パソコン制御の小型フライス盤を使用し、1品ごとに設計製作します。
当面、1週間に1個程度を予定しています。
ミラーレスカメラとレンズの組み合わせごとに、専用のパノラマ雲台を設計します。
シンプルな構造により、小型軽量化と快適な操作性を実現しました。
違うカメラは取付できません(カメラ取付部の回り止めを削り込みで製作)
違うレンズは使用できません(NPPに合わせた固定構造)
NPP調整機構、回転固定機能、角度目盛はありません。
余分な操作が不要で、撮影に専念できる設計です。
2軸雲台の上下回転もクリックストップ付き
雲台を低く設計してもフットプリントを縮小でき、小型軽量化と剛性改善を実現します。
薄型レンズを使用すると、パノラマ雲台を小型軽量化できます。
1日に数セットのパノラマ撮影用なら、撮影枚数の削減よりも小型軽量化を優先して、薄型単焦点広角レンズと2軸パノラマ雲台による、高精細全周パノラマ撮影が有利です。
コスト低減のため、アルマイト加工や塗装等の表面仕上げを省略しています。
(プランジャーは消耗品のため鉄製です)
対応カメラ+対応レンズの場合
こちらで所有していないカメラやレンズの場合、設計の詳細データが無いため、
などにより対応します。
構造がシンプルなので、故障は少ないのですが、使用していると回転軸(皿ネジ)を受けるアルミ部分が磨耗します。
回転が緩くなったら、ベアリング調整(自転車のベアリング調整と同様)を行ってください。
回転軸は、M6皿ネジ。
回転軸の受けは、ローテータのアルミに皿穴加工。
90度で接触することで、回転軸のガタを防止します。
ステー(アーム)とローテータの間にはスラストベアリングを使用し、強めの与圧をかけて使用することで、回転部分の剛性を向上しています。
この構造により、回転を固定する機構が無くても剛性が確保され、シンプルな操作性を実現しています。
ベアリングの当たり調整(与圧調整)が重要になります。
緩いと回転の剛性が低下し、硬いと回しにくくなります。
傾けたときにカメラの重さで回転しないぎりぎりの硬さを目標としますが、好みにより加減してください。
ステーにM6ネジが切ってあり、ステーに対してナットを締め付けることで、ステーと回転軸(M6皿ネジ)を固定します。(皿ネジとナットで締めると、ローテータが固定されて回らなくなります。)
ナットを締めるときの、皿ネジの位置(ねじ込み量)を微調整することで、ベアリングの当たり(与圧)を調整します。
ローテータを回してみて、
・緩ければ、ナットを緩めて、皿ネジを数度ねじ込んで、ナットを締める。
・硬ければ、ナットを緩めて、皿ネジを数度戻して、ナットを締める。
を繰り返すことで、調整を行います。
皿ネジのねじ込み量の微妙な(回転角で1~2度の)調整が必要になるため、六角レンチ用の皿ネジを使用しています。
ベアリングとクリックストップ機構が露出しているため、手や服にグリスが付着する可能性があります。
グリスを拭き取って使用してください。
ベアリングやクリックストップ機構に、砂や土が混入しないように注意してください。
可能なら年に数回、クリックディスクにグリスを塗布し、数回回転させてからグリスを拭き取ってください。
NEX5R+MADOKA(円周魚眼)用
上10度固定
6mm*20mm*69.3mm、20g
1軸雲台のアームの取り付けネジをM6ネジから1/4インチカメラネジに変更したものです。
一脚や雲台に付けて使用します。
カメラの回り止めは1mm削り込み。
カメラの底面形状に合わせて、後ろ側は直線、前は円弧。
ネジ受け周囲は0.2mm削り込み。
マウントが干渉する部分も削り込み。
NEX5R+MADOKA(円周魚眼)用
90度ステップ1周4枚*1段(上10度固定)
正距円筒:9000*4500程度
29.6mm*36.2mm*74.3mm、80g
一脚で使用する場合も、手すり等に当てて撮影する場合などでは、ステッチ精度を改善できます。
NEX5R+MADOKA(円周魚眼)用
90度ステップ1周4枚*1段+真上+真下
正距円筒:9000*4500程度
30mm*69mm*155mm、165g
ローテータは45度ステップ8ポイント
1つ飛ばしで撮影。(三脚の影に対して、45度方向から撮影開始するため。)
カメラのグリップが上の向きで、
・水平(0度)で4枚+真上+真下
カメラのグリップが下の向きでは、
・+10度で4枚(真上真下撮影なし)
NEX3+30mmF3.5(マクロ)用
21.18度ステップ1周17枚*5段+真上+真下
正距円筒:35000*17500程度
全周撮影では撮影枚数が多くなるだけでなく、ステッチに数時間かかるため、全周パノラマよりも部分パノラマでの使用が実用的です。
GX1+8mmF3.5(対角魚眼)用
72度ステップ1周5枚*1段+真上+真下
正距円筒:13000*6500程度
クイックプレートを改造して、ローテータの一部として利用しています。
クイックのレバー部分などが大きく横に出るため、フットプリントでは不利であり、ステーを高く設計しています。
PL6+8mmF3.5(対角魚眼)用
72度ステップ1周5枚*1段+真上+真下
正距円筒:13000*6500程度
PL6+9mmF8(ボディキャップ魚眼)用
72度ステップ1周5枚*2段+真上+真下(正12面体)
正距円筒:15000*7500程度
正12面体撮影により、周辺を使用しないため解像度の低下を最低限にできます。
同じサイズにステッチした場合、8mmF3.5よりも高解像度です。
NEX5R+8mmF2.8(対角魚眼)用
72度ステップ1周5枚*1段+真上+真下
正距円筒:11000*5500程度
NEX5R+16-50mm電動ズーム用
36度ステップ1周10枚*3段+真上+真下
正距円筒:20000*10000程度
レンズの直径が大きいため、アームに8mm厚のアルミを使用し、カメラ取り付け部以外を5mm厚に削っています。
カメラの回り止めを1mm削り込むため、取り付け部は7mmの厚さがあり、長いカメラねじが必要です。
アームとステーの間隔が狭く、ツマミの厚いカメラネジを使用できないため、適切な市販品が見つかっていません。
撮影画像では、1/4インチのボルトを使用しています。
NPPがSAMYANG 8mmF2.8対角魚眼と一致するため、レンズ交換して、
72度ステップ1周5枚*1段+真上+真下
でパノラマ撮影可能です。(1つ飛ばしで撮影)
正距円筒:11000*5500程度
Copyright(C) 2018-11-25桝岡 秀昭