大阪大学・ミクロ経済(2015年2学期)

ミクロ経済

  • 講義シラバス

    • 場所/スケジュール:5番教室/水曜日 10:30 - 12:00、金曜日 10:30 - 12:00

    • オフィスアワー:水曜日 12:30 - 13:30 文法経本館338号室

    • 担当教員 --- 安田洋祐:yasuda <at> econ.osaka-u.ac.jp

      • TA --- 塩澤康平:nge013sk <at> student.econ.osaka-u.ac.jp

      • TA --- 木下拓哉:rge006kt <at> student.econ.osaka-u.ac.jp

最終更新日:2016年2月2日

お知らせ

  • [2016/2/2] --- 明日、2月3日(水)はオフィスアワーを12時から14時までに延長します。

  • [2016/1/13] --- 1月15日(金)は、センター試験準備日のため(すべての)講義がありません。

  • [2015/12/24] --- 今日の講義に出席せず練習問題をもらっていない学生は、教務係まで取りに行ってください。

  • [2015/12/17] --- 1月8日(金)は、安田の海外出張のため休講とします。

  • [2015/12/9] --- 12月24日(木)の10:30〜12:30まで講義を行います。

  • [2015/12/9] --- 12月25日(金)は休講とします。

  • [2015/11/26] --- 12月11日(金)は講義がありません。

  • [2015/11/24] --- 12月9日の講義はスケジュール通り行います。

  • [2015/11/12] --- 12月9日(水)は、安田の海外出張のため休講とします。

  • [2015/11/7] --- 講義スライドの一部にリンクを付けて、閲覧・ダウンロードできるようにしました。

  • [2015/11/6] --- 12月2日(水)は、安田の海外出張のため休講とします。

  • [2015/10/22] --- 11月4日(水)は、まちかね祭の代休のため講義はありません。

  • [2015/7/9] --- 初回の講義は10月2日(金)です。

講義概要・目的

  • ミクロ経済学の基本的な考え方をきちんと学び、現実の経済・社会の分析に応用できる力を身につけることが目的です。

  • 現代のミクロ経済学は様々な経済活動を扱っていますが、本講義では最も研究成果が蓄積されている市場経済に焦点を当てます。

    • この分野は「市場理論」や「価格理論」と呼ばれています。

    • 「ミクロ経済学とは何か」については、こちらをご参照ください。

  • 市場を超えた様々な社会・経済活動については、応用ミクロ経済の講義で扱います。興味のある方は、ぜひそちらも受講してください。

  • 講義は前半はスライド、後半は板書を中心に進めていく予定です。スライドは講義の冒頭でコピーを配布します。

  • 全体をテーマに応じて第1部〜5部に分け、定期的に復習を兼ねた演習問題を解くことで理解を深めます。

  • 本講義ではグラフや数式も出てきますが、そうしたツールの直観的な理解や、なぜそれらが役に立つのか、について分かりやすく説明します。

  • 標準的な中級レベルのミクロ経済学とは教える順番を少し変えて、前半で難しいグラフや数式がいっさい登場しないように工夫しました。

    • 第2部までは、(四則演算に加えて)中学数学で習った連立1次方程式と2次関数の性質を使うだけですべて理解できます。

  • というわけで、数学が苦手な人でも全く問題ありませんので、安心して受講してください。他学部の方もウェルカムです!

成績評価

  • 期末試験のみ(100点満点)のみによって評価します。

  • レポートや宿題は課さない予定です。(あくまで予定なので注意!)

講義テキスト

  • 教科書

    • [K] 神取道宏, ミクロ経済学の力, 日本評論社, 2014. Amazon

      • 学部中級から大学院までのミクロ経済学を深く、分かりやすく解説した名著です。

      • 本講義では、特に中盤以降で大活躍します。11月までにはぜひ入手しましょう。

      • 私の担当する応用ミクロ経済(ゲーム理論と情報の経済学をカバー)でも随所で役に立つ1冊です。

      • 実は数式が多くハードルは高めですが、難しい箇所は講義で丁寧に解説するので大丈夫!

      • 本書をしっかり理解して、ミクロ経済学をきちんとマスターしましょう!!

  • 準教科書

    • [M] マンキュー経済学:ミクロ編 [第3版], 東洋経済新報社, 2013. Amazon

      • 入門レベルの世界的なベストセラー教科書。やや冗長ではありますが、分かりやすさは折り紙付きです。

      • 序盤のいくつかの講義で、本テキスト向けに作られたスライドを使用する予定です。

      • 冒頭の「経済学の十大原理」を理解するだけでも、世界が少し違って見えるはず!

    • [OY] 尾山大輔・安田洋祐編著, [改訂版] 経済学で出る数学 高校数学からきちんと攻める, 日本評論社, 2013. Amazon

      • 数学・経済数学が苦手な人でも、高校数学からゆっくり、じっくり勉強できます。

      • 講義や教科書『経済学の力』の副読本として、まさにぴったりのベスト・パートナー!

      • 生協がオンラインで販売している電子版が本体価格700円と爆安なので要チェック。

      • より初歩から勉強されたい方は、別売りのワークブックもオススメです。

<以下は暫定版で、変更の可能性があるのでご注意ください>

講義日程

講義タイトル横に書かれているのは、教科書の該当章です。

例)K1.1:神取, 第1章1節

例)OY1:尾山・安田, 第1章

[演習]の付いた講義では、問題を解きながら内容を理解していきます。

日付の赤字は安田、青字はTAによる講義の予定です。

第1部 部分均衡分析<入門編>:1-5

  • ミクロ経済学とは --- K0, M2 10/2

  • 経済学の10大原理 --- M1 10/7

  • 交易の利益 --- M3 10/9

  • 需要と供給 --- M4, M6.1 10/14

  • 市場均衡 [演習] --- OY1 10/16

第2部 部分均衡分析<発展編>:6-11

  • 市場の効率性 --- K3.1, M7 10/21

  • 弾力性 --- K1.10, OY5, M5 10/23

  • 余剰分析 [演習] --- OY1 10/28

  • 課税のコスト --- M8, M6.2 10/30

  • TPPとコメ --- K3.2 11/6

  • 外部性 --- K4.1, M10 11/11

第1、2部の復習:12 11/13

  • 微分の初歩 --- K補A 11/13

第3部 企業の意思決定:13-18

  • 独占と価格差別 [演習] --- OY2 11/18

  • 独占企業の行動 --- K5, M15 11/20

  • 生産の費用 --- M13 11/25

  • 競争市場における企業 --- K2.1~2.2, OY5, M14 11/27

  • 生産要素が二つの場合(1) --- K2.3~2.4, OY7 12/4

  • 生産要素が二つの場合(2) --- K2.3~2.5, OY7 12/9

第4部 家計の意思決定:19-24

  • 選好・効用・無差別曲線 --- K1.1~1.4, M21 12/16

  • 最適化問題の解き方 [演習] --- K補B, OY7 12/18

  • 家計の効用最大化問題 --- K1.5~1.6, OY6, OY7 12/24

  • 家計の支出最小化問題 --- K1.7~1.8, OY7 12/24

  • (所得効果と代替効果 --- K1.9

第3、4部の復習:25 1/6

第5部 一般均衡分析:26-30

  • 交換経済 --- K3.3 1/13

  • 第一定理とグローバル市場経済 --- K3.3 1/20

  • 第二定理と経済システムの効率性 --- K3.3, K補D 1/27

  • 公共財 --- K4.2, M11 1/29 試験範囲外

  • (不平等とイデオロギー --- K10, M20)

講義全般の復習・演習・質問など 1/22

期末試験:テスト期間中 2月5日:10:30〜12:30

  • 持ち込み不可の筆記試験(120分、100点分)

ミクロ経済学の関連文献

  • おすすめの入門書・啓蒙書

    • 伊藤秀史, ひたすら読むエコノミクス, 有斐閣, 2012. Amazon

    • 入山章栄, 世界の経営学者はいま何を考えているのか 知られざるビジネスの知のフロンティア, 英治出版, 2012. Amazon

    • 江口匡太, 大人になって読む経済学の教科書, 2015. Amazon

    • 大竹文雄, 経済学的思考のセンス お金がない人を助けるには, 中公新書, 2005. Amazon

    • レイ・フィスマン、ティム・サリバン, 意外と会社は合理的 組織にはびこる理不尽のメカニズム, 日本経済新聞出版社, 2013. Amazon

    • ジョン・マクミラン, 市場を創る バザールからネット取引まで, NTT出版, 2007. Amazon

    • ラグラム・ラジャン、ルイジ・ジンガレス, セイヴィング キャピタリズム, 慶應義塾大学出版会, 2006. Amazon

    • 一橋大学経済学部, 教養としての経済学 生き抜く力を培うために, 有斐閣, 2013. Amazon

    • 日経ビジネス 日本経済入門, 日経BP, 2014. Amazon

    • 身近な疑問が解ける経済学, 日経文庫, 2014. Amazon

  • ミクロ経済学の代表的・特徴的な教科書(下に行くほど難易度アップ)

    • 安藤至大, ミクロ経済学の第一歩, 有斐閣, 2013. Amazon

    • 木暮太一, 今までで一番やさしいミクロ経済学, マトマ出版, 2012. Amazon

      • 経済学者が書く(典型的な)教科書と違い、つまずきやすい箇所の説明がとても丁寧。

    • 八田達夫, ミクロ経済学Expressway, 東洋経済新報社, 2013. Amazon (Kindle)

      • 初歩的なミクロ経済学のツールを政策に応用するためのノウハウが凝縮された、実践的な入門教科書。

      • 日本における応用事例を多数紹介している貴重な1冊で、特に公務員や政治家(志望)の方は必読。

    • グレン・ハバード、アンソニー・ブライエン, ハバード経済学II 基礎ミクロ編, 日本経済新聞出版社, 2014. Amazon

    • ジョセフ・スティグリッツ, スティグリッツ ミクロ経済学, 東洋経済新報社, 2013. Amazon

    • 梶井厚志、松井彰彦ミクロ, 経済学 戦略的アプローチ, 日本評論社, 2000. Amazon

      • ゲーム理論をベースに説明される新しいミクロ経済学

    • ハル・ヴァリアン, 入門ミクロ経済学, 勁草書房, 2015. Amazon

      • 最新第9版の翻訳がいち早く発売されました!

    • 武隈慎一, ミクロ経済学 [増補版], 新世社,1999. Amazon

      • 公務員試験対策の定番テキスト。本書と合わせて演習本もぜひ解きたい。

    • 林貴志, ミクロ経済学 [増補版], ミネルヴァ書房, 2013. Amazon

      • 本講義とほぼ同じレベル。理論的な関心の強い方に特におすすめ。

    • 奥野正寛, ミクロ経済学, 東京大学出版会, 2008. Amazon

      • 『ミクロ経済学の力』とほぼ同じレベル。演習本も出版されているのが嬉しい。

  • 大学院向けの教科書(下に行くほど難易度アップ)

    • T. Koopmans, Three Essays on the State of Economic Science, 2013. Amazon

      • 1957年に出版された非常に分かりやすい市場理論の解説書(第1章)。

    • 西村和雄, ミクロ経済学, 東洋経済新報社, 1990. Amazon

    • 奥野正寛、鈴村興太郎, ミクロ経済学1, 岩波書店, 1985. Amazon

    • H. Varian, Microeconomic Analysis, 1992. Amazon

    • 長名寛明, ミクロ経済分析の基礎, 知泉書館, 2011. Amazon

      • 一般均衡理論の体系を日本語でイチからきちんと理解したい人向けの上級書。

    • G. Debreu, Theory of Value: An Axiomatic Analysis of Economic Equilibrium, 1972. Amazon

      • 1959年に出版された一般均衡理論の金字塔。

    • G. Jehle、P. Reny, Advanced Microeconomic Theory, 2011. Amazon

    • A. Mas-Colell、M. Whinston、J. Green, Microeconomic Theory, 1995. Amazon

      • 世界中の大学院生が読む(読まざるを得ない)バイブル的なザ・教科書。

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