中長期計画 2025(VISION OF GPU 2025)改訂に寄せて


本学は平成27年(2015年)4月1日に「岐阜薬科大学中長期計画2025」を策定し、この計画に従ってこれまで取り組んでまいりました。しかしながら、この間大学を取り巻く環境、薬剤師に求められる役割、学内における検討課題は大きく変化しております。また昨年度からの新型コロナウイルス感染症の拡大に伴って、社会的にも学内的にも多くの課題があります。

このような課題に適切に対応するために、「岐阜薬科大学中長期計画2025」の見直しを行うこととしました。この度策定した改訂版に基づいて、2025年度までの残り4.5年を、次世代を切り拓く強い大学に向け一層発展し続けることができるように、本学の「建学の精神と基本理念」を忘れることなく、教職員一丸となって取り組んでまいります。

建学の精神と基本理念

本学は岐阜市において、昭和7年に岐阜薬学専門学校として創立され、その後、昭和24年に岐阜薬科大学として新たに発足し、全国唯一の薬学系公立単科大学として日本の創薬科学研究並びに医療の発展に対して多大なる貢献をしてきた。

開校以来83年に及ぶ歴史の中で、建学の精神である「強く、正しく、明朗に」をモットーに高邁な人格形成と、「グリーンファーマシー」(ヒトと環境にやさしい薬学、安全・安心を提供できる薬学)を基本理念とした薬学教育を通じ、ヒトの健康と福祉に貢献できる人材の育成に努めてきた。また、研究においても「伝統の中からこそ真の改革的教育・研究が生まれる」との信念のもと、情熱的で優れた教員により自由闊達な研究と、育薬(患者個々人に合わせた正しい薬の使い方を研究する)と創薬(難病治療に向け世界に発信できる新薬を研究する)に特化した研究を進め、世界的に高い評価を得ている。特に、創薬研究においては7種の新薬を創製した歴史を有する極めて希有な大学である。さらに、教育、研究の成果を社会に還元するため、市民を対象とした生涯学習や市民講座をはじめとする教育講座、行政・民間が主宰する多くの科学技術プロジェクトに参加するなど、地域及び国際社会に貢献している。