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観賞前の予想に対する答え合わせ
学園艦船底部の不良たちが戦車に乗る展開は予想していた。ただし予想では新しい戦車に乗るのではなく、引退する生徒会の代わりにヘッツァーに乗ると考えていた。Mk.IVは予想外。
あんこうチームが不良たちに喧嘩で勝つというのも予想していた。伏線として、劇場版の後のドラマCDで、みほがボコの着ぐるみを着たときに、本来受けなければいけない攻撃を、無意識に全て回避してしまったことがある。ただし、他のメンバーの対決内容が喧嘩ではない、というのは予想外。
大洗戦車道関係者の中に、不良たちが頭が上がらない人がいる、という設定も予想していた。ただしそれが桃であることは予想外。五十鈴百合が実は昔は…のような設定を考えていた。
ARL44の登場は完全に予想外。そもそも、第63回戦車道全国高校生大会では、BC自由学園の使用車両はオチキスH39・M5軽戦車・B1bis・3インチ砲搭載M4A1と、今回の無限軌道杯と共通する車両が全くない。
今後の予想
Mk.IVは、今後も架橋や塹壕越え、上に他の戦車を乗せて低い崖の上に移動させる、などの、工兵車両に近い活躍をする。
この地味な扱いに対してサメチームが反発する展開が、中盤あたりに出る。場合によっては不満を利用して、聖グロやプラウダあたりが買収・寝返り工作に出る可能性も。基本的にはこの工作は失敗すると思うが、一時的に成功する可能性ならありえるかも。
TV版では38(t)、劇場版ではBT-42が担当した単騎無双担当、最終章ではMk.IVになる。左右両方に同時に射撃できることを生かし、お銀がネルソン・タッチの故事を出しながら、多数の敵のど真ん中に突っ込む。大暴れした後に撃破されるが、戦術目標は達成する、というパターン。
大洗の強みは、複数の砲を搭載した戦車がM3・B1bis・Mk.IVと3輌もあること。一方で、他校で複数の砲を搭載した戦車と言えば、せいぜいマウス(主砲の128mmと同軸に、副砲の75mmがある)くらい。この強みを戦術で生かすとすれば陽動作戦。この3輌+装填速度が異常に速い3式の4輌が並んで派手に撃ちまくり、敵の目を引きつけている間に、残りの車両が迂回機動をする。
BC自由学園の戦車が、短期間に大幅に強化されているのは、もしかして大学進学後のアズミが関係しているのでは?たとえば、大学選抜が持っているものの使われずにほこりをかぶっていたARL44やソミュアS35を、アズミが児玉七郎(日本戦車道連盟会長)に対しては色仕掛けで、島田千代(大学戦車道連盟会長)に対しては婦人公輪の表紙への写真掲載を条件に(千代はこの表紙をポスターにして応接室に飾るくらい気に入っている)BC自由学園に移管した、とか。
マリーが頭を下げないのは、次回で負けて頭を下げる伏線。TV版のカチューシャの例もある。
予想としては大穴の部類だが、1回線の試合自体はBC自由学園が大洗を破るが、マリー、つまり、BC自由学園の隊長が礼をしなかったために失格、大洗が2回線に勝ち上がる、という可能性もないわけではない。TV版で、戦車道を始めたばかりの大洗生徒にほとんど何も教えていない、いい加減な蝶野亜美が、指導した数少ない内容の一つが「戦車道は礼に始まり礼に終わる」。ということは、戦車道ではあの試合開始時と終了時の礼は、意外と重要視されているのでは?今回の無限軌道杯では、雛壇におそらく元戦車道選手と思われる来賓の女性が何人かいるのも、これの伏線、という可能性はある。
(上からの続き)というのも、TV版では聖グロとの練習試合、劇場版では冒頭のエキシビション、と、今までは必ず、大洗が負ける試合を一つ作っていたから。これは、戦車のことが分からずに最終章から初めて見た人や、分かっていても「ど~せ戦車のスペックとか関係なく、主人公チームが強いんでしょ」と斜に構えている人に対して、大洗が負けることで、黒森峰のような「勝って当然」のチームではない、ということを強くアピールできる機会になるため、制作側は結構重要視しているのでは?という気がする。ところが最終章ではいきなりトーナメントの戦いに入ってしまったため、負けてもストーリーの本筋にほとんど影響しない試合が無い。途中に練習試合でも挟めば話は別だが、全6回という回数と第1回の上映時間を考えると、練習試合などを挟んでいる時間的余裕は、上映時間を延ばしたり、また「一瞬で負けるアンツィオ高校」みたいなことをやらない限りは、ない。この状況で「試合に負けたが2回戦に進む」というトリッキーな方法で大洗の負け試合を作る、というのは一つの解決策になっている。エリカの大洗いじめネタにもなるし。
サメチームとアンツィオの絡みはありそう。絶対気が合う。
エリカの掘り下げ回がある。場合によっては隊員に反発されて、チームが分裂の危機になる可能性も。普通なら赤星小梅が副隊長になって、反エリカの代表になる方が自然だが、逆に隊員の人望を失ったエリカを小梅が助ける、という展開になるかも。
大洗と聖グロが対戦した場合、今度は大洗が勝つ。ダージリンはみほの作戦意図は正確に読み切るが、作戦に修正を加えた桃の考えまでは読めない。
ただし、トーナメント組み合わせの都合上(聖グロの名前も書かれていた)、大洗と聖グロが対戦するとしたら決勝しかない。また、アンツィオ高校も聖グロ側のブロックに配置されていたため、アンツィオ高校との対戦となる可能性も低い。制作側が、アンツィオ戦は既にOVAでじっくりやったので、少なくとも最終章では、またアンツィオ戦をやる必要はない、という判断か?
ダージリンとマリーが出会ったら、京都人の喧嘩みたいな状況になりそう。その一方で、両校とも鉄砲玉要員もそろっていそうで…
決勝戦が大洗vs黒森峰になった場合、もしかしたら黒森峰が勝つ可能性もあるかも。勝つ頃にはエリカの心が入れ替わっていて、大洗をほめたたえる展開。
たとえ大洗が決勝で敗退しても、桃の大学進学はかなう。TV版時点での優勝すれば廃校阻止、と同じで、優勝すればAO入試に行ける、というのは大洗側が勝手に考えたこと。キャプテン翼の日向のように、元の条件が優勝であっても、準優勝で進学がかなうケースもある。おそらくこのあたりで、辻康太(役人)が、進学できるように手を回すのでは?
西住まほ、ダージリン・カチューシャの3人が海外留学(カチューシャは確定ではないが)、というのは、後の世界大会の伏線!?既に各校が国代表みたいな状況になっている中で、改めて世界大会は、やりにくいとは思うが…
その他、第1話について
冒頭から印象的に使用されている、大洗勢の木橋の上での立ち往生シーンだが、実は「では橋が破壊されて、大洗の戦車が川の中に転落したらどうなるの?」ということについては明確になっていない。川の中に転落、と言えば、TV版の黒森峰・赤星小梅車の転落シーンがあるが、これについても、みほが助けなかったら小梅や同じ戦車のクルーがどうなったか?というのは、当時相当な議論にはなったが公式からのコメントは一切無く、小梅車が被撃破白旗扱いになったのかすら不明。
(上からの続き)もし当時出た一説のように、試合は中断、大会本部が水没車両を救出して仕切り直し、が可能であって、かつ大洗を率いていたのが鶴姫しずかであれば「自ら橋を撃って破壊し、全車転落して強制的に試合を中断・仕切り直しにする」という展開になっていた可能性すらある。とは言っても、私がこういう展開を望んでいるわけではない。このシーンは劇場版大学選抜戦のプラウダ勢脱出シーンと同じく、本来そこまで悲劇じゃないと分かっていても悲劇を演出するシーンなのだから。
(上からの続き)戦車が川の中に転落しても白旗被撃破扱いにならない、という可能性については、間接的ではあるが証拠がある。BC自由側が橋の上で立ち往生した大洗勢を攻撃するときに、全弾徹甲弾を使用しており、榴弾を一発も使っていない、というのがそれ。もし川の中に転落させることが撃破につながるのであれば、あの状況でBC自由側は、榴弾で橋の破壊を目指した方が、簡単に勝てるはず。秋山優花里潜入時の芝居による偽情報から綿密に作戦を練って実行していたのにもかかわらず、事前に榴弾を大量に用意してあの場面でここぞとばかりに使いまくることをしていない上に、ルノーFTの戦車砲では榴弾を使う方が一般的(当時は戦車同士の戦いという概念がほぼない)にも関わらず、わざわざ徹甲弾を撃っている(最終章第一話冒頭初弾の、4号の砲塔シュルツェンのあんこうマークを傷つけたのがルノーFTの37mm徹甲弾)、ということは、橋を落としても勝利にはつながらず有利にもならないため、BC自由側は橋ではなく、大洗側の戦車を狙っていた可能性が高い。ただし、ルール的には問題なく勝てるが、戦車道としていかがなものかと議論の対象になるためやっていない、という可能性はある。
Mk.IVを橋の下に落とした直後にジョリー・ロジャー(海賊旗)を外したお銀、その後どうしたかというと、応援団の旗手よろしく、橋のたもと付近でそのまま旗を持って立っていた。橋を降りた大洗とBC自由の撃ち合いの背後に旗が見えるが、安全が担保されているとは言え、あの砲弾飛び交う中を、生身、かつ撃てと言わんばかりに旗たてて立っていられる当たり、やはりお銀の度胸もただ者ではない。
橋を降りた大洗と接近したBC自由の戦車の撃ち合い、大洗側の弾がBC自由側の戦車にかする率が高く、大洗側の練度の高さが覗える。フラッグ車のヘッツァーを倒せば勝てる、かつBC自由側のフラッグ車は安全な場所にいる状況にもかかわらず、マリーが撤退を指示したのは、89式とポルシェTに背後を取られたことが直接のきっかけだが、この練度の差も考慮されているのではないか。ちなみに橋の上での撃ち合いで大洗側の命中率が悪かったのは、距離の遠さと、橋の揺れで照準がぶれることが理由と思われる。