FMSでは、読み込み可能なデータ量が制限されていて、それ以上のデータ量の機体を読み込もうとするとエラーが発生します。このデータ量が、ファイルサイズ、行数、ポリゴン数、ポリゴンの頂点数、などのうち、何で規定されているか、調査を行いました。
調査は、ダミーのポリゴンデータを作成するソフトを作って、Geoファイルとして出力し、実際にFMSで読み込めるか、確認する、という方法を用いました。このダミーデータでは、すべてのポリゴンが独立したもの、一列に連続して並んだものなど、単純な形状を使用しているため、実際の機体データの場合と少し異なる可能性があります。
(1)読み込み可能なデータ量は、ポリゴン数だけで決定され、ファイルサイズには直接は影響されない。
(2)ポリゴンが三角形か、四角形かにより、読み込み可能なポリゴン数が変化する。
・ポリゴンの合計数(三角形ポリゴン数+四角形ポリゴン数) =< 1501
・ポリゴンの頂点座標の数(三角形ポリゴン数×3+四角形ポリゴン数×4) =< 5000
の両方を満足していれば、読み込み可能である。
単純に考えると、四角形ポリゴンは2つの三角形ポリゴンに分割できるため、
三角形ポリゴン数+四角形ポリゴン数×2 で規定されそうだが、違っていた。
四角形は三角形に分割しないほうが有利になる。
(3)ポリゴンデータが縮約できる場合(重複している場合や、2つのポリゴンを1つのポリゴンで表示できる場合)、(2)のポリゴン数よりも20%程度まで多くても読み込める場合がある。
(4)テクスチャのON/OFFや、色指定の数、座標値の桁数には依存しない。
すべてのポリゴンを別々の色にすることも可能。
(5)各条件での読み込み可能な最大ポリゴン数のとき、ファイルサイズは、座標値の桁数=小数点以下6桁のとき次のようになった。
ファイルサイズはいろいろな条件で変化するため、200KB以上でも読み込み可能な場合もあった。