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2023/9/21 公開前
表題には視聴後ってあるのに公開前!?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが…試写会を見た関係者の方のTweetが出てきたので、今までの情報で予想できそうなことを少し。
ほぼ全編、試合中=戦車戦、日常シーンがほとんど無い話数になる。
「ここで終わり~っ!」という終わり方になるらしい(谷口ごー氏ポスト(tweet)より)。ということは、おそらく聖グロ-黒森峰戦が佳境~決着がつく直前で終わるのではないか。
聖グロ-黒森峰戦が放映内容に入ることは、事前宣伝で明らかになっている。もし大洗-継続戦の決着を今回上映分の最後に持ってくる場合には、大洗-継続戦と聖グロ-黒森峰戦が同時進行しており、大洗-継続戦の途中で聖グロ-黒森峰戦の展開を挟む形になってしまう。それほど深い意味もなく、話を複雑にわかりにくくしてしまうことは、水島監督はじめ制作側は避けるだろう。
「この子たちってやはりおまえかあああああ!」という展開があるらしい(野上武志氏ポスト(tweet)より)。ということは、どこかで島田愛里寿が出てくるのであろう。このようなサプライズがある形で出てくるということは、使用している車両はセンチュリオンではないと予想される。
私の予想では、愛里寿は聖グロに入り、黒森峰を破る。大洗は継続に勝って、決勝の大洗-聖グロで愛里寿との戦いになると考えている。ということは、愛里寿はクルセイダーに乗るのでは?クロムウェルやコメットも考えられるが、ガルパンのクルセイダーは、動きだけはセンチュリオン並みにいいので、多少とんでもない動きをしても、あ~ローズヒップね~と騙されそう。
第3話視聴後で書いたとおり、ヨウコ搭乗車両はISU-152を期待しているが、もしかしたら「IV号J型」という可能性もあるかも。ヒーローものによくある、ヒーローと同型の敵方の機体、の扱い。しかも大洗のあんこうIV号が撃破された後であれば、敵味方で同じ車両を使用した結果、この戦車は敵味方どっち?と迷う可能性が少なくなる。わかりにくくならずに同型機体を出せるチャンスはここしかなく、しかもフィンランドはIV号J型を、一応使用している。(ほぼ実戦経験は無いようですが…まあそれはARL44も同じこと。)
この、わかりやすさ、という基準で考えると、ヨウコ搭乗車両がIII突である可能性は低そう。先行公開されている、来場者特典の絵柄に、ミカがサウナの中で、みほにIII突をねだっている絵がある。こういう形でネタにされているところでも、本編に出てくる可能性が低いように考える。ただし、一点気になるのは、田村尚也先生が、先行特典のポスト(tweet)を見て、「ネタバレがあるのでは?」と書いていること。
7回視聴後(2023/10/9)
正確には1回、機材トラブルによる上映中止があったので6.5回くらい。
日常シーンは継続戦後のサウナシーンのみ。むしろ新オープニングが、第四話の中では貴重な日常描写。
聖グロ-黒森峰戦は決着がついたところまでで終了。個人的には「ここで終わり?」感はなく、むしろ最良のタイミングだったと思う。前回みたいなフラストレーションを抱えながら、次の上映を待つことはなくなる一方、では決勝戦の大洗-聖グロ戦はどうなるか、という期待があるので、拍子抜けや興味が薄れる、とはならない。
島田愛里寿が聖グロに入学したのも、聖グロが勝ったのも予想通り。
愛里寿がセンチュリオンで出てきたのは予想外だったが、ガルパンでは、ある程度キャラが戦車と結びついているところがあるので、戦車を乗り換えると見る側が混乱する可能性はあるのかもしれない。
聖グロ-黒森峰戦、ただの遠距離で撃ち合う砂漠戦ではなく、峡谷での地形と砂嵐を使った立ち回りになったことで、面白い戦いとなった。ただの変態機動?を見せるだけなら、空中戦や宇宙でのロボット戦でもやった方がはるかに自由度は高くなるが、重力と地形に制限されながらも、それを利用した機動を見せるところが、ガルパンの大きな魅力。
黒森峰があそこまで健闘するのは予想外。相手が愛里寿では一方的に翻弄されるかと思ったが、チャーチルを撃破して、わずかに間に合わなかったとはいえ、フラッグ車も撃破したエリカのIII号戦車、これは覚醒したといってよいレベルなのでは。
愛里寿は一発しか撃っていない。戦車道大作戦の方で、愛里寿に「弾は一発で十分だ」という台詞があるが、なるほど島田流。
黒森峰側の車両が、あまりに一新?されすぎていてびっくり。大洗戦では偵察車両に過ぎなかったIII号が主力扱いで、II号まで出してくるとは、いくら機動戦重視に切り替えたとは言え、聖グロ舐めすぎでは?という気もしなくはないが、まあ制作側としたら「ドイツの砂漠戦と言えばこの編成だよね?」とノリで走った気はするし、一応後付けの説明をつけると、砂漠にマウスだのヤークトティーガーだの出しても、砂に埋まって動けないだけ、というのはある。
それでも、もし小島エミ車がヤークトティーガーで、砂に埋まっても白旗が揚がらないとしたら、「困った」と言い出すのはむしろ聖グロ側では?という気はする。何しろ撃破する手段がない。この時点の聖グロ最強の対戦車砲であるセンチュリオンの17ポンド砲でも、ヤークトティーガーの後部装甲を抜けるのか抜けないのか、という話になってくる。おそらくガルパン的には「飛んで上から」になりそうな気もするが。
ただ、個人的な趣味としては、II号戦車の20mm機関砲の音が好き。
ヨウコ搭乗車が三突というのは、私の予想の裏を突かれた形。しかもこのヨウコ車を追う大洗側にも、カバさんチームの三突を入れて、あえて三突vs三突の形を作ったのは完全に予想外。映像的には、ここの戦いは乱戦にせず、最終局面以外は、大洗の三式・三突・B1bisの三両と、継続の三突・KV-1の二両をそれぞれ常にまとめて描写し「大洗側」と「継続側」という形で認識できるようになっていた。
フィンランドにとって、三突は実際の継続戦争における主力車両であったため、出したい車両である一方、あのスキー場のような大混戦のなかで、敵味方両方に三突を出すと識別が困難。もしかしたら、この発想からスタートして、あえてヨウコという、本体から離れて、乱戦にはならない敵、を作ったのではないか。
敵味方の三突を、このような形で「消した」理由に、スキー場滑落中の戦いでは、固定砲塔の三突が圧倒的に不利になる、という理由があるのかもしれない。もう一両の固定砲塔車両はヘッツアーだが、こちらも早期に撃破されており、滑落中の戦いに固定砲塔車両は参加していない。
T-34/76が三両もまとまって出たのは予想外。まあBC自由の、ARL44の大量配備を考えれば、まだおとなしい方なのかもしれないが、これがあると、継続は装備的にも弱小校ではなくなる。
継続の目玉車両がKV-1になるのも予想外。おそらくは増加装甲追加のKV-1E。装甲追加の理由がドイツの88mm砲対策ということだったので、ポルシェティーガーでも撃破できなかったのは納得。車体側の装甲厚はどのくらいだったのか…ポルシェティーガーも車体側を狙っていれば、あるいは…とも思った一方、あの滑落中の状況で、砲身を下げて雪面に突き刺さるリスクを考えると、やりにくいのではないかとも予想。
大洗-継続戦の展開は予想していなかった。大洗の隊長が、みほ⇒杏⇒梓⇒ねこにゃー(ねこにゃーは隊長と言える状況ではなくなっているが)と、隊長車が撃破されることで変わっていく流れは、なるほど自然で納得がいく。撃破される理由も「ヨウコが隊長車を狙っているから」と合理的で、かつ全員が指揮を執るシーンを見ることができて、見る側(私ですが)も大喜び。
大洗-継続戦のクライマックスの、滑落中の戦闘は、なるほどジェットコースターではないのにジェットコースターのようなところで戦える環境になっており、映像的にも度肝を抜かれる、ある意味大発明。そして今となってはもう一つ、この戦いがあまりにも現実離れした形になっていることで、リアルにウクライナで戦車が戦いに使われている状況と脳内でリンクされず、純粋に?戦車エンタテイメントを楽しめる、という大きな効果をもたらしているのではないか。
人によっては、あの戦いは現実離れしすぎておかしい、という人も出てくるのかもしれないが、現実を見たければウクライナを見ればいい。TV版第一話の学園艦などと同じで、むしろ「現実離れした世界観」を強調することで、現実の戦争とは隔絶した娯楽アニメであることが容易に理解できることは大きい。
一つ気になっているのは、Mk.IVに白旗が揚がった理由が何か?というところ。今まで見た範囲では、BT-42が撃った可能性は低く、雪崩に巻き込まれて破壊された(正確には破壊されていないが、戦車内の審判用ダメージ判定システムが、本来であれば破壊相当のダメージを受けたと判定して白旗を揚げた)のではないか。
となると、雪崩に巻き込んで破壊することが、そのまま攻撃手段になるわけで、身も蓋もないことを言ってしまえば、継続はBT-42、1両のみを試合に出しても、大洗全車両を誘引し、まとめて雪崩に巻き込んで自分はスキーで逃げてしまえば1両で勝てる、ということになってしまう。
こうなると、もはやこの戦い方は戦車道なのか?というレベル。継続側も追い詰められてやった的な描写にはなっているが、水島監督がオーディオコメンタリー当たりで「ルール的にはグレーゾーンで今後は禁止される」とか言い出しそうな気も。
今後の展開予想(2023/10/9)
おそらく第五話の前半で、最後の日常シーンをやって、第五話の後半~最後までが決勝戦になるのでは。いちばん最後に、三年生卒業後のシーンとか、10年後のみほとか出てきたら、絶対泣く自信がある。(そうじゃなくても泣きそうだが)
希望も含めて書くと、もう一回大洗の街で、大洗vs聖グロの市街戦をやって、三度目の正直で、大洗に勝って欲しい。
ただしこれには当然、劇場版で既にやり尽くしている、という問題がつきまとう。そして、長丁場の決勝戦を大洗町内だけで戦うには、大洗の町は狭すぎる。
となると、大洗だけでなく、他の場所での戦いと組み合わせる、TV版大洗-聖グロ戦のような構成にする必要がある。さてその他の場所をどこにするか。
これも希望としては、水戸・ひたちなか・小美玉といった周辺地域を巻き込んだ広域で、リアルな地図地形を利用して、みほとダージリンが知恵を絞って戦術を駆使するような戦いを見てみたいが、流石に大洗と違って規模が大きすぎ、一々建物撃破の許可を取るようなことは、それぞれの市が映画撮影に簡単に協力できるような条例でも制定していない限り無理であろう。また、水戸を出したからと言って偕楽園や水戸城を砲撃したら流石に苦情が出そうだし、水戸市の中心部や小美玉空港も、昨今のウクラナ情勢などを考えると「やりすぎ」と言われる可能性はある。
リアルに大洗とつながっていないところにする選択肢はあり得る。たとえば劇場版で出てきた大子町。とはいえほとんどが山林で、山林での戦いは、継続戦で既出。住民の理解を得られたとしても、袋田の滝のような観光名所の付近で戦うのは、物理的・地形的に難しいのではないか。
一般的な地形で、戦車道で戦ってほしいところは既に出尽くしている。ジャングルは大洗-知波単戦、砂漠は今回の聖グロ-黒森峰戦。沿岸上陸戦はあるが、ドラマCDで聖グロvsサンダースをやっているし、戦車だけの上陸が面白いかと言われると疑問符がつく。
リアルから外れたところでも、面白い戦場があれば…というところだが、これも既に遊園地を使われているので難しい。唯一残っているのはビルが建ち並ぶ市街戦だが、これもウクライナで実際に戦場になっているところであり、反対が出そうなところ。結果として、これと言った、決勝戦にふさわしい、大洗以外、あるいは大洗に追加する戦場が思いつかないのが現状。
ガルパン世界に関する妄想(2023/10/9)
軍事的には有効性を失った軍事技術がスポーツになる、というのは結構ある話で、剣道や弓道アーチェリー、槍投げや相撲などの例を挙げることができる。
一方、現代戦における戦車には、ヘリや自爆型ドローンなどによる空からの攻撃、砲兵からの精密射撃や誘導砲弾、地雷や歩兵が携行する対戦車兵器など、数多くの天敵があり、もはや戦車のみの作戦行動というのは軍事的有効性を失っている。これは第4次中東戦争で顕在化したが、ロシアのウクライナ侵略で、戦車対戦車の戦闘で撃破された戦車の映像より、ドローンや砲撃など、先に書いた理由で撃破された戦車の映像の方が圧倒的に多いことで、専門家だけでなく一般の人でもわかるようになったのではないか。
となると、既に軍事的には有効性を失っている、WWIIの頃の旧式戦車が、戦車のみで諸兵科連合もせず、自分の目で見た情報のみで戦っている、という時代遅れの技術がスポーツ化する、ということは、あり得るのではないか?つまり戦車道。
今の時代ではまだそこまで行かないかもしれないが、学園艦や謎カーボンなどの技術レベルからすると、実はガルパン世界は50年くらい未来の話である一方、現在の高校野球強豪校の部員達が、いまだに丸刈り強制された宿舎での集団生活、という、現代基準からは隔絶した古風な生活をしているように、ガルパン世界の高校生は、部員宿舎を巨大化した学園艦という空間の中で、その時代からすると古風な50年前の生活様式を守りながら暮らしている、だから50年後には有効性を失った軍事技術として、戦車道が成立する、という可能性はあるのかもしれない。
2023/10/13
最終章第四話で、あんこうチームの脱落により、大洗チームの多くのメンバーが成長あるいは覚醒したが、ひとりだけ、明らかに成長も覚醒もしていない人がいる。河嶋桃である。
桃はガルパン最終章での主人公とも言えるわけで、残り第五話と第六話は、河嶋桃の成長を描く物語になると予想する。
第五話の日常シーンで、成長の伏線が出てくるであろう。今までの流れからすると、「河嶋母の余命宣告」ではないか。体が弱い河嶋母が、残り一年以上生き延びることができないとすると、桃は現役合格しないと、大学生姿を母に見せることができない。
この準決勝までで、各チームの隊長車がフラッグ車にならず、最後まで生き残らないケースを書いてきた。決勝戦では大洗のフラッグ車はヘッツァーになり、最後に残る車両になるのではないか。IV号はセンチュリオンと相討ちのような形で退場。
もう一つ気になるのが、第四話でMk.IV無双が無かったこと。勿論工兵車両や、他の戦車が上に乗れる利点、スポンソン砲郭の収納など、見せ場は多数あったが、TV版の38(t)、劇場版のBT-42のような無双シーンが無い。IV号に白旗が揚がった後に、桃を助けるためのシーンとしてMk.IVが出そう。もしかしたら決勝戦最終版は、チャーチルvsヘッツァー+Mk.IVになるかもしれない。
ここまで来ると、「大洗女子学園敗退」の可能性も出てくる。この場合は、桃が覚醒するのは勉強の場となり、猛勉強して普通に大学受験に合格する。
なお、私はこのように予想をしているが、予想が当たったからと言ってつまらなくなるとか興ざめするということは全くなく、むしろ当たってくれて有り難く、更に見に行きたくなる方の人。
2023/10/31(メガミマガジン12月号読了後)
メガミマガジン12月号に3DCGI監督の柳野氏と軍事監修の田村氏の対談があり、ここで初出の情報がある。
愛里寿は聖グロに転校したが、他のセンチュリオンの搭乗員は(もとからいる)聖グロの生徒が勤めている。これが対談情報。結果としてセンチュリオンの速度は劇場版の3割減。
聖グロvs黒森峰戦で、ティーガーIが撃破されている主観シーンがあるが、おそらくこれは愛里寿の主観視点と思われる。言われてみると劇場版ほどの動きではない。
とはいえティーガーIもヤクトパンターも確実に一発で仕留めており、愛里寿の能力の高さが覗える。
指揮官としての能力は、おそらく聖グロの誰よりも高いであろうにもかかわらず、ダージリンの指示には忠実に従っている。しかもオレンジペコの「フラッグ車の護衛を解除する」の主語はおそらくセンチュリオン。ダージリンを通しているとは言え、オレンジペコの作戦に従っていることになる。
もうひとつ、対談情報として、「決勝戦は『これしかない』と思うような戦場を用意している」とのこと。これは過去二度の、大洗vs聖グロの戦いの舞台になっている、大洗町の可能性が高い。
聖グロvs黒森峰戦は、第四話の映像がスタートした時点で聖グロの作戦勝ち。そこから臨機応変な戦い方でほぼ互角の僅差に持って行き、チャーチルまで撃破したエリカの成長ぶりが素晴らしい、という評価。