06.05/24:今井晋:ロック・ミュージックの美学:サウンドの探求
投稿日: 2012/05/17 16:34:42
前半は、ポピュラー音楽の美学の位置づけにかかわる話でした。
「ポピュラー音楽の美学」を「ポピュラー音楽のかっこよさ」と読み替えて、ある文化に特有のかっこよさを考えることが大事だと主張していました。
そして、授業後半は「デス声」をとりあげてました。
というのも、今日の授業のポイントはここですが、今井先生は「音楽のリテラシー」というものを広くとらえるべし、と考えているからです。
「音楽のリテラシー」とは、和音やコード進行など音楽理論だけではなく、「何かロックをきいて、これは…というジャンルだ、と判定する能力」も含む、というのが今井先生の立場なので、その事例としてデス声が取りあげられていたわけです。
もう一度確認しておきますが、「ポイントは、音楽のリテラシーということでどのような事項が想定されているか? ということだった」とまとめておきます。
サウンドの特徴は明確に言語化、概念化されているわけではないけれども、リテラシーの対象にはなるので、リテラシーの対象となるような事例のひとつとして「デス声」がとりあげられていたわけです。
ところでとはいえとりあえず中川は、デス声の曲は区別が付かないし何を言ってるかさっぱり分からない! ということも学びました。
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サウンドの重要性のデモンストレーション:XTC, History of Rock'n'Roll, 1990(とくに冒頭部分)
デス声の事例(その他たくさんは省略):Cookie Monster(セサミストリートに出てきてクッキーを食べ続けるキャラクター)の声
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→2012/05/25補足
以下、今井先生からもらった、授業で使用した音源リストです。
Death / Scream Bloody Gore(87)
http://www.youtube.com/watch?v=Apkvj8I9bc8
デスメタル元祖的な
Napalm Death / Parasites(87)
http://www.youtube.com/watch?v=mE2Sq3VNHfU
ほぼ同時期、有名なバンド
Carcass / Regurgitation of Giblets(88)
http://www.youtube.com/watch?v=5UGYdmBf5M8
ゴアグラインドというグロテスクなやつの元祖的な
低いデス声と高いシャウトが入っているのにも注目
Brutal Truth / Hope(92)
http://www.youtube.com/watch?v=fOpuBQsefjQ
これも明確に高い声のシャウトとデス声の対比があっておもしろい
AxCx / Flower Shop Guy(96)
http://www.youtube.com/watch?v=ViHR5fwDxIA
途中でファルセットのような歌唱に変わる。
Maximum The Hormone / 絶望ビリー(07)
ホルモンは日本のバンドなので音源が出てこない、、、
Jig-Ai / Katana Orgy(08)
http://www.youtube.com/watch?v=huZIbJJymDY
ピッチシフターを利用したかなりバリエーションの豊富なデス声
iamerror / Forest of Fellatio(08)」
http://www.youtube.com/watch?v=emJx1A8KM5w
Nintedocoreと呼ばれるジャンル。8ビット+ハードコア。
歌唱の仕方はデス声よりもエモ/スクリーモの影響が見られる。
GOREZNYUN / Yui Suffer(12)
バンドキャンプにしか音源ないですね。