式辞全文(PDF)
本日、晴れて博士、修士及び学士の学位を授与された皆さん、ご卒業おめでとうございます。そして、ご家族の皆様にも心よりお祝い申し上げます。
また、本日は公私ともにご多忙の中、岐阜市長 柴橋正直様、岐阜市議会議長 黒田育宏様、岐阜大学学長 吉田和弘様、同窓会長 杉浦昭子様、後援会長 片桐重幸 様をはじめ、多くのご来賓の皆様にご臨席いただき、心より感謝申し上げます。
今日は、皆さんが長い道のりを経て薬学部を卒業する特別な日です。この瞬間を迎えられたのは、皆さん自身の努力と情熱、そして支えてくださったご家族の方々のおかげです。心より感謝申し上げます。
薬剤師に期待される役割は、時代の要請により変化していきます。昨今の社会情勢は、AIやIT技術の急速な進展によって大きく変わりつつあります。特に医療や製薬の分野では、従来の常識が覆される革新が進んでいます。データ分析やAIの活用によって、薬の開発や治療法の選択がより迅速かつ精度高く行われるようになり、私たちが直面する医療課題に対するアプローチも変化しています。
皆さんが進む薬剤師としての道や大学院でのさらなる研究、製薬企業や行政などへの就職は、まさにこの変革の中心に位置するものです。薬剤師として、患者さんの健康を守るだけでなく、AIを活用した新しい医療サービスの提供にも貢献できることが期待されています。また、大学院での研究を通じて、次世代の医薬品開発や新しい治療法の発見に挑戦することも、皆さんの重要な使命です。そして、製薬企業においては、革新的な技術を駆使して新薬を開発するだけでなく、患者さんのニーズを理解し、より良い医療を提供するための戦略を考えることが求められています。
皆さんがこれから歩む道は、単に職業を選ぶだけでなく、社会に貢献する責任を担うことでもあります。
変革の時代においては、柔軟な思考と学び続ける姿勢が求められています。新しい技術や知識を取り入れ、自らの専門性を高めることで、皆さんは未来の医療を形作る重要な力となるでしょう。自信を持って、挑戦を続けてください。
(参考: 近藤裕郷先生との座談会(20240710) 、東京大学産学協創推進本部 ディレクター 奥村洋一氏との座談会(20241023) )
本学は、4月1日から公立大学法人へ移行し、法人名を岐阜市公立大学法人、大学名を岐阜薬科大学として新たにスタートします。また、2029年度には、ここ三田洞キャンパスは、現在本部がある黒野地区に移転する予定です。本学は、法人化というソフト面、そしてキャンパス統合のハード面の両面で大きく変化・発展していきます。
本学は、岐阜市並びに本学の諸先輩方々のご支援の下、創立以来93年目を迎えています。そして、7年後の創立100周年に向けて、本学教職員は一丸となり、教育、研究、社会貢献を3つの柱として、岐阜市の公立大学としての役割を果たしてまいります。皆さんもご卒業後は、本学の発展をホームページや訪問を通じてご覧いただければ幸いです。