答 辞
春の暖かな日差しが感じられ、校庭の木々の芽も日に日に膨らみ始める季節となりました。私たち3年生95名は、今日、この都跡中学校を卒業します。
三年前の春、ぶかぶかの制服を身にまとい、私たちは入学式を迎えました。
一年生はすべてのことが初めてでした。教科ごとに先生が変わったり、定期テストがあったり、小学校とは違う一つ一つのことに感動していました。
二年生。私たちも「先輩」と呼ばれるようになりました。後輩ができてしっかりしなくてはと張り切りました。職場体験では働くことの大変さを知り、まだまだ先のことだと思っていた将来の仕事について考える機会になりました。
部活動。同じ目標を持つ仲間として練習に励む日々は、私たちを成長させてくれました。部活動の思い出は数えきれません。先輩方や後輩たち、顧問の先生方に支えられてきました。しかし、何より、ぶつかり合って一緒に泣いて笑った同級生の仲間がいたからこそ最後まで頑張ることができました。
三年生。平成から令和に元号が変わっても、学校生活は変わらず楽しい日々でした。球技大会では勝ち負け関係なく仲間と汗を流しました。英語の絵しりとりでは名作が連発しました。音楽の授業ではギターで「Let it be」の弾き語りをしました。授業も大切な思い出です。
私たちの一番の思い出は四国への修学旅行です。激流の吉野川でのラフティング。こんなに楽しいものだとは思いませんでした。カツオのタタキづくり体験では、今まで食べた中で一番美味しいたたきを食べることができました。どの瞬間も楽しくて、学級が一気に一つになった修学旅行でした。
10月。中学校生活最後の体育大会。どの学級も「勝ち」にこだわって臨みました。競技中に足をつる者、熱を出しながら400メートルを走った者、数々の熱戦を重ね、体育大会の最後のプログラムがソーラン節でした。たくさん怒られ、嫌になるときもありましたが、この日のために、この1回のために、この一瞬のために、これまでたくさん練習してきました。
直前に雨が降ってきました。目も開けにくい激しい雨の中、ここぞとばかりにみんなで大声をあげ、必死に踊りました。
腰を低くして、真剣なまなざしで、全力で声を出す。みんなで心を1つにして、作品を作れたことは僕たちの自信になり、誇りとなっています。一生懸命が一番カッコいいということを学びました。
体育大会がおわると、受験モードに突入しました。自分の進路を自分で決めることは、想像以上に大変なことでした。そんな中、支えになったのはいつもの仲間の存在でした。もし仲間がいなければ受験という壁を乗り越えることはできなかったでしょう。仲間がいたからこそ僕達は今、この形で卒業式を迎えることができます。今日まで本当にありがとう。いつも一緒に笑って楽しんで時にはケンカして、時には支え合ってきた仲間と過ごした学校生活は一生忘れることのない最高の思い出です。そんな仲間と別れるのはとても寂しいけれど、また会えると信じています。そのときは全員で笑い合っていたいです。僕らは自分たちの夢を叶えるために歩き続けます。
そうした中、2月28日に突然告げられたコロナウィルスによる休校。だれもが驚きと戸惑いを隠せませんでした。卒業式までに私たちが会えるのはたった一日。
仲間と卒業に向けてのカウントダウンをするための日めくりカレンダー。その最後の10日分を一気にめくって写真に収めました。ひとり一人の卒業への想いが詰まったカレンダーをめくることができない寂しさは、言葉にできないものでした。毎日学級の仲間と話をしながら「卒業」を感じることができないことも悲しかったです。本当は来るはずであった日々がなくなるというのはつらかったです。当たり前に過ごしていた中学校生活が期限付きのものであるということ、今この瞬間がかけがえのないものであることを実感しました。
今日この日を迎えられたのは、毎日支えてくれた先生方や学校の職員の皆様、そして、家族のおかげです。反抗したこともあります。けんかしたこともあります。どんなことがあっても応援してくれた家族やたくさんの方々に感謝の気持ちでいっぱいです。
在校生のみなさん、これからの都跡中学校をみなさんにたくします。
と伝えたいのに、みなさんがここにいないことが残念でなりません。休校になると知った時、後輩のみなさんにもう会えないのだと聞いて、ぼう然としました。しかし、3月6日、登校した私たち3年生の目にある言葉が飛び込んできました。
「がんばれ 三年生 ファイト!!」
一瞬、「えっ?」と思いました。その言葉は音楽室の大きな窓から外に向かって、模造紙に絵の具で書かれていたのです。その文字が後輩達からのエールであることはすぐにわかりました。必死になって書いたであろうその文字に目が釘付けになりました。会いたくても会えない後輩のみんなの想いがビシビシと伝わってきました。同級生のみんなとも、後輩のみんなとも、もっともっと一緒にいたかったです。
2年生の皆さん、都跡中学校のリーダーとして、学校生活でも部活動でも下級生を引っ張ってあげてください。1年生の皆さんは、もうすぐ可愛い後輩が入学してきます。先輩たちにしてもらったように、優しく導いてあげてください。振り返ってみれば、中学校生活はあっという間です。1日1日を大切に充実した学校生活を送ってください。
お別れの時が近づいてきました。中学校で同じ歳月を共に過ごした仲間という宝物、そして、たくさんの思い出を胸にこれから始まる新しい世界へ冒険しに行きます。校門から出たら私たちはそれぞれ違う道へと進みますが、都跡中学校で共に育った私たちは強い絆で結ばれています。いつまでも仲間であることに変わりはありません。未来に向かって力強く歩んでいきましょう。
最後になりましたが、都跡中学校のますますの発展をお祈りして、答辞といたします。
令和2年3月15日 卒業生代表
3月15日(日)
第34回卒業式。1番目に来た人は?桜のお出迎えです。
アルコール消毒をして、地域のボランティアさんが毎週活けてくれている花が出迎えです。
教室で、歌や呼名の練習です。
受付中です。
いよいよ入場です。
卒業証書授与式。
学校長式辞。
在校生送辞(ビデオです)
卒業生答辞。式歌斉唱。
退場。
花道に向けて、中庭に集合です。まずはアルバム配布。そして先生方からの一言です。
いよいよ花道です。
いよいよ最後のお別の時が来ました。