組合員さん同士が支え合って活動する組織だから強い
皆さんご存じの通り、コープさっぽろは1998年に事実上の経営破綻となり、大きな累積損失を抱えた中で経営再建に取り組むこととなりました。経営破綻に至った大きな原因は、まず経営陣が経営状況をきちんと組合員さんに報告してこなかったということ。また我々職員には、分業化された組織の中で限られた仕事だけをやっていればいいといった姿勢が蔓延していたことが考えられます。
一方で生活協同組合というのは、まさに地域の組合員さんが出資をして運営し、そして利用するという自己完結型の組織であり、私どもを支持してくださった組合員さんも大変多くいらっしゃいました。さらに1970年代から80年代にかけて、さまざまな消費者運動や食の安全・安心に対する活動、灯油価格の値上げに対する反対運動、ユニセフ活動など、いわゆる社会貢献的な活動を旺盛に行なってきた組合員さんがたくさんいらっしゃったわけです。
そうした状況を考えると、経営さえ良くなれば組合員さんは引き続き利用してくれるに違いないし、組合員さんが寄せる思いや信頼を我々がきちんと受け止めてやっていけば、必ずこの組織は再生する、と信じていました。これが協同組合と一般の株式会社との圧倒的な違いです。私どもの経営が組合員さんの期待に応え、組合員さんの生活に貢献できるレベルまでしっかりと事業を成長させることができれば、間違いなくいい循環で事業が発展していく組織なのです。
経営再建として、まずは店舗の再生に取り組みました。目指したのはシンプルに「組合員さんにとっていいものを提供する」こと。そして「地域で一番のスーパーマーケット」という評価を得ること。その実現のため、『おいしいお店』という旗を掲げました。
また宅配事業においては、共同購入を変化させて宅配トドックとして展開。こちらは高齢化と過疎化が加速したことにより、買い物が困難になった組合員さんの受け皿となりました。またアマゾンの拡大にどうやって対抗し、我々の優位性を確保できるかということで頑張ってきた結果、現在の宅配トドックがあるというわけです。
これらの立脚点は、やはり組合員さんの生活をどう豊かにできるかということが全てだろうと思っています。それを職員一人ひとりがそれぞれの現場で考えなければいけないし、組合員さんにどこまで貢献できるかということが全ての重要な課題であり、使命なのです。