず、二人で協力しながらドローンを飛ばす姿はとても頼もしく見え、日本の未来は明るい!と感じました。

6月7日(月) C組

 今日のテーマは,「二人で協力してスクラッチでプログラミングして,ドローンを制御する」です。
 前回と同様にタブレットに提示されたプログラミンを,まずはそのまま入力していきドローンの動作を確認することから行います。作業に入る前に岩田先生から「ものづくり(プログラミング)で大切なことは,必ず確認してから実行すること(指先確認するくらい慎重に!)」との注意がありました。
 その後,二人一組になり1階廊下に間隔をとって広がり,それぞれの場所で実際にドローンが制御できるかどうか作業に入りました。プログラミングのステップは全部で27あり,それがマスターできたら,いよいよ自分でつくるオリジナルな制御です!!。みんな協力して楽しそうに取り組んでいました。

6月14日(月) D

 今日のテーマは「2人で協力し,スクラッチを使ってドローンで遊ぼう」です。
はじめに岩田先生から今日の作業の流れと注意すべきことについて説明がありました。その中で,「自分たちで主体的に進める。しっかりと正確なプログラミングを心がける。実行前の確認の大切さを実感する。これらを怠ると危険が伴う」ことが強調されていました。その後 ,各チームに分かれて1階エントランスや廊下にそれぞれ散らばって作業を始めました。まず解説に従って22のステップで,主にコマンドの制御確認を行いました。コマンドにはドローンを飛ばしながら上下移動,水平移動(前・後 左・右),回転,反転,くり返し,条件分岐(条件によって動きを変える制御)などの制御があります。段階を追いながらそれぞれの制御を理解していきます。その後それらを組み合わせた課題の「5つのラストミッション」に挑戦しました。レベル的にはかなり難しいものも含まれていましたが,生徒たちはドローン制御を楽しみながら行っていました。あっという間に100分が過ぎてしまいました。

6回 iPadで遊ぼう

6月18日() B

「今日、君たちはTVクルーです。制限時間までにそれぞれのテーマに沿った動画をiPadで作成し、全員で番組を観よう!」 冒頭の岩田先生の声掛けで、一気にスイッチが入った生徒たち。ただ、そのテーマは「優しい」「重い」などの抽象的なもので、一筋縄ではいきません。生徒は、それぞれの素材を見つけに校舎内や学校の周りを探索。写真や動画を撮影し、それらをもとにiMovieで編集・BGM入れを実施しました。素材集めも前のめりに取り組んでいた生徒たちですが、動画の編集を始めると、さらに没頭していきました。制限時間ギリギリまでやり切った生徒たち。また一つ、未来に活かせる武器を携えることができました。

6月21日() C

 今日の目的は,「2名1組で,配られたテーマ(形容詞)で,30秒ジャストの動画をつくる」です。
 2人ペアで,普段は使わないiPadを使って,与えられたテーマ(ex.優しい,重い)のイメージを膨らませてオリジナルの世界を考え,30秒の動画にまとめることに挑戦しました。
 今日の作業ルールは,①ネット上の画像や音楽は使わない(ただし,オーディオは先生が指定したサイトのみ使用可)。②静止画や動画の撮影場所は1階フロアおよび学校の外回りのみということでした。最初に岩田先生からiPadを使った動画編集方法の簡単な説明を受け,その後,イメージをデザインし,30~40分で画像や動画の材料集めをし,残った時間で静止画を含めた動画編集を行うという感じです。
 簡単な口頭での説明と板書の解説だけでiPadを使い回す中学生にも感心しました。残念ながらこの授業時に作品発表会はできませんでしたが,「軽い,あつい,小さい,嬉しい・・・・」など20テーマにどのようなイメージがつけられていくのか,出来上がりが非常に楽しみです。


6月25日() A

「iPadで遊ぼう」。テーマだけを聞くと、ITの授業ではいつも遊んでいるの?と思わず聞きたくなってしまうようなタイトルですが、今日はiPadで静止画や動画を撮影し、それらをiMovieで編集してshort movieを提出するまでが今日の課題です。説明を一通り聞いたら、すぐに撮影に取り掛かります。(ほんの15分の説明だけですぐに理解する能力は素晴らしいです!)二人一組のチームに配布されたテーマは「あつい」「軽い」「かっこいい」などの抽象的なものばかり。約20分間、校舎内や校舎周りをぐるりと探索しながらどんどん撮影していく彼らの姿は本当に楽しそうです。編集に入ると“技術者”の顔になり、動画中の雑音を消し、フリーの音源から音楽を取り入れ、30秒以内の作品に完成させます。

ITというツールによって想像力と創造力を習得した時間でした。


6月28日() D

「iPadで遊ぼう」。ITの授業もこの1年D組で1学期のすべての授業が終わります。われわれ教員も生徒から学ぶことが本当に多いなぁ〜と改めて実感した1学期でもありました。というのは、当初、仮説を立てたある程度の到達点やルーブリック評価などを念頭に置きながら、「教えすぎないこと」というルールを教員側で共有して授業をしておりました。テクニック的なことは丁寧に、端的に教えるようにしてきましたが、その後、グループワークでの作業がはじまると、質問はほとんど出ずに、生徒らだけでクリエイティブな作業を黙々とこなしていきました。今回の形容詞しばりがテーマでしたが、僕らの想像を超えた作品ばかりを編み出していました。入学してまだ3ヶ月しか経っていませんが、GCの授業との相乗効果が教育効果として現れているのだと実感しております。みんな、楽しかった??2学期は物理実験をたくさんやるぞ!