コープさっぽろが60周年を迎えた2025年度は、記憶に残る記念行事の数々を実施できましたことを職員の皆さん、総代の皆さん、そしてお取引先の皆さん、すべての組合員さんに深く感謝いたします。特に実行委員会を中心に、コープさっぽろの原点から再建を経て今日にいたる「60周年記念史」を無事に出版することができましたし、また私たちの原点を映像で確認できる「60周年動画」も残すことができました。この制作に関わったすべての皆さんにも改めて感謝いたします。
さて、もう一つの記念事業として「北海道の生活史」の出版を祝うセレモニーを2月1日に、北海道庁前の赤レンガホールで開催できました。2022年に京都大学の岸政彦教授が監修した「東京の生活史」が話題を呼び、その後、沖縄タイムス社と「沖縄の生活史」が発行、続いて「大阪の生活史」へと3作品が発行されていました。実行委員会の議論の中で、私たち北海道の生活者の記録をありのままに書きとどめることになる「北海道の生活史」が全国で4番目に発行できることは、社会的・文化的な価値の高い事業ではないかということとなり、北海道新聞社に協賛する形で共同して作り上げることにしました。Cho-co-ttoやホームページ、北海道新聞から公募をかけて、約150名の聞き手に対して150名の語り手に参加をいただき、岸先生の約10回にわたる作成指導のもとで、本人のありのままの言葉を一切加工しないで文章に表現するという方法で進められました。約1年かけて編集されて、1100ページ(4980円)という昔の電話帳に匹敵する分厚さで完成することができました。すでに全国の書店からのオーダーも想定より多く、6000冊が配本されるという快挙となりました。このセレモニーには、編集に携わったコープさっぽろと北海道新聞社と聞き手となった150名の皆さんが参加して楽しい記者会見とパーティーとなりました。
コープさっぽろは50周年に「つなぐ」というテーマを掲げました。まさにこの場は岸先生を中心にした、制作に関わる語り手と聞き手が一堂に会してこの編集に携わることでの自らの体験や、そこでの気づきを語り合い、労をねぎらうというすばらしい会となりました。「北海道の生活史」は語り手の生活の歩みと、受け止める聞き手との場の交換を通して書き留められた成果物が本にまとめられることで、同時にコープさっぽろが新しい「つなぎ」の場を生み出すことができたという点で、本当に価値がある事業だと思いました。
このセレモニーで、日ごろ挨拶しかしていなかった同じマンションの私の隣のご主人が、なんと聞き手として参加いただいていて、本当にびっくりしましたし、これに参加できたことで話が盛り上がり、最後に感謝されて思わず涙がこぼれてしまいました。この事業を通して、人と人との距離を想定外に近づける役割をも果たしていたことに感無量でした。
この出版を記念して、文章の抜粋を展示した「北海道の生活史展」も同時に5日間開催されて、組合員さんだけでなく北海道観光に来た人にも本のメッセージを発信することができ本当によかったと思いました。さらに「北海道の生活史」の編集から、「名古屋の生活史」や「京都の生活史」の発行準備が続いて始まったと岸先生よりうれしい話題提供があり、会の幕を閉じました。