10.06/21:小川昌文:アメリカとハンガリーの音楽授業

投稿日: 2012/05/31 9:12:43

いきなり小川先生がキーボードを引き始めて、みんな歌い出したので、中川はびっくりしました。

「旅立ちの日に」という曲なのでみんな知っていて当たり前みたいだけど、中川は全く知りませんでした。

卒業のための歌だそうです。

1975年生まれの人間には馴染みがありません。

というツカミのあとで、アメリカの音楽の授業とハンガリーの音楽の授業の具体的な様子を映像で紹介し、それぞれの特徴を確認する、という授業進行でした。

ボストン近郊公立小学校とインディアナ州ブルーミントン市私立小学校の事例と、さらに、インディアナポリス市内の高校の音楽の授業の事例―ゴスペルクワイヤー(Gospel Choir)という授業でIn the sanctuaryという曲を合唱している事例と、吹奏楽の授業でArmenian Dancesという曲を演奏している事例―が紹介されました。USAでは、指揮をしてリハーサルをすることが高校の音楽の先生の仕事だそうです。

またハンガリーでは全国的にコダーイシステムで統一されていることが紹介されました。その特徴は、まず内的聴感(頭の中で音を鳴らさせる)を育成すること、そして、そのためにまずハンドメソッドで頭の中に音を鳴らさせること、だということです。

音楽授業のあり方を比較検討する授業を聞いて中川が考えたことは、

1.生徒に活動させる授業は「楽しい」ので効果が高いのだろう

ということと

2.「教育システム」のある音楽は学校教育に取り入れることができるし、それゆえ伝播力も強いのだろう

ということです。

要するに、

1.生徒に何かさせる授業は楽しいので効果が高い。

2.「システマティックな方法論に落としめる音楽≒五線譜を用いる音楽」の教育は、応用可能な範囲が広いので伝播力が高い

と思ったわけです。

で、だとすると「システマティックな方法論に落し込みにくいタイプの音楽」の教育はどうなんだろう? と考えて、面白かったです。

要するに「楽譜を使わない音楽=けいおん」の教育は、生徒に積極的に活動させるだろうけど、システマティックな教育になるのか?(なったとして、学校教育それは面白いのか?)

ということで、ポイントは、「生徒に活動させるけれども、システマティックな方法論に落し込みにくいタイプの音楽の教育」はどのようなものでありえるか? ということにしておきましょう。

明確で一意の答えがあるわけではありませんが、ロジカルに答えられるようにしておいてください。

当日パワーポイント資料

2012-06-21-小川昌文-聴覚文化論資料.pptx