大阪大学・ミクロ経済(2018年2学期)

ミクロ経済

    • 場所/スケジュール:5番教室/水曜日 10:30 - 12:00、金曜日 10:30 - 12:00

    • オフィスアワー:水曜日 11:30 - 12:30 文法経本館338号室

    • 担当教員 --- 安田洋祐:yosuke.yasuda <at> gmail.com

最終更新日:2019年2月1日

お知らせ

  • [2019/2/1] --- 期末テストは2月8日(金)です(10:30〜12:30・持ち込み不可)。就職活動やインフルエンザなど、やむを得ない理由で受験できない履修生は代わりに課題(演習問題形式)を出します。課題を希望する学生は、試験開始時間の前に安田までメールで連絡して下さい。

    • その際、メールに【名前・学籍番号・受験できない理由】を必ず明記すること。

    • [2019/1/23] --- 2015年度の期末試験(問題)をアップしました。

    • [2019/1/23] --- 板書の写真をアップしました(10・11月分12・1月分

  • [2019/1/23] --- 2月5日(火)の補講日には講義を行いません。

  • [2019/1/11] --- 1月18日(金)はセンター試験準備のため休講です。

  • [2019/1/9] --- 1月25日(金)は休講とします。

  • [2018/12/17] --- 期末テストは2月8日(金)です(10:30〜12:30・持ち込み不可)。受験できない履修生は、事前に安田までメールで連絡して下さい。

  • [2018/11/28] --- 12月14日(金)は修士論文報告会のため経済学部の講義はすべて休講です。

  • [2018/10/3] --- KOANにアクセスできずファイルを受け取れない学生は、安田まで直接メールして下さい。

  • [2018/9/10] --- 講義ウェブサイトを更新しました。

  • [2018/2/10] --- 講義ウェブサイトを作成しました。

講義概要・目的

  • ミクロ経済学の基本的な考え方をきちんと学び、現実の経済・社会の分析に応用できる力を身につけることが目的です。

  • 現代のミクロ経済学は様々な経済活動を扱っていますが、本講義では最も研究成果が蓄積されている市場経済に主に焦点を当てます。

    • この分野は「市場理論」や「価格理論」と呼ばれています。

    • 「ミクロ経済学とは何か」については、こちらをご参照ください。

    • 市場を超えた様々な社会・経済活動については、応用ミクロ経済インセンティブ設計の理論という講義で扱いました。

  • 本講義ではグラフや数式も出てきますが、そうしたツールの直観的な理解や、なぜそれらが役に立つのか、について分かりやすく説明します。

  • 標準的な中級レベルのミクロ経済学とは教える順番を少し変えて、序盤で難しいグラフや数式がいっさい登場しないように工夫しました。

    • 途中で微分や最適化の手法も学びますが、(四則演算に加えて)中学数学で習った連立1次方程式と2次関数の性質を使うだけでほとんどすべての内容を理解できます。

  • というわけで、数学が苦手な人でも全く問題ありませんので、安心して受講してください。他学部の方もウェルカムです!

成績評価

  • 期末試験(100点満点・120分)のみによって評価します。

  • レポートや宿題は課さない予定です。(あくまで予定なので注意!)

講義テキスト

  • 教科書

    • [L] レヴィット ミクロ経済学 基礎編, 東洋経済新報社, 2017. Amazon

      • 学部入門~中級レベルのミクロ経済学を幅広く、懇切丁寧に解説した名著です。

      • 講義全体の半分から2/3ほどを使って、本書に即しながら市場の理論をじっくり理解する予定です。

        • 数式やグラフもしばしば出てきますが、難しい箇所は講義で丁寧に解説するので大丈夫!

      • 復習問題の解答(全部)、演習問題の解答(*のみ)、参考文献はこちらからダウンロードできます。

      • 本書をしっかり理解して、ミクロ経済学をきちんとマスターしましょう!!

  • 参考図書

      • [LL] レヴィット ミクロ経済学 発展編, 東洋経済新報社, 2018. Amazon

      • 講義の残り半分~1/3ほどを使って、完全競争市場から離れたトピックをいくつか学びます。

      • 不完全競争や一般均衡理論など、独学が難しいトピックも非常に丁寧に説明している点が特徴です。

    • [K] 神取道宏, ミクロ経済学の力, 日本評論社, 2014. Amazon

      • 学部中級から大学院までのミクロ経済学を深く、分かりやすく解説した名著です。

        • レヴィット達の教科書と比べると少しハードルは高めですが、ミクロ経済理論が深~く理解できます。

  • 準参考図書

    • [M] マンキュー経済学:ミクロ編 [第3版], 東洋経済新報社, 2013. Amazon

      • 入門レベルの世界的なベストセラー教科書。やや冗長ではありますが、分かりやすさは折り紙付きです。

      • 冒頭の「経済学の十大原理」を理解するだけでも、世界が少し違って見えるはず!

    • [OY] 尾山大輔・安田洋祐編著, [改訂版] 経済学で出る数学 高校数学からきちんと攻める, 日本評論社, 2013. Amazon

      • 数学・経済数学が苦手な人でも、高校数学からゆっくり、じっくり勉強できます。

      • より初歩から勉強されたい方は、別売りのワークブックもオススメです。

    • [K演] 神取道宏, ミクロ経済学の技, 日本評論社, 2018. Amazon

    • [O演] 奥野正寛編, ミクロ経済学演習 第2版, 東京大学出版会, 2018. Amazon

講義日程

講義タイトル横に書かれているのは、教科書の該当章です。

例)L1:レヴィット, 第1章

例)K1.1:神取, 第1章1節

板書の写真をアップしました(10・11月分12・1月分

第0部 イントロダクション 9/28

  • ミクロ経済学の冒険 --- L1, K0

    • スライド「経済学の目的と方法」 --- K0

第1部 基礎概念 10/3, 5, 10, 12, 17, 19, 24

  • 需要と供給 --- L2

      • 演習問題:2*, 4, 5, 11

      • スライド「1次関数と市場メカニズム(前半)」(リンク) --- OY1

    • [番外編] 資本主義とノーベル経済学賞

      • スライド「資本主義 to ミクロ経済学」

        • オンライン教科書「The Economy」(リンク

      • 2018年度ノーベル経済学賞の公式サイト(リンク)(pdf)

        • ブログ記事「「気候変動」と「技術革新」にノーベル賞!」(リンク

        • ブログ記事「ノーベル経済学賞って何だろう」(リンク

    • 弾力性 --- L2.5, M5

      • スライド「弾力性とその応用」(KOANに掲示) --- M5

  • 需要と供給のツールを使って市場を分析する --- L3

      • スライド「1次関数と市場メカニズム(後半)」(リンク) --- OY1

      • スライド「ミクロ経済学の技」 --- K演(「経済学ビフォーアフター」)

第2部 消費と生産 10/26, 31, 11/2, 7, 14, 16, 21, 28

  • [番外編] 因果推論 --- 『「原因と結果」の経済学』(中室・津川)、『データ分析の力』(伊藤)

    • スライド「データ分析のイロハ」(KOANに掲示)

  • 消費者行動 --- L4, K1

      • スライド「数理モデルと現実の関係、およびミクロ経済学の考え方について」 --- K1.4

  • 個人の需要と市場の需要 --- L5

  • 生産者行動 --- L6, K2

    • スライド「生産要素が二つの場合の企業行動」 --- K2.3

  • 費用 --- L7

第3部 市場と価格 11/30, 12/5, 7, 12, 19, 21

  • 競争市場における供給 --- L8

      • スライド「TPPについてこれだけは知っておこう」 --- K3.2

    • [番外編] 比較優位 --- M3

      • スライド「相互依存と交易(貿易)からの利益」(KOANに掲示) --- M3

  • 市場の支配力と独占 --- LL9, K5

      • スライド「2次関数と独占・寡占市場(前半)」 --- OY2

  • ゲーム理論 --- LL12, K6

  • 不完全競争 --- LL11, K6.5

第4部 基礎から応用へ 1/9, 11, 16, 23, 2/1

  • 外部性と公共財 --- LL16, K4

      • スライド「外部性」 --- K4.1

      • スライド「公共財」 --- K4.2

  • 一般均衡 --- LL14, K3.3

    • スライド「一般均衡分析」 --- K3.3

期末試験:テスト期間中 2月8日

  • 持ち込み不可の筆記試験(120分、100点分)

  • 2015年度の期末試験(問題)

    • 弾力性を求める際の「中点法」は本年度の講義で詳しく扱っていないため試験範囲外です。

ミクロ経済学の関連文献

  • おすすめの入門書・啓蒙書

    • 伊藤秀史, ひたすら読むエコノミクス, 有斐閣, 2012. Amazon

    • 入山章栄, 世界の経営学者はいま何を考えているのか 知られざるビジネスの知のフロンティア, 英治出版, 2012. Amazon

    • 江口匡太, 大人になって読む経済学の教科書, 2015. Amazon

    • 大竹文雄, 経済学的思考のセンス お金がない人を助けるには, 中公新書, 2005. Amazon

    • レイ・フィスマン、ティム・サリバン, 意外と会社は合理的 組織にはびこる理不尽のメカニズム, 日本経済新聞出版社, 2013. Amazon

    • ジョン・マクミラン, 市場を創る バザールからネット取引まで, NTT出版, 2007. Amazon

    • ラグラム・ラジャン、ルイジ・ジンガレス, セイヴィング キャピタリズム, 慶應義塾大学出版会, 2006. Amazon

    • 一橋大学経済学部, 教養としての経済学 生き抜く力を培うために, 有斐閣, 2013. Amazon

    • 日経ビジネス 日本経済入門, 日経BP, 2014. Amazon

    • 身近な疑問が解ける経済学, 日経文庫, 2014. Amazon

  • ミクロ経済学の代表的・特徴的な教科書(下に行くほど難易度アップ)

    • 安藤至大, ミクロ経済学の第一歩, 有斐閣, 2013. Amazon

    • 木暮太一, 今までで一番やさしいミクロ経済学, マトマ出版, 2012. Amazon

      • 経済学者が書く(典型的な)教科書と違い、つまずきやすい箇所の説明がとても丁寧。

    • 八田達夫, ミクロ経済学Expressway, 東洋経済新報社, 2013. Amazon (Kindle)

      • 初歩的なミクロ経済学のツールを政策に応用するためのノウハウが凝縮された、実践的な入門教科書。

      • 日本における応用事例を多数紹介している貴重な1冊で、特に公務員や政治家(志望)の方は必読。

    • グレン・ハバード、アンソニー・ブライエン, ハバード経済学II 基礎ミクロ編, 日本経済新聞出版社, 2014. Amazon

    • ジョセフ・スティグリッツ, スティグリッツ ミクロ経済学, 東洋経済新報社, 2013. Amazon

    • 梶井厚志、松井彰彦ミクロ, 経済学 戦略的アプローチ, 日本評論社, 2000. Amazon

      • ゲーム理論をベースに説明される新しいミクロ経済学

    • ハル・ヴァリアン, 入門ミクロ経済学, 勁草書房, 2015. Amazon

      • 最新第9版の翻訳がいち早く発売されました!

    • 武隈慎一, ミクロ経済学 [増補版], 新世社,1999. Amazon

      • 公務員試験対策の定番テキスト。本書と合わせて演習本もぜひ解きたい。

    • 林貴志, ミクロ経済学 [増補版], ミネルヴァ書房, 2013. Amazon

      • 本講義とほぼ同じレベル。理論的な関心の強い方に特におすすめ。

    • 奥野正寛, ミクロ経済学, 東京大学出版会, 2008. Amazon

      • 『ミクロ経済学の力』とほぼ同じレベル。演習本も出版されているのが嬉しい。

  • 大学院向けの教科書(下に行くほど難易度アップ)

    • T. Koopmans, Three Essays on the State of Economic Science, 2013. Amazon

      • 1957年に出版された非常に分かりやすい市場理論の解説書(第1章)。

    • 西村和雄, ミクロ経済学, 東洋経済新報社, 1990. Amazon

    • 奥野正寛、鈴村興太郎, ミクロ経済学1, 岩波書店, 1985. Amazon

    • H. Varian, Microeconomic Analysis, 1992. Amazon

    • 長名寛明, ミクロ経済分析の基礎, 知泉書館, 2011. Amazon

      • 一般均衡理論の体系を日本語でイチからきちんと理解したい人向けの上級書。

    • G. Debreu, Theory of Value: An Axiomatic Analysis of Economic Equilibrium, 1972. Amazon

      • 1959年に出版された一般均衡理論の金字塔。

    • G. Jehle、P. Reny, Advanced Microeconomic Theory, 2011. Amazon

    • A. Mas-Colell、M. Whinston、J. Green, Microeconomic Theory, 1995. Amazon

      • 世界中の大学院生が読む(読まざるを得ない)バイブル的なザ・教科書。

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